GATE of VICSION BLOG

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主にドラマ,映画のレビューが中心です.

『バック・トゥ・ザ・フューチャー シリーズ』 考察「ビフはなぜ未来に帰ってきたのか」 #BTTF

2010-10-30 | 海外映画
つい先日,公開25周年ということでBD版のコンプリートボックスが発売されたバック・トゥ・ザ・フューチャー シリーズですが,このブログでも何度か登場したことがあるのではないかなーと思います.

実はこの映画,あまり嫌いな人がいないように,自分も大好きな映画です.

で,一昨日辺りにツイッター上で「どうしてビフは未来に帰ってこられたのか?」という問題が挙がりました.

そこで,ちょっとストーリーのおさらいをかねてタイムチャートを作りながらこの問題を考えてみました.

これが作ったタイムチャート
BTTF_time_chart_v1.00.xlsx ダウンロード | uploader

BTTF_time_chart_v1.00.xls ダウンロード | uploader

エクセルでちゃちゃっと作ったんで汚いです.
で,正直に言っておくと,1つだけ問題が残ってしまいました,
デロリアンが炭鉱から2回掘り出されている」という致命的な矛盾が.

今回はちょっとそれには目をつぶって進めたいと思います(よろしくない

ついでに言うと,かなり間違ってるとも思いますよたぶん


まず,この話の前提を3つ
この映画では,
時間軸が次々と派生していくのではなく,未来が“上書き”される
つまり,未来に存在するべき人物は観測者(ここでは例えばマーティ)を除きそのまま未来に存在し,消えるべき人間は消えてしまう.

次に,
結果として起こる事実は上書きしても起こる
つまり,未来に向けて時間旅行をしても,その未来よりも前に帰還しているなら未来に自分は存在する.

そして,
上書きは変更された過去から未来に向かって徐々にスピードを変えながら進行する.また,そのスピードを一気に上げる引き金も存在する
引き金とは例えばジョージとロレインのキスなどです.このキスで存在の可能性が消えかかっていたマーティの未来が一気に上書きされました.

という前提です.
この先,この前提がガラガラと崩れていないことを願います.(崩れていそう


さて,当のビフですが,ドクがタイムマシンを発明したことと,マーティがスポーツ年鑑で一儲けしようとしたことを踏まえて,過去の自分にスポーツ年鑑を渡すことを画策しました.

そこで,デロリアンを拝借し,1955年に行き,若かりし頃の自分にスポーツ年鑑を渡すことに成功したわけです.
その結果,未来は上書きされ,ビフが億万長者になり,ヒル・バレー一帯は見事な犯罪都市になってしまうわけです.


ここで,1955年から2015年にビフが帰還するシーンが描かれるのですが,一体全体,犯罪都市ヒルバレーはどうなったのか?という問題が本題.

不思議ですね.これ,映画の進行上の都合で片付けていい話ですよね.

でも続けます.
老ビフの作戦は成功したわけですが,それに気がついたドク&マーティが1955年に戻り,スポーツ年鑑を奪い返してしまいます.すると,ビフが億万長者になることもなく,犯罪都市ヒル・バレーも生まれないわけです.やったね.

それでもやっぱりあの時間にビフが帰ってくるのはおかしいだろうと?
ですよね.僕もそう思います.やっぱり進行上の都合に・・・


では,こう考えましょう.
年鑑を取り戻したことで,未来は再度“上書き”されていくことになります.
つまり,犯罪都市は生まれないという事実,ジョージとロレインが結ばれてマクフライ兄弟が生まれるという事実,ドクがタイムマシンを発明する事実,過激派の銃撃を防弾チョッキで防いだという事実,マーティが1955年にタイムトラベルするという事実,85年に帰ってきた後,2015年に自分の息子を助けに行くという事実,ビフにデロリアンを観られるという事実は未来において起こることになります.

ここで,ドクとマーティが2015年から1985年に戻った時点では,老ビフがスポーツ年鑑を渡したことが引き金となって犯罪都市ができあがっていましたが,この時点では出発した2015年の出来事は上書きされていないと考えます.
しかし,犯罪都市として上書きされた1985年ではドクとマーティがタイムトラベルをするどころかタイムマシンすら発明されていないはずなので,この一連のシーンではドク,マーティ,デロリアンその他諸々の存在が消えかかっていると考えられます.
でも,忙しくって気がつかなかったんだよねたぶん.

というわけで,スポーツ年鑑を渡すミッションを完遂した老ビフが未来に帰ると,2015年を決定的に変える引き金が存在しなかったためか,繰り返し起こった未来の上書きがまだ完了していないために,元の2015年に戻ってきてしまったわけです.

で,その直後,本編では未公開となっていますが,ドクとマーティが1985年に帰ることが引き金となってスポーツ年鑑ミッションを終えたビフは存在が消えてしまうという結果になるわけです.
まあ,どこかの時点でビフが死ぬという未来が確定したんでしょうね.
というより,このシーンには触れなくても問題ない気もしますが.


ここまでがちょこっと考えた事です.
いろいろ無茶な展開をしているんじゃないかと思いますが(ダブルチェックとかしてない.行き当たりばったり),結論としては,
2015年の未来は“まだ”変わっていなかったためビフは帰ってくることが出来た
ということです.

そこで重要なのはやはりこの3つ
時間軸が次々と派生していくのではなく,未来が“上書き”される
結果として起こる事実は上書きしても起こる
上書きは変更された過去から未来に向かって徐々にスピードを変えながら進行する.また,そのスピードを一気に上げる引き金も存在する
ということです.

こんな感じでどうでしょうか?
以上,報告終わり.


ところで,冒頭に挙げた
デロリアンが炭鉱から2回掘り出されている」という致命的な矛盾
についてですが,簡単に説明しておくと1885年で一度埋めたデロリアンをマーティを1985年に帰すために掘り起こしてしまったので,1955年のマーティはデロリアンを掘り起こすことは“確実に”ありえないのではないかという話.

でもきっとこれ,最終的にドクがあの炭鉱にデロリアンを隠し直したりとかすれば解決する話ですし(元も子もない).ここで挙げた遅延上書きが起こっているとすれば,1885年でデロリアンを掘り起こしたことが1955年でデロリアンが存在しないという事実の決定的な証拠となっていなかったのかもしれません.

わからん,つかれた


(追記:2010/11/01)
とんでもない勘違いでしたね.
マーティが1885年から1985年に帰るために使ったのは自分が1955年から乗ってきたデロリアンでした.
つまり,1885年でドクが炭鉱に隠したデロリアンは炭鉱に残り続け,1955年でマーティが西部時代のドクを助けるために掘り起こすまで残り続けると.つまり,問題はすべて片付けられた?
これでオールグリーンということですか?

やっぱりPART3まで観ておけば良かった(;´д`)トホホ…

『SPEC ~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~』 甲の回 レビュー #keizoku #spec

2010-10-10 | 国内ドラマ
金曜ドラマ「SPEC(スペック) ~警視庁公安部公安第五課 未詳事件特別対策係事件簿~」|TBSテレビ

世の中には、通常の人間の能力や常識では計り知れない特殊能力(スペック)を持った人間が潜んでいる。
例えば、異常に感覚が進化した人間、異常な運動能力を隠し持っている人間、異常に優れた頭脳を持っている人間。
もし、そのうちの何パーセントかの特殊能力者が、その能力を悪用しているとしたら…。
特殊な能力で、他人の命や財産、果ては社会的地位、もしくは、政権を狙いだしたとしたら…。
そして、そのことに、すでに各国の政府は気づいていて、水面下ではすでに、暗闘が繰り広げられているとしたら…。

このドラマは、凡人にはない特殊能力、「SPEC」を持っている犯罪者に立ち向かう、若き刑事たちの物語である。
(引用:公式WEB)


民放ドラマの第1話のレビュー書くなんて久しぶり.

とにかく待ちに待った『ケイゾク』の続編なので,事前に『/TVシリーズ』>『/特別篇』>『/映画』と観返してテンションが高い状態で第1話「甲の回」を観ました.

気になったこと書いていきます.


当麻&瀬文のコンビは柴田&真山のコンビと同様意外と良い感じ.
正反対の高圧的態度がぶつかり合ってなぜだかうまくいってしまっている感じ.

瀬文はSPECに対して懐疑派だけど,当麻の有り得なさそうな推理に筋が通っていて,もし“SPEC”が存在するとすれば可能である犯行を彼なりに裏取りしてるんじゃないかって考えると面白い.

それと野々村係長.
捜査一課弐係から公安第五課に異動になったわけだけど,これって降格人事なのかしら.
継続班はほとんど資料係のくせに一応は継続捜査班だから柴田のおかげで何件か事件解決したけど,ミショウは一課の手に負えないような特殊事件を“捜査する”っていうのが目的だから第一線に近いところに引き戻された感じですか.

まあ,瀬文が来るまでは2人でしたが.

福田沙紀,いいよね.
ポジション的には前半はあまり出番なさそうだけど,後半になってSPECと瀬文の事件がつながるにつれてキーパーソンになりそう.これは期待.

冷泉俊明も,あっという間に消えそうなインチキ霊能力者風だけど,本当に霊能力があって,今後もばんばん当麻&瀬文に関わってくる予感.

それから,特筆すべきが雅ちゃんの顔出し.
全シリーズではほとんど顔が隠れたポジションだったけど,今回からは警視庁に就職が決まって,ミショウにお客さんを連れてくる婦警っていうポスト.そして顔出し.
ていうかどう考えてもかわいくなってる.若くなってる.
というのも演じている有村架純は93年生まれの17歳なわけで,どう考えても雅ちゃんの年齢じゃない.いや,十分有りなんだけど.
もしかして雅ちゃんは朝倉じゃないよななんて.

第1話の流れ的には「人間には使いっていない脳の一部を活性化することが出来た人がいるはずだ」>「事件の謎解き」>「SPECを用いた解決篇と犯行の自供」といったところ.

特に最後になって「高速で体を動かすことが出来るSPEC」という説明があって,やっとこのドラマのテーマが特殊能力だって思い出しました.
で,時間がゆっくりになってその間に神木隆之介演じる一十一(にのまえ じゅういち)が登場.彼が,前作で言うところの朝倉ポジションみたいでこれはちょっと期待.

瀬文の事件は個人的には一のSPECではなくて瀬文自身のSPEC何じゃないかと思うんだけど,たぶん違うでしょう.


公安部のセットも小ネタたくさんで面白かったです.
しっかりと「矢部分室」なる物も存在していて,秋葉くんもチラ見してましたし.

堤ワールドってやつですね.

ええもう,最後までしっかりと観ますよっと.