私は、吹奏楽のコンサートに行くのが大好きです。
ですが、8月は吹奏楽コンクールの時期でもあり、プロ以外の演奏会が行なわれることが極端に少なくなります。
8月2日の埼玉県大会、大学・職場一般の部に行かせて頂いて以来、3週間近く、楽器の音を聴けない毎日が続き、悶々とした日々を過ごしておりました…。(8月18日、文京シビックホールで行われたシエナのコンサートに行く予定にしておりましたが、うっかりしてチケットを取り忘れ、気付いた時には“SOLD OUT”でした…。)
そんな、2015年8月22日の土曜日。
私は仕事が休みでした。(私は、決まった曜日が休みではなく、不定期な“休日”の仕事なのです。)
午前中に、独り身の悲しさか“家事”を終え、時計の短針と長針が重なり合おうとしている頃、自宅でこの日の予定を思案しておりました。
何気なく、PCをいじって、おりましたら、どこかの大学の方が「今日、コンクール本番です。頑張ります。」みたいなことをツイートしてる。
良く見てみると「東京都大学吹奏楽コンクール」が開催されているというでは、ありませんか!
あれだけ、吹奏楽に飢えていたのに…。
“大”後悔です…。
さっそく、PCで調べます。
場所は、“江戸川区総合文化センター”ですね。
どこにあるのだろう…、新小岩か。
遠いなぁ。
しばし、考えたのち、まるで会社に遅刻した時のように大慌てで自宅を飛び出したのでした。
私は、日頃から、なるべくコンクールも聴きたいと思っています。
ですから、地元、埼玉県を中心に毎年、行かせて頂いております。
しかし、東京都の大会は日程が重なることが多く、他県だと、どうしても神奈川に行ってしまう。(それに神奈川県大会とか、とても面白いのです。)
今年も予選の日程表を見ていて、東京は無理だなぁと思っておりました。
迂闊でした。
“見落とし”ですね。
考えてみると東京都のコンクールに行くのは“全部門”を通じて初めてなんです。
どういう事になるのか?
いずれにせよ急ぎ、“新小岩”へと向かう“浦和のオヤジ”でした。
電車で1時間余り、JR新小岩駅に降り立ちました。
会場まで確か徒歩で15分と案内に書いてあったような…。
バス便もあるようですが、よくわからないし、タクシーは金がもったいないし…。
健康のために歩いて行くことにしました。
でも、これが案外、遠かった…。
真夏の炎天下、汗だくになりながら、会場の江戸川区総合文化センターに到着。
ここは初めて来るホールです。
昭和58年(1983)の開業と言いますから、もう30年以上経過しているんですね。
舞台となる大ホールは客席数1497の大きなホールです。
典型的なプロセニアム方式の多目的ホールは、少し勾配がきついように思われましたが、堂々たる威容を誇っています。
急いで、当日券を購入し、大ホールのホワイエへ。
その時は、どこかの団体の演奏中でした。
中には入れません。
ホワイエには数台のテレビモニターが設置されており、また、スピーカーで“音”も流しています。
聴いていると、ちょうどラフマニノフの「交響的舞曲」が始まったばかりのようです。
プログラムで確認してみますと13番目の青山学院大学の自由曲ようですね。
つまり、23団体中、半分も聴けないのか…。
あらためて、後悔しましたねぇ。
と言う事で14番目の大東文化大学から10団体の演奏を聴かせて頂きました。
私の世田谷にある母校の演奏(「金賞」で都大会出場できるようです)や、佐藤正人先生の率いる立正大学の「おほなゐ」、いわゆる唯一の「ダメ金」であった専修大の他の金賞団体との違いとか聴いてみたかった気がしますが、物理的に無理なものは致し方ありません。(幸い、後半に都大会に進んだ団体が多かったので重量感のある演奏が聴けてラッキーな部分もありました。)
今回は、聴くことができた団体から“感想”を述べさせて頂きましたが、一応、プログラムに載っている全団体の内容は書きましたので、ご覧下さい。
まずは、毎度おなじみ課題曲の紹介から。
【2015年度全日本吹奏楽コンクール課題曲】
Ⅰ.石原 勇太郎/天空の旅-吹奏楽のための譚詩-(第25回朝日作曲賞受賞作品)
Yutarou Ishihara/Pilgrimage – Ballade for wind orchestra
Ⅱ.佐藤 邦宏/マーチ「春の道を歩こう」
Kunihiro Sato/Walk down the Spring Path March
Ⅲ.西村 朗/秘儀Ⅲ-旋回舞踊のためのヘテロフォニー-
Akira Nishimura/HigiⅢ – Heterophony for Whirl Dance
Ⅳ.田坂 直樹/マーチ「プロヴァンスの風」
Naoki Tasaka/March “Wind of Provence”
Ⅴ.朴 守賢/暁闇の宴〔※高校・大学・職場一般のみ〕
(第7回全日本吹奏楽連盟作曲コンクール第1位作品)
Park, Soo-Hyun/The Scintillating Dawn
【審査員紹介】
石津谷 治法(習志野市立習志野高等学校吹奏楽部 音楽監督)
大浦 綾子(東京佼成ウインドオーケストラ クラリネット奏者)
久保 昌一(NHK交響楽団 首席打楽器奏者)
森田 一浩(作曲家)
山内 研自(東京フィルハーモニー交響楽団 ホルン奏者)
【大学の部】
1.國學院大學体育連合会吹奏楽部 (指揮)杉山 淳
[課]Ⅱ[自]交響的神話「木花之佐久夜姫」(青島 譲二)
[銀賞]
2.国士舘大学吹奏楽部 (指揮)津守 祥三
[課]Ⅲ[自]Jalan-jalan ~ 神々の島の幻影~(高橋 伸哉)
[銅賞]
3.學習院大學應援團吹奏楽部 (指揮)岩下 光樹
[課]Ⅰ[自]アパラチアの春(アーロン・コープランド/編曲 森田 一浩)
[銀賞]
4.拓殖大学麗澤会総務局吹奏楽部 (指揮)樫野 哲也
[課]Ⅱ[自]歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」より(ピエトロ・マスカーニ/編曲 高世 聡一郎、樫野 哲也)
[銅賞]
5.日本大学吹奏楽研究会 (指揮)石井 孝明
[課]Ⅱ[自]アウディヴィ・メディア・ノクテ(オリヴァー・ヴェースピ)
[銀賞]
6.創価大学パイオニア吹奏楽団 (指揮)磯貝 富治男
[課]Ⅱ[自]アッフェローチェ(高 昌帥)
[金賞・代表]
7.早稲田大学応援部吹奏楽団 (指揮)佃 馨
[課]Ⅳ[自]バレエ音楽「青銅の騎士」より(レインゴリト・グリエール/編曲 石津谷 治法)
[銀賞]
8.駒澤大学吹奏楽部 (指揮)二宮 和弘
[課]Ⅳ[自]ニーベルングの指環より(リヒャルト・ワーグナー/編曲 稲川 榮一)
Ⅰ.ジークフリートとブリュンヒルデを包む愛の光
Ⅱ.ヴォーダンの怒り
[金賞・代表]
9.立正大学吹奏楽部 (指揮)佐藤 正人
[課]Ⅲ[自]「おほなゐ」1995.1.17 阪神淡路大震災へのオマージュ(天野 正道)
[金賞・代表]
10.明治大学応援団吹奏楽部 (指揮)石津 成人
[課]Ⅱ[自]歌劇「トゥーランドット」より(ジャコモ・プッチーニ/編曲 後藤 洋)
[銀賞]
11.専修大学吹奏楽研究会 (指揮)大橋 晃一
[課]Ⅱ[自]交響的詩曲「地獄変」(福島 弘和)
[金賞]
12.東京理科大学Ⅰ部体育局吹奏楽部 (指揮)金田 耕一
[課]Ⅱ[自]Rhincodon typus ~蒼き海の守り神~(樽屋 雅徳)
[銀賞]
13.青山学院大学学友会吹奏楽バトントワリング部 (指揮)山岡 潤
[課]Ⅴ[自]交響的舞曲(セルゲイ・ラフマニノフ/編曲 森山 祐美)
[銀賞]
ここから、私も聴かせて頂きました。
ホール内は、涼しいのですけれど、まだ私の身体からは汗が噴き出しています。
でも、徐々に集中して演奏にのめり込んでいきました…。
14.大東文化大学学生自治会文化団体連合会吹奏楽団 (指揮)野村 秀樹
[課]Ⅰ[自]交響曲第3番ハ短調「オルガン付き」(カミーユ・サン=サーンス/編曲 マーク・ハインズレー)
まずは、大東文化大学からです。
課題曲Ⅰの演奏。
人数は少なめですね。
25~6名というところですか?
演奏が始まりました…。
打楽器とか元気が良いのだけれど、聴こえにくいパートもある。
特にメロディのセクションが浮き出てこないと、曲としてどうなのかなと思います。
全体的にダイナミクスの振り幅が少なく、よって単調に感じました。
それとピッチが気になるところがあったのが残念でした。
自由曲は「オルガン付き」ですね。
原曲は、曲名が表わしているとおり、オルガンを使う規模の大きな曲です。
ですから、華やかで壮大でなくてはなりません。
吹奏楽で扱う場合、私が考えるに100名くらいは演奏者いた方が良いのではと思います。
そうでないと、この曲の雰囲気が出せないからです。
こういう点から考えると、このバンドの規模で自由曲に選ぶのは…。
どうしても無理な部分が出てきて負担になるところがある演奏でした…。
[銅賞]
15.桜美林大学吹奏楽団 (指揮)芹野 浩三
[課]Ⅱ[自]喜歌劇「微笑みの国」セレクション(フランツ・レハール/編曲 鈴木 英史)
課題曲は、“Ⅱ”。
若干、ゆったりとしたテンポのように思います。
そのせいかわかりませんが多少、軽快さに欠けるような…。
コンサートマーチと言うより、本来のマーチに近いような感じがします。
あと金管の音の処理の仕方が気になりました。(“後押し”がキツイように聴こえます。)
自由曲はオペレッタの名曲で最近では吹奏楽でも、しばしば取り上げられる曲です。
最初は、恐る恐る演奏しているように聴こえました。
メロディを歌っている感じがしなかった。
だから、楽しそうな雰囲気が出されていない。
でも、そんな感じも途中まで。
曲が進むにつれて、サウンドに明るさが増し、聴きやすくなりました。(課題曲に比べて練習量が多いように感じました。)
最後は、うまくまとまりましたね。
[銅賞]
16.亜細亜大学吹奏楽団 (指揮)大澤 健一
[課]Ⅱ[自]レッドライン・タンゴ(ジョン・マッキー)
課題曲Ⅱが続きます。
コンサートマーチのポイントを押さえた演奏だと思いました。
何よりも“軽快な”ことがイチバンです。
反面、多少、音量過多かなぁ。
(A)からのクラリネットのメロディ、もう少し響くといいですね。
ですが、全員が同じスタンスで演奏している感じがとてもステキでした。
ただ、一つだけ気になったのが、途中のrit.
少し、クサくやりすぎかも。
自由曲は、マッキーの代表作と言っても過言でない曲。
マッキー独特の躍動感がうまく表現された“好演”でした。
個人の技量が高く、この曲の魅力であるアクセントの付け方も素晴らしく、マッキーの世界を堪能した次第。
ただ、ほんの僅かに“オーバーヒート”気味に感じられた瞬間もありました。
でも、これはホールの構造が影響しているように思いましたが…。
[金賞・代表]
17.東洋大学吹奏楽研究部 (指揮)村松 匡
[課]Ⅲ[自]アブサロン(ベルト・アッペルモント)
課題曲の(A)からの木管のメロディ、少し楽譜にない強弱をつけていたような…。
打楽器が全体的にリズムを牽引しないといけないと思うのですが、少し消極的なように感じました。(だから、“回りながら踊っている感じ”がイマイチ。)
それとチャイニーズゴングの音量が弱く感じました。
楽器によって、聴こえ方に特徴があるのでしょうが、パンチが聴いていると効果的だと思います。(西村先生も「チャイニーズゴングは、力強く」と言う意味のことをおっしゃっていらした画像を見たことがあります。Youtubeで。)
曲の中でaccel.のかかるところが数カ所ありますが、多少、乱れ気味だったでしょうか?
神秘性を含む雰囲気を持つ、この曲にあったサウンドだけに少し残念に感じました。
自由曲は、人気の高いアッペルモントの作品。
曲名の「アブサロン」とはデンマークの偉人の名前のようですね。
実に都会的な演奏でした。
細部まで気を使った感じが観客まで伝わってきます。
アンサンブルもしっかりしていて、とてもノーブルな印象でした。
ただ、金管楽器の音が少し暗めで、それによって重厚感は十分すぎるほどアピール出来ていたのですが、反面、華やかさに欠ける場面もあったような気がしました…。
[銀賞]
18.明星大学学友会吹奏楽団 (指揮)玉寄 勝治
[課]Ⅲ[自]アッフェローチェ(高 昌帥)
課題曲は、続いてⅢ。
最初の(A)からのメロディ、とてもキレイでした。
でも、私の個人的好みからいけば、もう少し荒々しい感じの方が好きかも。
僅かにアンサンブルが乱れた場面もあったように感じましたが、全体的にパンチが効いていて、作曲者の意図にあった演奏を自分たちのスタイルで表現しているように思いました。
印象に残る演奏でした。
あっ、それから前の団体同様、チャイニーズゴングは、もっと激しい方が私は好きです。
自由曲は、都賀先生が春日部共栄での最後のコンクール自由曲であった「アッフェローチェ」。
共栄ファン(最近は、“埼玉栄”も同じくらい“大ファン”です)の私としては、“勝手に”思い入れがある曲です。
何せメロディが良いですよね。(私は、ふと口ずさんでしまうことがあります。)
最初のオーボエのソロ、とっても良かった。
色っぽいです。
そして、私が口ずさんでしまうメロディ。
木管のユニゾンがとても美しい。
全体的にクラリネットを軸にとても素晴らしいアンサンブルを披露してくれています。
ミスがなかったわけではありませんが、素人的な表現をさせてもらえば、「実に感じの良い演奏」でした。
金管も明るいサウンドで華やかで、「アッフェローチェ」を堪能させて頂きました!
[金賞・代表]
19.法政大学応援団吹奏楽部 (指揮)山田 昌弘
[課]Ⅱ[自]地風升(天野 正道)
NTT東日本東京吹奏楽団や浦和吹奏楽団で指揮をされている山田昌弘氏の登場です。(どちらの楽団も演奏会に伺わせて頂いたことがあります。)
何でも法政大学のOBのようですね。
私の地元の浦和吹奏楽団を指導されていることもあり、何か親近感がわきます。
課題曲。
軽快な演奏で聴きやすいのですが、時折、伴奏と主旋律のバランスが悪くなるように見受けられました。
雰囲気がとても良いのに残念に思いました。
それと、少し元気が良すぎたかも。(金管の“音の出し方”に原因があったかも知れません。)
自由曲は天野先生の作品。
バランスの良いアンサンブルが出来ていて、バンドのセンスの良さを感じる演奏です。
個人の技術力も高いような気がします。
でも、何だろう…。
何かが足りないような…。
天野先生の作品の持つ独特のエネルギー感が希薄なような…。
私の個人的な好みなのかもしれませんが、泥臭さも多少、必要なのではと思います。
[銀賞]
20.帝京大学学友会文化局吹奏楽部 (指揮)武島 恒明
[課]Ⅱ[自]組曲「万象の中へ」(長生 淳)
舞台上の配置を見て思ったのですが、何で演奏者が上手(かみて)側に片寄っているのでしょう?(下手(しもて)側は、打楽器がずらりと勢揃いしています。)
何か意図があるのでしょうか?(素人の私にはわかりません…。)
(A)からのメロディは、もう少し、響かせてアピール出来るといいですね。
少し、“棒読み”っぽく感じました。
あと、複数の楽器でピッチが気になるところがありました。
そして、自由曲です。
長生先生の作品ですか。
最初こそ、何か唐突に始まった感じがしましたが、“長生節”の細密な曲想を表現しようと工夫した思いがアンサンブルに表れていたように思います。
長生先生の曲は、素人の私から見ても実に複雑です。
帝京大の皆さんのご苦労、お察し申し上げます。
ですが、やっぱり完全に“咀嚼”できているとは言えない感じがしたのも事実です。
頑張りは感じますが、多少、単調な演奏のように思いました。
[銅賞]
21.玉川大学吹奏楽団 (指揮)上原 宏
[課]Ⅲ[自]I still have a dream(長生 淳)
ここからは、「金賞・代表」の三団体です。(聴きごたえがありました。)
玉川大の課題曲は、この日、最後に演奏された“課題曲Ⅲ”でした。
出だしのパーカッション、慎重になりすぎたのか、よく聴こえなかった。
pではあるけれども、もっと響くと良かったですね。
でも、気になったのは、そこだけでした。
まず、(A)からの木管の“ズレの”メロディで心つかまれました。
何よりも力強いのが良い。
(V)からのティパニのソロも、とてもカッコ良かった。
そして、チャイニーズゴングも迫力満点。
この日、聴いた3団体の“課題曲Ⅲ”で、イチバン良いと思った演奏でした。
自由曲は前の団体に引き続いて長生先生の作品です。
驚いたことにサウンドが一転して、ソフトになったような。
細かい部分の事よりも全体的に表現力豊かな“音楽の流れ”を感じました。
統一感のあるパフォーマンスは本当に心地よい。
木管を中心に良く響くサウンドは、このバンドの持つ表現力に花を添えているかのようでした…。
[金賞・代表]
22.東海大学吹奏楽研究会 (指揮)福本 信太郎
[課]Ⅴ[自]遥か天鵞絨(朴 守賢)
久し振りに福本先生の指揮を拝見いたします(笑)
2012年から、昨年まで3年連続全国大会で金賞を獲得している、今、“絶好調”といっても過言ではない東海大学の登場です。
正直なところ、この大学の演奏をイチバン楽しみにしておりました…。
そして、期待に違わぬ素晴らしい演奏を披露して頂いたのです。
課題曲は“Ⅴ”。
難曲です。
表現するのが難しい。
実力の乏しいバンドが演奏すると、“ぼやける”か“音楽でないシロモノ”になってしまう可能性が高い。
東海大の演奏は、いい意味で計算しつくされた演奏でした。
ものすごい音量が出ているのに全然、うるさくない。
そして、アンサンブルに一糸の乱れもない。
全員が同じ間合いで、同じ呼吸の中で演奏している…、そんな気がしました。
自由曲は、課題曲の作曲者でもある朴守賢氏の作品です。
まず、東海大の“音圧”がすごい!
圧倒されてしまいます。
そして、作品からは結構、甘い旋律も聴こえてくる…。(少し、“天野”臭もするかなぁ?)
そして、ドラマチックさは、比類なき演奏!
躍動感にあふれ素晴らしいのひとことでした。
個人的にこの日聴かせて頂いた10団体の中では、“ナンバーワン”だと思いました。
[金賞・代表]
23.中央大学学友会文化連盟音楽研究会吹奏楽部 (指揮)大和田 雅弘
[課]Ⅴ[自]楓葉の舞(長生 淳)
さあ、いよいよ最後の団体です。
課題曲は、東海大と同じ“Ⅲ”。
こちらもなかなかの音圧、迫力があります。
しかも表現力も豊かです。
まるで“映像音楽”のように“情景”を伝えることの出来るバンドですね。
ただし、一部、微妙に“ズレた感”があったところも。
ただ、それを補って余りある“音楽のストーリー”を表現できていたのが素晴らしかった!
印象に残る演奏でした。
さて、この日、本当に最後の曲ですね。
長生先生の曲って本当に細かくて、私たち観客からは、目に見えない苦労が演奏者の方にはあると思います。
でも、それを表現しないと長生作品ではなくなってしまう。
ところが中央大の演奏は、長生先生の作品の特徴を見事なまでに捉え、音として“具現化”している。
その上、何よりも各楽器のサウンドが厚く、キラキラしている。
また、力強さがある、雑然としていない。
この日聴いた“長生作品”の中では、いちばん良い演奏だと思いました。
[金賞・代表]
全団体の演奏が終わりました。
しつこいようですが、全団体の演奏が聴けなかったのが悔やまれてなりません。
全体的に申し上げますと正直、技術や表現力に格差があるなと感じた次第。
ですから、へんな言い方ですが、“わかりやすかった”。(それが証拠に、私が効いた10団体で個人的に「金賞・銀賞・銅賞」の予測を立ててみたのですが、珍しく全て“当たりました”。)
いずれにせよ、若者のエネルギーを満喫できて大満足。
都大会には行けませんが、代表になった団体の活躍を期待してます。
それにしても、参加団体が23団体とは、ある意味、壮観です。
埼玉県人としては、うらやましい限りです。
なお、このブログに載せられている文言は、“浦和河童”の個人的感想です。
決して、悪意を持って書かれているものではありません。
ただ、もし、ご不快に思われる方がいらっしゃいましたら、オヤジの戯れ事と思い、ご容赦頂ければ幸いです。
以前、我が子が高校の頃にコメントを書かせていただいたことがあります。
娘は埼玉栄吹奏楽部の出身。この春からは玉川大学吹奏楽団所属で先日の江戸文でも演奏させて頂きました!!
まさか浦和河童さんが聴きにいらしていたとは。そしてまた丁寧な感想を読むことが出来て本当に感激です♪
ありがとうございます。
娘は素晴らしい指導者や熱心かつ温かい先輩方、楽しい同期たちに囲まれ、恵まれた設備と環境のなかで、また新鮮な気持ちで楽しく吹奏楽を続けています。
栄では全国へ行かせて頂き、本当に熱い3年間を過ごすことができました。
大学でも充実した日々を送り始め、親としても嬉しく思います。
今後とも宜しくお願い致します♪
浦和河童です。
拙いブログを何度もお読み頂き、誠にありがとうございます。
お子さんの活躍、楽しみなことでしょう。
私もすべての吹奏楽を愛する若者のために応援のメッセージを送り続けたいと思います!