台風が過ぎて

大毛蓼が折角大きく育っていましたのに
今年の炎暑続きで枯れて仕舞って私は落胆していたのですが
少し離れた処で小さく三本育っていた大毛蓼に
今年は意外に早く花が咲きました
この大毛蓼は種を保存したり蒔いたりしなくても毎年自然に芽を出して
丁度いいだけ育っていくのです
自然の管理に任せていいのですね




もう随分遠い昔のことになります
戦死した父の戦友の会に招かれたことがあります
ビルマの激戦で玉砕と聞かされたいましたが
その会場には元気な戦友の方々が沢山参加されていました

私はそれを見てもう涙があふれてしまいどうにもならなかったのです
こんなにも多くの戦友の方々は還ってこられたのに
父は無理だったという思いがこころを塞いでしまったのです
それを見た母が私に言ったのです
「貴女は駄目な娘ですね　しっかりしなさい」
どうして母はそんなに強くいられるのでしょう
戦争未亡人ですが強く生きてきたこれまでを語るかのように
その日の母はひと際美しかったのです