うさたろうの 気儘なフランス散歩

2年の予定が丸7年。赤貧学生としてのフランス生活にも終止符。約4年8ヶ月続けてきた日記、改め、気儘なフランス散歩…

吃驚り体験!!!!!

2006-10-16 06:02:36 | フランス(人)
先ほど、9:00前に夕飯を終え、さぁ、後片付けでもして、ブログでも更新しようかなぁ?なんて思っていたときのこと。
ドアを叩く音。
「何方ですか?」
「階下の○○」

私が引っ越してきて1ヶ月もしないうちに、水漏れでご迷惑をかけた、あのムッシューか。
また水漏れ?じゃないよね?????
と不安に思いながら、ドアを開けると。

「1分間、時間をくれ。話を聞いてほしい。実は、仕事が首になって、お金がなくてもうここ3日間は何も食べてない。何か食べるものをくれないか?」
へぇ~っ?



生憎、今日はうちにも殆ど食材の買い置きがなく。
(実は夕飯の時に、自分でもガッカリしたんですよね。お料理したかったのに食材がなくって。
仕方なく、昨日の残りのハッシュドビーフとサラダですませました。)

もともと間食もしない人間なので、ない時は本当に何もない。
冷蔵庫の中から、朝ごはんのバナナとヨーグルトを見つけ、それに缶ビールとおつまみのタコスを渡しました。
「ホント、ゴメンなさい。何も買い置きがなくって。今食べちゃったばっかりだし。」
「ありがとう。これで十分だよ。」
「ホントに何も食材がないけれど、1時間くらい待ってくれれば何か作って持って行きますけど。」
「え?本当に?」

というわけで。
慌てて、自分が使った食器や鍋を洗い(片付けないと料理ができないほど狭いし、鍋もないのです)、改めて全てを見回すものの。

ないものはない!
いつもは必ず常備してあるはずの玉ねぎ・じゃがいもすらなければ、缶詰のマメやトマト、も完全に切らしてる。
こんなに何もなくて、一体何が作れるというんでしょ?
途方にくれたところで、仕方なく、トマトソースのスパゲティを作ることに。

といっても、トマト缶もなく、サラダ用のチェリートマトがあるだけ。
こんなんでできるのかなぁ?と思いながらも、そのチェリートマトとベーコンにニンニク、ついでにツナ缶をいれ、何とか具の入ったスパゲティの完成。

3人分くらいのてんこ盛りにして、「お味は保証しませんよ!」と持っていったのでした。
とても喜んでくれたけど。(味がやっぱり不安。何しろ、私の救世主、玉ネギがないなんて…)



ただ。
落ち着いて考えてみたら、ちょっと不安になったりして。
まさか、仕事がみつからなかいからって、毎日来ないよね?
それはちょっと私も困っちゃうわ。何しろ貧乏学生だし。



しかしまぁ。
日本じゃ絶対ありえないだろうなぁ。と、またしみじみ思ったのでした。
私が、東京しか知らないからかもしれませんが。
…だって、そもそも自分がそんなことをできるなんて想像の枠を超えているもの。

もし、私に何もなくなったら?
自殺しか、ない、ような。。。

どちらがいいかは別ですが、日本はそういう意味ではホント生き難い国だ、と思うのでした。