日々是好日

撮った写真や思っていることなどを気の向くままに書いています。

ヘクソカズラ

2021-07-07 07:00:00 | 植物

以前にも取り上げたことのある花、「ヘクソカズラ」

屁と糞と2つもついていて、こんなにかわいそうな名前の花はないと。

この花も命名者は牧野富太郎博士だった。

古くからある花で、万葉の時代には「屎葛(くそかずら)」と呼ばれていた。

それは葉や茎などを揉んだり、傷つけたりすると悪臭を放つということからだけど、博士はその上に更に屁(へ)と言う字をつけて、最高に臭いという名誉ある名前を付けてしまった。

でも、それほどの臭いは感じないけど・・・

 

 

 

 

 


 

学名:Paederia foetida

英名:stinkvine,skunkvine,chicken excrement plant,flatulent vine

別名:ヤイトバナ、カズラ、サオトメバナ

科名・属名:アカネ科 ヘクソカズラ属

原産地:日本、東アジア

 


 

万葉集に、たった一首だけ詠まれていた。

もちろん「クソカズラ(屎葛)」としてだけど。

 

作者は高宮王(たかみやのおおきみ)

 さう莢(けふ)に、延(は)ひおほとれる屎葛(くそかずら)、絶ゆることなく宮仕へせむ 

(ジャケツイバラ(さう莢)の木に絡みついている「くそかずら」のように、いつまでも宮仕えをしたいものだ)

 

絡まれている「ジャケツイバラ」もここで詠われているのだから、万葉の時代からあったものなのだろう。

ものすごくトゲのある木だが、「くそかずら」は絡みつくのにトゲなど屁とも思わないのかも。

 

[ジャケツイバラのトゲ]

 

 

コメント (4)
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