GATE of VICSION BLOG

BLOG版GATE of VICSION
主にドラマ,映画のレビューが中心です.

Puddle Jumper #002 (LEGO Stargate Project)

2010-07-27 | LEGO Stargate Project
といっても,新しく作ったわけではなく,ちょっとジャンパーについて新しい事に気がついたのでメモみたいな物です.


1. ジャンパーの内装について
スターゲイト関連のページを回っていて見つけたんですが,この写真.


これはキャビンをフロントウィンドウ側から撮影した写真


こっちがキャビン内からコクピットを撮影した写真

で,何に気がついたかというと,写真とはいえ,キャビン内がものすごく広いという事.
劇中では誰かしらが座っているので,結構狭く感じていたんですが,実際,後部座席は左右にスライドするため,内側からみると結構広いのではないかと.


2. Puddle Jumperのフルスクラッチモデルについて

海外のホビーサイトに流れたジャンパーのフルスクラッチモデルを作るトピックスです.
8ページあるのでちょっと長い上に,英語じゃないのでちょっと読めないので,写真だけ見ても良いでしょう.

Puddle Jumper (Full Scratch)

とまあ,これはすごい.
ホビーフェスタで売っててもおかしくないかもしれない.

こういうのを見ると制作意欲がビンビンにわいてくるんですが,なかなか手が出ない(;´д`)

そんな感じです

ラブファイト レビュー

2010-07-08 | 日本映画
ラブファイト | 東映[映画]

幼馴染と稔と亜紀。いじめられっ子の稔はケンカの強い亜紀に幼い頃から助けられてきた。
高校生になり稔は強くなろうと決心しボクシングジムの門を叩く。ボクシングの事は亜紀には知られたくなくて内緒でやっていたがばれてしまい、亜紀もボクシングを始める。
(引用:Wikipedia


><ネタバレあり><

BSJでやってたのを観た.

大沢たかおプロデュースっていうのはまあいいとして,北乃きいと林遣都のダブル主演,というより,北乃きいが高校生で青春ラブストーリーやるんだからストーリーはそれなりだとして,ビジュアルは満足するだろうという個人的な大前提で観ました.

内容とか,全然知らなかった.


で,そしたら案の定,北乃きいは良かったわけで.
ずっと,「この制服かわいいよなー」とか「回し蹴り痛そうだなー,自分も受けたいなー」とか思いながら観てました.

でもなんだか,北乃きいって個人的には幅の広い演技してるイメージはないので,「あーいつもの元気な女子高生だ」と安心の北乃クオリティで良かったです.

亜紀が稔を守るためにずっとケンカに強くなってがんばってきた.っていうのが,いろんな意味でうらやましいわけで.

その一方で恭子ちゃんがビックリするぐらいかわいくない.というとちょっと失礼かもしれないけど,なんて言うか普通の女子高生で.
そりゃメインヒロインの方がいろんな意味で目立つのは当然だけど,あの役はちょっとビックリというか,

だって,稔を好きになった理由が大ファンの宝塚の男役に似てるからで,ずっとその相手役をやる事が夢で,稔がボクシングシューズのひもを解くのをみながら,自分のコルセットのひもを稔が解いているのを想像して,誕生日に家で2人きりになったところを狙って襲っちゃって亜紀の事なんか忘れさせちゃおうっていうのは,なんかこういろいろとエライ.

でもやっぱり,稔はそんな恭子ちゃんをみて逃げるように飛び出していったわけで,最終的に稔と亜紀は付き合う事になるんだと思うけど,そんな事実を真実として知った恭子ちゃんが亜紀に対して何をしでかすかと思うと,なんだかとても楽しみなわけです.
もう,きっとそういうところがダメ人間.


メインの話はそれぐらいにして,桜井幸子が出てるとは思ってなかったので.それもそれで楽しめました.

順子さんがいきなり稔を後ろから抱きしめるシーンなんかは,「お!これそういう展開がある映画なんだ!」とわくわくしながら観ていたわけですが,結局,そのシーンだけであとは期待するような絡みがなかったのが残念です.

尊健,あ,いや波岡一喜ですね.も良い感じのスパイスでよかったです.
一見ワルだけど,実は底抜けに良いやつっていうのは彼のビジュアル的にピッタシはまってる気がする.


ここまで,結構高評価だと思うんだ.

でも実は,青春ものって嫌いじゃないんだけど,青春ラブストーリーって終わったあとの展開を想像するんですが,こう,「この2人はこのあとこうなっていくんだろうな」っていうのが後味としてあんまり好きじゃないんです.
だからどちらかと言えば後日談をはっきりさせて欲しいというか.そういうスタンスになるんです.
青春じゃなくてもっと大人になってからのラブストーリーはすんなりと受け入れられるんですがね.
何ででしょうね.


そんな感じで,全体としてはキャスティングのおかげで高評価.ストーリーも程よいドキドキ感で満足.
でも,やっぱり恭子ちゃんは今思い出しても怖いのでちょっと苦手(関係ない).

といったところです.

『ハルフウェイ』も観たいんだけどな.

小説 『MM9』 山本弘 レビュー #MM9

2010-07-05 | その他
『MM9』 山本弘

地震,台風などと同じく自然災害の一種として“怪獣災害”が存在する現代.
有数の怪獣大国である日本では気象庁内に設置された怪獣対策のスペシャリスト集団“特異生物対策部”略して“気特対”が,昼夜を問わず駆け回っている.
多種多様な怪獣たちの出現予測に,正体の特定,自衛隊と連携しての作戦行動…….
相次ぐ難局に立ち向かう気特対の活躍を描く本格SF+怪獣小説!


一応書いておきます
><ネタバレあり><

MBSにて7月7日から放送されるドラマの原作です.
各局放送日程は

MBS 7月7日(水)25:30
BS-TBS 7月10日(土)27:00
CBC 7月16日(金)26:30
TOKYO MX 7月10日(土)26:30

小説とドラマは登場人物がちょっと変わってます.
いわゆるテレビ受けする形に


怪獣による被害が自然災害として現実に起こっている地球.
パラレルワールド,この小説の表現ではちょっと違うかな.が舞台.

過去に発生した主な大地震やハリケーンの被害は怪獣災害だったとして記録されています.
日本では“関東大震災”や“阪神・淡路大震災”が大型怪獣による自然災害として扱われています.

ちなみに,作中の1923年の怪獣大災害は関東大震災がベースですが,ゴジラ関東侵攻がモデルとの事.
他にも様々な怪獣映画がベースとなって怪獣災害として描かれています.

だからといって無茶苦茶な理由で怪獣災害なんて謳っているわけではなく,『人間原理』に基づく『多重人間原理』によって説明されています.

登場人物の1人,宇宙物理学者の案野悠里の言葉を借りると,人間原理とは
<宇宙は人間によって認識されなければ存在しない>という考え方

それを発展させた,多重人間原理とは
<人間の存在を許す宇宙はたったひとつではなく,ビッグバンによって生まれた宇宙の他に,物理法則の異なる宇宙(つまり,怪獣が存在する宇宙)もあり得る.それを“神話宇宙”と呼ぶ>という考え方.

で,この神話宇宙というのはビッグバン宇宙の元素などから構成される物理法則は適用されず,いわゆる魔法や妖怪,怪獣といったものを許容できる宇宙であると.

かつて,人間が意識を持たなかった時代はビッグバン宇宙と神話宇宙は共存していてギリシャ神話や各地に残る伝説などが人間の生活と共にあった.しかし,人間が意識を持つようになり,それらの出来事を次々と自分たちの都合に合うように改変していく事で,神話宇宙の存在はビッグバン宇宙から切り離されていった.
怪獣災害が未だに存在しているのは,この人間による神話宇宙の切り離しが完全に完了していないからだという.

ちなみに,この『神話宇宙』というのは“myth universe”と“miss universe”の洒落だとか.

題名にある“MM”とはMonster Magnitudeの略であり,怪獣の体積や種類から予想される怪獣災害の規模を表すための数値.MM0は1トンの水に等しい体積であり,MMが1あがるごとに体積が2.5倍となっていく.
MM8は水重量換算1600トンから4000トン相当(二足歩行型の怪獣であれば身長40メートルから50メートル)であり,歴史上MM9以上の怪獣は神話や伝説の中でしか確認されていない.


こういった,ハードSF要素をベースに怪獣災害が存在し,これに立ち向かう気象庁の職員たちが日本中を駆け回る箱庭冒険活劇となっています.

では,この小説も章ごとに行きますか.


<第一話 緊急!怪獣警報発令>
怪獣3号 固有名「シークラウド」 MM8.7
深海で成長したエビが餌場を求めるために数千匹の群体生物となり東京湾に向かって移動しているのがその正体.

気象庁特異生物対策部,通称“気特対”の説明と,小笠原海域で発見された海洋怪獣の話.
いや,エビの大群が海中を一直線に進んでくるなんて想像しただけでゾクゾクします.
海中カメラにエビの大群が映る描写なんて,細かい表現でもないのに,思わず部屋をみまわしてしまう.

<第二話 危険! 少女逃亡中>
怪獣6号 固有名 「ヒメ」 MM4.6
岐阜県に出現した外見が10歳の少女にみえる体長20メートルの怪獣.
自分の意志で体のサイズを変更する事が可能であり,手から光の刃を形成することが可能.

表現はかわいいんですけど,出現時にはいわゆる放送禁止な格好をしているわけで,おそらく映像化はこのままでは困難なシナリオ.でっかいヒメにも服を着せるとかの処置ができるかもしれませんが,それでは多重人間原理を都合良く解釈しすぎです.
物語上,このあとすべての話に関係してくるので重要な怪獣なんですが,ドラマはどうするんでしょうか.
もしかして全然違う話になるかな.

<第三話 脅威! 飛行怪獣襲来>
怪獣1号 固有名 「グロウバット」 推定MM1.5
コウモリに似た飛翔怪獣で体内に放射性物質を持つ.
科学博物館に展示してあるあるものを目指してアフリカから飛来した.

もう話がギャオス.コウモリと表現されていますが,頭の中ではギャオスが東京に向かって一直線に飛んでいる様子が頭に浮かんでいました.

<第四話 密着! 気特対24時>
怪獣5号 固有名 「メガドレイク」 推定MM6.0
吹田市に出現.女子高生が公園に埋めた違法に持ち込まれたマンドレイクが巨大化したもの.

テレビ局が気特対の活躍を世間に広めるために密着取材をするお話.
ビル群に巨大植物怪獣ってやっぱり大レギオンしか思い浮かばない.あっちはもっとたちが悪くて,ガメラが被害を最小限に抑えるために自爆して仙台もろとも吹き飛んだけど.結果として宮城県は仙台を中心に壊滅.

<第五話 出現! 黙示録大怪獣>
怪獣7号 固有名 「クトウリュウ」 MM9.0
8つの龍のような頭を持ち,背中には人間の上半身がのっている.

いわゆる神話宇宙とビックバン宇宙は神と呼ばれた多頭龍がつくり,その後,別の生物と戦い,肉体を滅ぼしたが魂だけは神話宇宙に存在し続けた.1000年に一度,多頭龍ともう一つの生物との戦いが再現され,勝利した方に宇宙が委ねられる.

世界中に存在する神話や伝説,宇宙創造の話がすべてかつて神だった多頭龍と人間の意志による真実の改変によって表現されている,一回読んだだけではなかなか理解できないお話に仕上がっています.
これまでの4話で張られた伏線を見事に回収した良エピソードです.


やっぱり,日本で怪獣ものをやるなら自衛隊にがんばってもらわないと.
でも,自衛隊ではなかなか刃が立たず,別の怪獣の助け(実際は地球を守るためだったりする)によって窮地を乗り切るってのは怪獣ものには外せない設定.
だからやっぱり平成ガメラは好きなんです.

もちろん,ゴジラみたいに自衛隊内に特別編成チームがあってメーサーのような特殊武器や,かつて人類が倒したゴジラの亡骸から作った機龍をつかって危機を脱するという話も好きなんですけどね.

単に機龍シリーズは好きなだけですが.

コンセプトとしては武器を持たない公務員が怪獣相手に現場と対策室を駆け回りながら奮闘する人間ドラマ.であるため,怪獣はあくまで脇役.
名前の出てこないオペレーターとか部員が多いけど,その人たちにも何となくキャスティングができるというのはやっぱりおもしろい証拠.

特に,最後の部分はこの小説,ひいてはこの世界に存在するすべての特撮物を表現する会話となっていて,これは秀逸.
絶対に後ろから読んではいけません.

ドラマが楽しみです.

映画 『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ!』 レビュー(1) #od3 #odoru

2010-07-03 | 踊る大捜査線
東宝スタジオ|踊る大捜査線3オフィシャルサイト

He's back.

さらば、湾岸署。

最悪が占拠する

湾岸署、封鎖されちゃいました。


試写会と,舞台挨拶は見事に外れたので,近場のTOHOシネマズ海老名で11:40の回を観てきました.

例によって,ここでは公開2週間は必要以上のネタバレをしないので,今回はおもしろかったという事だけを前面に押し出します.

では,出動~


今回の予備知識は

・新湾岸署への引越の3日間の話
・8つの事件が発生する
・青島たちの拳銃が盗まれる
・盗まれた拳銃による連続殺人事件
・新湾岸署は高度セキュリティをもつ

・青島は湾岸署刑事課強行犯係係長警部補に昇進
・室井は広島から戻ってきて警察庁長官官房審議官警視監に昇進
・魚住さんは湾岸署警務課課長警部に昇進
・すみれさんはそのまま
・篠原夏美が湾岸署刑事課強行犯係巡査部長に
・緒方くんは湾岸署刑事課強行犯係巡査部長に
・森下くんは湾岸署刑事課盗犯係巡査部長に
・和久さんの甥っ子が刑事として湾岸署にやってくる

・警視庁刑事部捜査一課管理補佐官警視として鳥飼誠一
・木島さんも登場

・真下さんはある事がきっかけで交渉課をクビに
・小池くんが交渉課課長に昇進
・倉橋くんも出る
・でも交渉人補のまま

・雪乃さんは出てこない

とまあ,あんまり書きすぎるとこれだけで十分ネタバレになっちゃうので,これぐらいにしときます.
多分これでも前情報としては抑えていた方かと.


単刀直入に言って,この作品,おもしろいです.

上映開始直後のお決まりのサウンドから,エンドロールの『Love Somebody-CINEMA Version III-』そして,エンドロール開けまで息をつかせぬ(いや,息はつくけど)感動,爆笑,スリル,そして爆笑の嵐.
大げさに言ってますが,まあ,おもしろいということは変わらないわけです.

例によって今回も随所にちりばめられた踊る大捜査線シリーズ,本広監督作品からの数え切れないほどのリンク.1度観ただけでは気がつかないものがたくさんあるはず.


ストーリーについては,あとからさんざん突っ込むとして,今回は音楽がこれまでの松本晃彦から菅野祐悟に変わりました.まあ,公式サイトのWorksをみれば,「あ,あの作品の音楽は菅野さんだったか!」と驚くはず.

菅野祐悟の公式ホームページ

どの楽曲も,踊るのスタイルを十分に生かしつつ,まったく新しいイメージを盛り込んだものでした.
サントラ買います.


これからまた何度か観に行きます.すでにそれだけの余裕は確保してある.
ネタバレ全開記事はこれから書くとして,観に行くたびに新しい発見があると思うので,そのたびに追記する事になりそうかな.

『THE MOVIE』『THE MOVIE2』と日本映画の歴史を塗り替えてきた踊る大捜査線.
上映期間中はネットワーク捜査員とか関係なく楽しみ,今回もまた歴史を塗り替える事を期待して今回の記事はこの辺でお終いにします.

それでは

映画 『告白』 レビュー (追記:2010-07-01)

2010-07-02 | 日本映画
映画『告白』公式サイト

先生の娘を殺したのは、誰?

先生の娘が殺されたのは、なぜ?

告白が、あなたの命につきささる。

娘を殺された女教師の、命の授業がはじまる。

私の子供が人を殺したのは、なぜ?

また殺人が起きたのは、なぜ?


><ネタバレあり><

小説の方のレビューです↓
小説 『告白』 レビュー - GATE of VICSION BLOG

えっと,チケットによると観たのは19日.もう2週近く前ですか.
そろそろ忘れそうなんで書いておきます.

ちなみに,直前に小説読んでから観てます.


何から書きますかね.

率直な感想.
「映像が気持ち悪い.というか不安」
これ,ずっと感じてました.

「映画って,こんなに画がキレイだったっけ?」というほどスクリーン上には文句の付けようのない映像が流れ続けるわけですが,画面の構成(カメラの向き,色味など)がとても不安にさせる.

そこに,文章では限界がある「血」の描写が加わる事でさらに追い打ちをかけるように観客を不安にさせる.

「血」の描写が頻繁にあるので,苦手な人はつらいかもしれない.
スプラッター映画とは違います.
この作品で「血」はモチーフのひとつです.

ここまで書いて,血の部分だけを赤反転させようかと思ったけど,変なのが寄ってくると面倒なんでやめます.というかこれだけ精神衛生上良くない単語を並べてたら,検索ワードがすごい事になってそうでこわいなー

小説も映画も良作でした.
前週比を連続で更新し続けるのも納得がいきます.
噂がさらに噂を生む.というのはこの作品にとっては最高の広がり方では


構成は小説の全6章をシームレスにつないだ感じ.

語り手が変わるごとに「森口悠子の告白」(違ったかも,覚えてない)といった感じでテキストが入ります.

<森口悠子の告白>
最近の中学高校ってあんなにうるさいの?
さすがに信じられないんだが.あれじゃ何があってもおかしくないわ

台詞回しはわかりやすく,かといって一見重要そうな部分や,生徒たちの会話は聞こえづらく.一番重要な部分は映像にする事で教室の空気が良く伝わる.


<北原美月の告白>
これは位置が違ったかな.
そうそう,橋本愛が人気というか話題なんですってね.
美月の行動とその終わり方を考えると,確かに随分と大変な役には違いない.

小説を読んでたときの脳内キャスティングは佐津川愛美だったんですが,見事に同系統の顔でした.不思議.
なんか,佐津川愛美に良くない印象でもあるのかな.

「ウェルテルのその後をもっと描くべきだ!」なんて意見もあるみたいだけど,十分想像できるわけだし.それこそボーッと観てない限り“その後”が重要かどうかなんて分かりそうなものだけど


<下村直樹の母親の告白>
小説だと好きになれなかった章ですが,やっぱり好きじゃない.
でも,木村佳乃がああいう壊れた役をやると凄みがあると分かった.


<下村直樹の告白>
殺害の実行者である犯人Bはこの事件にどうか関わったのか.
被害者の母による復讐は犯人に何を残したのか.
このシーンは全体が白くて,そこに頻繁に赤い描写が入るので,言わんとしてる事は分かると思いますが,ゾクゾクします.


<渡辺修哉の告白>
殺害を計画し,失敗した犯人Aはなぜ事件を起こしたのか.
彼は,目的を達成できたのかどうか.

直樹が白だったのに対して,こちらは黒.
ある意味中学生らしい,単純と言えばそれで片付けられる動機の元に犯行が行われたわけで,美月,直樹,修哉は3人がそれぞれ知らない事件の真実があるわけです.
キャスティングはうまかったかと.頭の良い少年というイメージそのままだった.


<森口悠子の告白,そして復讐>
「どっかーん」予告編でも一際目を引くこのシーン.
あの爆発のシーンはそう来たか.といったところ.
逆回転時計が非常に重要なアイテムになっているのがこのシーンのスパイスになってる.

時間は時計を逆回転させたとしても決して戻す事はできない.どんなときでも時間は未来に進んでいる.

そして
「これが私の復讐であり、あなたの更生の第一歩だと思いませんか?」
「なーんちゃって」

小説にない,この「なーんちゃって」が冒頭の告白にある『いかにも聖職者らしい言葉だと思いませんか?』という言葉が出てくる森口先生の憎しみを押し出してる.
これが,この映画の一番怖い部分.


それぞれの主人公が,それぞれの視点で一連の出来事を語っていくわけで,すべての登場人物がそれぞれにとって最も重要な真実を正確に語っていくわけで.
その結果,同じ出来事を描いたシーンでも,証言によって少しずつ食い違ってくる.というのが映像にした利点のひとつかも.

それから,要所要所に森口先生のシーンを入れられたのも映像の利点.


おもしろかったです.
たぶん地上波だとなかなか放送しないと思います.というか,放送しにくいような.

土曜日は『踊る大捜査線 THE MOVIE3 ヤツらを解放せよ』を観てきます.



(追記:2010-07-01)
いやはや,どうしてこうも真夜中&早朝に書いた記事は意味が分からないんでしょう.
あといくつか書きたかった事がある気がしますが,気がついたときには忘れているので,これぐらいにしておきます.