浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部&岡山学芸館高等学校吹奏楽部 JOINT CONCERT 2014

2014-05-09 02:21:51 | 吹奏楽

東海大学付属高輪台高校と岡山学芸館高校のジョイントコンサートは、昨年も行かせて頂きました。(春日部共栄高校の演奏会を聴いてからと言う強行軍はツラカッタ…。)
会場は、江東区の東京メトロ住吉駅にほど近い“ティアラこうとう”でした。
今年は、場所を東京芸術劇場に移しての演奏会です。
日本の高校吹奏楽界でトップ集団にいる2校のコラボは非常に興味が湧きます。
特に個人的に岡山学芸館のサウンドは素晴らしく思います。
さあ、今年は、どんなパフォーマンスを見せて頂けるのか大いに楽しみです。

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2014年(平成26年)5月5日、子供の日です。
連休中ということもあってか池袋は、大変な人出ですね。
人の熱気に圧倒されます。

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ホール内に入場。
入り口で貰ったプログラムに目を通してみます。
3部構成の内容ですね。
高輪台と学芸館の他に三重の皇學館高校と富山の新湊高校も演奏するようです。
客席もほぼ満席です。(私の席から周りを見回してみると、ご父兄の方も多く来場されているんじゃないでしょうか?)
さあ、コンサートの始まりです。

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[演奏]東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部
    岡山学芸館高等学校吹奏楽部
    皇學館高等学校吹奏楽部
    富山県立新湊高等学校吹奏楽部

[指揮]畠田 貴生(東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部顧問)
    中川 重則(岡山学芸館高等学校吹奏楽部顧問)
    前川 幸生(皇學館高等学校吹奏楽部顧問)

[客演指揮]丸谷 明夫(大阪府立淀川工科高等学校吹奏楽部顧問・全日本吹奏楽連盟理事長)
[スペシャルゲスト]なにわ《オーケストラル》ウィンズ

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第1部

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◆ ホープタウンの休日(ライニキー)[高輪台2年・学芸館2年]
◆ フェスティバル・ヴァリエーションズ(スミス)[学芸館2,3年]
◆ 交響詩「ローマの祭」より(レスピーギ)[皇學館2,3年]
◆ ルイ・ブルジョアの讃歌による変奏曲(スミス)[高輪台2,3年]
◆ 祝典序曲(ショスタコーヴィチ)[高輪台3年+学芸館3年+α]
◆ アルメニアン・ダンス・パートⅠ(リード)[高輪台3年+学芸館3年+α]

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第2部

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◆ 陽はまた昇る(スパーク)[高輪台1年,学芸館1年,皇學館1年,新湊1年]
◆ 2014年度全日本吹奏楽コンクール課題曲特集
  ▼ Ⅲ「斎太郎節」の主題による幻想(合田 佳代子)
      [高輪台55人+学芸館10人]
  ▼ Ⅰ最果ての城ゼビア(中西 英介)
      [学芸館55人+高輪台10人]
  ▼ Ⅱ行進曲「勇気のトビラ」(高橋 宏樹)
      [高輪台・学芸館・皇學館・新湊 選抜55人]
  ▼ Ⅳコンサートマーチ「青葉の街で」
      [高輪台・学芸館・皇學館 選抜55人]

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第3部

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◆ スペシャル・ポップスステージ!![高輪台・学芸館]
◆ 交響詩「ローマの松」より アッピア街道の松(レスピーギ)
[高輪台・学芸館・皇學館・新湊 3年全員]

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まずは、第1部から。
最初の曲は、高輪台と学芸館の合同演奏ですね。
あれれ、畠田先生、中川先生、二人とも舞台に出て来られましたよ。
曲が始まりました。
何だか変な事になってる…。
フレーズ毎に交互に指揮台の上に上がって指揮したり、二人で一緒に指揮したり…。
個人的に演奏に集中出来ませんでした…。(笑)

2曲目は、学芸館の演奏でスミスの「フェスティバル・ヴァリエーションズ」。
昨年は、最後の「三出(さんしゅつ)」という事で両校共、コンクールに出場しておりませんが、この曲は一昨年のコンクール全国大会で高輪台が自由曲として演奏した曲です。
畠田先生に“ノーミス”のプレッシャーをかけられながら、演奏が始まりました。
素晴らしい演奏でした。
私の好きなサウンドにしっかりとしたテクニックが乗っかって、あのジェットコースターのようなスミスの世界を作り出していました。
個人的にこの日“イチバンの演奏”でした。

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次は皇學館高校の登場です。
去年も、このジョイントコンサートに参加してましたね。
何でも昨年は東海大会で“金賞”を受賞されたとのこと。
なかなかの実力を持つ団体だとお見受けしました。
本日の演奏曲目は、「ローマの祭」ですか。
とても良い演奏だったと思います。
アンサンブルがしっかりしていて、さすが結果を出している学校だと思いました。
特にサウンドが明るくて華やかなのがイイ。
ただ、少しだけ言わせてもらうならば、ダイナミクスのメリハリがあった方がいいかなあ。
演奏している人間は気持が良いかもしれませんが、過剰な音量は聴いている者にはツライ時があります…。
ピアニッシモの時に工夫をすれば、そんなに大きな音を出さなくても、“大きな音”に聴こえると思います。(ナマイキ言ってすみません…。)

続いて高輪台の登場。
今度は、一昨年、学芸館のコンクール自由曲だった「ルイ・ブルジョアの讃歌による変奏曲」です。
それにしても、学芸館も高輪台もスミスの曲に音色が合います。
素晴らしい演奏でした。
堪能しました。
ただ、僅かに細かいミスがあったのが残念でした。
ですが、とても良いサウンドですので、今年のコンクールも期待できそうです。

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第1部、ラスト2曲は高輪台&学芸館の3年生による演奏です。
そして、ここで“丸ちゃん”(丸谷明夫先生)登場!
このブログを読んで下さっている方は、ご存じだとは思うのですが、そうでない方のために丸谷先生のことを若干、説明させて頂きます。
丸谷明夫先生は、大阪府立淀川工科高校吹奏楽部の顧問として長年、活躍されており、全日本吹奏楽コンクールへは淀工を率いて35回というナンバーワンの成績を残されている吹奏楽界の超有名人です。
また、一般社団法人全日本吹奏楽連盟の理事長として、吹奏楽発展のための八面六臂の活躍は頭の下がる思いであります。
さて、丸谷先生が指揮された1曲目は、ショスタコの「祝典序曲」。
これは、私が若い頃にずいぶん、流行りましたなぁ、懐かしい!
テンポが結構、速いように思ったのですが、こんなものでしたっけ?
“丸ちゃん”2曲目は、「アルメニアン・ダンス・パートⅠ」。(そう言えば、この日から、ほぼ一週間前の同じ東京芸術劇場でこの曲、聴きました。東京佼成ウィンドオーケストラの演奏でした。素晴らしかった!)
演奏する前に丸谷先生がおっしゃっておられたのですが、この曲を吹奏楽における“ベートーヴェンの第九”みたいな存在にしたいとのこと。
よっぽど、この曲がお好きなんですね。
演奏も学芸館&高輪台の名に恥じない素晴らしいものでした。

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最初から、盛りだくさんですね。
圧倒されます…。
続いて、第2部です。

1曲目は、「陽はまた昇る」。(昨年のジョイントコンサートでも演奏していますね。)
この曲は、イギリス人作曲家フィリップ・スパークが東日本大震災のチャリティーのために書いた曲です。(この曲の売上純益は、日本赤十字社を通じて被災者のために役だっているようです。)
演奏するのは、この日の参加校の1年生(新入生)の皆さん。
お世辞にも、上手な演奏とは言えませんでしたが、畠田先生の指揮を見つめながら演奏する姿は、ピュアで好感が持てました。
また、この1年生の皆さんが半年後、1年後、どのように成長していくかを想像するとワクワクしてきます!
考えるだけで、楽しくなりますね!

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続いては、Ⅴを除いた課題曲4曲。
いろんなメンバーの組合せで聴けて楽しかった。
全体的な感想から言えば、ほぼ課題曲は完成された演奏でした。
ただ、もう少し、メロディラインとかに“表情”があると良かったかな。(“音楽”の運びに機械的な印象を受けた箇所があったので…。)
ちなみに課題曲Ⅱ、Ⅳの行進曲は、丸谷先生が指揮されました。

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無事に第2部が終わりましたが、ここでサプライズ。
この日の次の日(5/6)にコンサートが同じ東京芸術劇場で、行われる「なにわ《オーケストラル》ウィンズ」のメンバーがゲスト出演して下さいました。
しかも、今年のコンクール課題曲を演奏して下さるとのこと。
ちなみに「なにわ《オーケストラル》ウィンズ」というのは、2003年より大阪フィルのクラリネット奏者、金井信之先生の呼びかけで活動しているプロの吹奏楽団です。
活動と言ってもゴールデンウィーク期間中だけなのですが、大阪と東京で公演を行っています。
全国各地の交響楽団の精鋭たちから構成されるメンバーの音楽は、素晴らしいのひとことです。(ちなみに私もこの翌日の演奏会に行かせて頂きました。内容は後日、ご報告します。)
NOWのメンバーで、この日、駆けつけて下さったのは、10数名で、足りないパートは高輪台の生徒さんを“補充”しての演奏となりました。
課題曲のⅡとⅢを演奏して頂いたのですが、やっぱりプロですね。
音の響きが違う。
クラリネットなんか、たった3名の演奏でしたが、すごく響いてました。
フルートの皆さんもスゴかったです!
生徒さんたちは大いに参考になったことでしょう。
その後も金管アンサンブル等をやって頂いたりして、とても楽しませてくれました。

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私、個人的に少し、疲れが出てきましたかな…。(歳なんで…。)
さあ、第3部です。
最初は、“スペシャル・ポップスステージ”。
まず、最初に学芸館の演奏で何故だか、森高千里の「渡良瀬橋」。
そのあと高輪台、お得意の日舞のステージ。(題名が付いていたけど忘れてしまった。)
そして、これも高輪台十八番の“ラテンスペシャル21”。(だったと思う。)
最後は、学芸館で東京スカパラダイスオーケストラの曲でエンド。
さあ、大トリの曲です。
参加校の3年生全員で「ローマの松(アッピア街道の松)」。
指揮は、先程、見事な演奏を聴かせて頂いたNOWの金井先生。
他のメンバーの方も金管バンダで参加して頂いております。
昨年もトリの曲は、同じ「ローマの松」でしたが、今年は“器(うつわ)”[ホール]が良いせいか大変、迫力のある演奏に聴こえました。
大いに盛り上がりました!

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そのあと、アンコール。
「宝島」とスマップの「ありがとう」でコンサートは終わりました。
途中で休憩はあったものの、4時間の長丁場、オヤジは疲れました。
でも、若者たちの“情熱”を目の当たりにして、気分は30年前に戻ったなと思いながら、武蔵浦和へ向かう浦和河童オヤジでございます…。(カッパですが、ハゲてません。)