うさたろうの 気儘なフランス散歩

2年の予定が丸7年。赤貧学生としてのフランス生活にも終止符。約4年8ヶ月続けてきた日記、改め、気儘なフランス散歩…

フランス人の食べ方

2005-02-03 19:38:09 | フランス(人)
昨日の夕食、食欲はあるけど風邪っぴきで億劫になっていたため
何かできあいのものですませたい、と思ったのですが。
「暖かいもので、何か…」と考えると、ケバブくらいしか思いつかず。
流石に、この場に及んでケバブには食指が全く動かず、
とりあえずフラフラと帰宅しました。

「スタミナがついて、簡単で、美味しいもの…?」
そうか、すき焼きでもしよう!と、豆腐もどきを10軒ほど先のベトナム料理屋さんに買いに行きました。
ところが、生憎。
豆腐もどきは、前のフランス人夫婦で、品切れ。

…お店の、ベトナム人のおばさんに、
「彼らは一体どんな料理に使っているんでしょうね?」と問いかけてみました。
彼女曰く、今は、皆ちゃんと中華料理を知っているし、健康食ブームで豆腐は人気とのこと。

それで、思い出しました。
フランス人の中華の食べ方。
いえいえ、最初は、日本食の食べ方。
…古臭い私にとって、何度見ても不思議感がつきまとう風景なんです。

最初に見たのは、パリのKラーメン屋さんでのこと。
隣に座ったフランス人のグループが、皆焼肉重(だったと思います)を注文。
お膳に、お重とサラダ、お味噌汁が乗って、運ばれてきました。
話に夢中になっていましたが、ひとまず箸をとり…。
まず、一心不乱にサラダを食べつくしました。
そして。
その後は、お味噌汁にトライ。
それを飲み干すと、おもむろにお重の蓋を取って、メインを食べました、とさ。

そういえば、シャンゼリゼに近い、偽物?日本食レストランに入ったときのこと。
お寿司セットだか天麩羅セットを頼んだと思うのですが、
まずは、大盛りのキャベツのサラダがど~ん。
そしてそれが済むと、お味噌汁。
それから、ご飯とメインが来たものです。

日本人にとっては、やっぱり何だか違和感があります。
例えばお膳に1度に運ばれてきたら、まず、全部のふたを取り、お味噌汁に手をつける。
もし、料理を順番に出すのなら、メインとサラダが一緒。
そして、ごはん、お味噌汁。の順番だと思うのです。

きっと、フランスという国、郷に入ったら郷に従え、ということなのかもしれませんが、
食事も文化と考えると、なんとなく、う~ん、と思ってしまいます。
…きっと「ちゃんとした」?日本食レストランに行っている人は
正解してくれているのかもしれませんが。

まぁ、でもいいんです。
食べ方なんて。
人がとやかく言うものではないですし。
何よりも、本人が美味しさを堪能できれば最高です。

でもねぇ。
フランス人の中華の食べ方は、どうもイタダケないと思うのは私の偏見でしょうか?

中華料理は、流石にこんな小さな街にも何軒かあります。
…時々、例えば日本人のオヂサマとの食事などに利用します。
でも、いつもあ~あ…と思うこと。
フランス人は、まず殆どの人が(こういう小さな街の人だけでしょうか?)
前菜、メイン、デザートを頼むのです。
つまり、彼らは、絶対と言っていいくらい、分けあいっこなんかしない。

例えば、ネム(ベトナム風春巻き)なんてものを前菜にそれぞれが頼むのです。
日本と違って、1皿には小さいけれど5~6個も乗ってくるというのに。
(…油っぽくて飽きそうだ…)
違うもの頼んで、分ければもっともっと楽しいのに、と思わないのかな。

そしてまた。
メインも、皆それぞれが頼んで、決して分け合わないのです、これが。
例え、8人いたとしても、嗜好があえば皆がそれを頼んで8皿同じものが来るわけです。
もし、お腹をもっと太らせたいと思ったとして、
例えば、皆が皆、広東風チャーハンを頼んじゃうわけです。
誰かが、焼きソバ、誰かがワンタン、とかにせずに、ね。

…中華料理の楽しみと言ったら、いろんな種類を味わえることと信じている私には、
どうもシックリこないわけです。

で。最後に。
勿論、デザートはかかせません。
杏仁豆腐、というより、もっと「濃い?」デザートを食べて、彼らは満足の体。

だから、フランス人と一緒に中華に行くと、誰も私と料理を分けようなんて発想がないので、
自然私も、個人的に1皿、それのみに集中しなくてはいけないことになるのです。
…そういうわけで、私は、フランス人と中華に、行くのは好きくありません。