数日前は山上憶良の歌の「萩の花 尾花 葛花 なでしこの花 女郎花 また藤袴 朝貌の花」の中で、朝貌(桔梗)を取り上げたが、今回は「フジバカマ」について。
これがややこしくて、いまだにはっきりと分からない。
「フジバカマ」の特徴は、
① 8月から9月にかけて花を咲かせる。
② 葉は3裂するが、特に下部の葉は分裂しないことも多い。
③ 葉はやや硬くて光沢があり、対生し、短くても明らかな葉柄がある。
④ 草丈は1mほどで、茎は、円柱状で無毛で、硬く真っ直ぐに直立している。
⑤ 花の色は淡く白に近いグレ-ピンク(灰桃色)。
「フジバカマ」はキク科ヒヨドリバナ属なので、同属の花にはヒヨドリバナ、サワヒヨドリ、ヨツバヒヨドリ、マルバヒヨドリ、ハマサワヒヨドリなどたくさんある。
これらの花のほとんどが似ているものだからややこしい。
葉の形や大きさ、付き方、光沢があるかないか、などで区別するしかない。
例えば、
「サワヒヨドリ」
葉は無柄で対生、ときに1ヶ所から3枚づつ出て、合わせて6枚の対生、または輪生し、長さ6〜12cm、幅1〜2cmの披針形で、3裂することもある。
「ヒヨドリバナ」
葉がやや厚く、対生して長さ0.3〜1cmの柄があり、表面に光沢がある。
野生種のフジバカマはほとんど絶滅しているようで、もう出会えないと思うが、園芸品種は多く出回っている。
野生種と園芸品種も花の色などが少し違うようだ。
そこで、撮った写真をいくつか。
葉が対生、3裂、光沢あり、花の色がピンクなので園芸品種の「フジバカマ」に違いない。
葉は対生しているが3裂していなく、葉柄がない。
これは?
「サワヒヨドリ」だと思う。
それにしても葉の付き方が違うような気がするが・・・
サワヒヨドリは葉が3裂することもある となっているので、3裂していないものなのかも。
葉は対生し、光沢もなく、3裂しているが、葉柄がない。
結局何だか分からなかった。
山で見つけた、これは「ヒヨドリバナ」だと思う。
以前、いつも車で通る道のガードレールの向こうの藪の中に「フジバカマ」に似た花があったのを見つけた。
ところが数日後に行ったら、道路がきれいに除草されていた。
それだけでなく、フクロナデシコなどもあったのに、すごくガッカリしたことがあった。
こういった花は残しておきたいと思う。