僕の感性

詩、映画、古書、薀蓄などを感性の赴くまま紹介します。

方言のことなど

2011-02-08 16:32:51 | ことば
宮沢賢治の「永訣の朝」に 「あめゆじゅ   とてちて けんじゃ」と出てきます。

これは賢治の妹とし子が「雨の雪(みぞれ)をとってきて賢治兄さん」と言った言葉になります。
方言で表すことで味わい深くなります。

軒下にいると、氷柱から雫が落ちて首筋にかかったり、襟元から背中に入ったりして冷たいことを山形弁で「やばつい」と言います。単に水がかかって冷たいのとニュアンスが違います。
因みに水溜りに出来た氷を「スガ」といい、ツララは「ボンダラ」と言いました。
「スガ」は童謡「どじょっこふなっこ」にも「はーるになれば すがこもとけて・・・」という歌詞が出てきますよね。
「ボンダラ」は北海道では「ボンダレ」と言うらしいので、棒垂れ→ボンダレ→ボンダラになったのだと推測します。

水関連で、川に落ちてずぶ濡れになることを、かぶだれと言いました。
昔、水難から身を守る「川浸り」という儀式があって、かわびたり→かぶだれ となったらしいのです。
でももしかして頭から水を被(かぶ)ると水が垂れるので「かぶだれ」となったのでは、なんて思ったりします。

妻に「知ってる~?」と尋ねると、

「スガ?」、「ボンダラ?」、「かぶだれ~?」
「ほだなこどばしゃ~ね!」
と言われました。