「タカサゴフヨウ(高砂芙蓉)」はムクゲやフヨウを少し小さくしたような花で、何となく素朴な感じのする花。
初めて見た時は空き地に咲いていたので、野生化したフヨウなのかな、それともフヨウの原種なのかな、などと思ったほどよく似ている。
そして花は朝開くと夕方にはしぼんでしまう一日花。
蕾と咲き始めの花はピンク色がはっきりしているが、だんだん白っぽくなってくる。
フヨウの特徴は雌しべがはっきりと5裂になって、柱頭は上向きに曲がること。
でも「タカサゴフヨウ」の雌しべの柱頭は細い糸のように分かれている。
ここがフヨウと違うところ。
そして葉っぱの形も違う。
タカサゴ(高砂)という名前の由来をしらべたら、“台湾のフヨウだから“といったものがあった。
そういえば昔は台湾のことを高砂国って言ってたような・・・
もう一つ、別名があって「ヤノネボンテンカ(矢の根梵天花)」という名前。
これは花がボンテンカ(梵天花)に似ていて、葉が細長い矢じりのような形をしているからだと。
何よりも好きなのがこの花を裏からのぞいた時、ほんのりと薄ピンクの花びらに赤い線がなんとも言えなくて、可愛い。
学名:Pavonia hastata
英名:Spearleaf swampmallow, Pink pavonia, pale pavonia
別名:ヤノネボンテンカ(矢の根梵天花)
科名・属名:アオイ科 ヤノネボンテンカ属
原産地:南アメリカ
似ている花
ムクゲ、フヨウともたくさんの品種がある中で、花が似ている品種を並べてみた。
[ムクゲ]
雌しべは真っすぐ、葉っぱは小さめで鋸歯になっていて濃い緑色。
[フヨウ]
雌しべの先端がはっきりと5裂していて、上向きにカーブしている。
葉っぱは大きく、手のひらのような形をしていて、柔らかな緑色。