浦和河童便り

埼玉・浦和のオヤジ(浦和河童)が「吹奏楽メインで、時々、オーケストラのコンサートに行ってみた」という話

東京隆生吹奏楽団 第5回定期演奏会

2013-06-12 21:09:58 | 吹奏楽

2013年6月8日、土曜日。
私は練馬文化センターへと向かいました。
東京隆生吹奏楽団の第5回定期演奏会に伺うためです。

P6080184

昨年、宇都宮市文化会館で開催された第60回全日本吹奏楽コンクール全国大会、職場一般の部を拝見させて頂きました。
そのプログラムの一番目に登場したのが東京隆生吹奏楽団でした。
自由曲は「シバの女王ベルキス」。
その時は、少しアンサンブルがかみ合わない演奏のように感じましたが、結果は「金賞」。
かみ合ってなかったのは、私の頭の方だったようです…。(朝イチなんでご容赦!)
というわけで、全国大会金賞団体の演奏を聴かせて頂きに参上した次第です。

P6080187

ところで東京隆生と言えば、まだ新しい吹奏楽団ですね。
一昨年、全国大会初出場で金賞。
昨年も金賞と少しずつ、名門団体の階段を上りつつあるバンドです。
畠田貴生先生が指揮をしておられるので、東海大学付属高輪台高校吹奏楽部のOBの方が中心に活動されていることと思いますが、私としては、素晴らしい演奏を期待したいです!

P6080186

練馬文化センター、こぶしホール。
座席数、1階2階席合わせて1486席。
そこそこ大きなホールですね。
1983年(昭和58年)オープンだそうです。
ちょこちょこ演奏会の案内に出てくるホール名ですが、私は今回、初めて訪れることとなりました。
西武池袋線練馬駅の北側すぐのところで、アクセスも良いですね。

P6080185

中に入るとすでに熱気ムンムンでした。
休憩時間には小編成の楽器でロビーコンサートが行われました。
この日は隆生の皆さんの他にたくさんの生徒さんたちも演奏するらしいので、どんな演奏会になるのでしょうか、楽しみです。

P6080192

当日は4部構成のプログラムに分かれており、曲目は以下のとおりです。

P6080193

【第1部】

P6080194

[演奏]東京隆生吹奏楽団
[指揮]畠田 貴生

● シンフォニック・ファンファーレ  (M.キャンプハウス)
● ダンス・ムーヴメント  (P.スパーク)

P6080195

【第2部】 スペシャルステージ

P6080196

[演奏]川崎市立南菅中学校吹奏楽部
[指揮]早野 里美

● マーチ「かわさき」  (J.バーンズ)
● マーチ「そら」  (建部 知弘)
● ホープタウンの休日  (S.ライニキー)

[演奏]東海大学付属高輪台高等学校中等部吹奏楽部
[指揮]新井 達也

● 繭の夢~竜の舞う空~  (福島 弘和)

[演奏]広尾学園高等学校ブラスバンド部
[指揮]宮内 寛之

● Make her mine  (エリック・エース)
● 2013年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅰ“勇者のマズルカ”  (三澤 慶)
● ゲバゲバ90分  (宮川 泰)

[演奏]東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部
[指揮]畠田 貴生

● 歌劇「カヴァレリア・ルスティカーナ」  (P.マスカーニ)
● 交響曲第5番 終楽章「革命」  (D.ショスタコーヴィチ)

P6080190

【第3部】

P6080191

[演奏]東京隆生吹奏楽団(課題曲Ⅱ、Ⅴ)
    東海大学付属高輪台高等学校吹奏楽部(課題曲Ⅰ、Ⅲ、Ⅳ)
[指揮]畠田 貴生

● 2013年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅰ“勇者のマズルカ”  (三澤 慶)
● 2013年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅱ“祝典行進曲「ライジングサン」  (白岩優拓)
● 2013年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅲ“復興への序曲「夢の明日に」  (岩井直溥)
● 2013年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅳ“エンターテイメント・マーチ”  (川北栄樹)
● 2013年度吹奏楽コンクール課題曲Ⅴ“流沙”  (広瀬 正憲)

P6080188

【第4部】

P6080189

[演奏]東京隆生吹奏楽団
[指揮]畠田 貴生

● 歌劇「マノン・レスコー」より  (G.プッチーニ/arr.宍倉 晃)
● 幻想交響曲 第5楽章「ワルプルギスの夜の夢」  (L.H.ベルリオーズ)

Dsc_0248

結構、盛りだくさんの内容ですね。
まずは、第1部、隆生のステージです。
1曲目、キャンプハウスのシンフォニック・ファンファーレ。
以前にどこかで生演奏で聴いたような気がするけど思い出せない…。
ともかく、演奏は1曲目からビシッとしまった好演でした。
隆生に合ってますよね、この手の曲。
華やかでステキでした。
2曲目のダンスムーヴメントも躍動感アリアリで聴きごたえのある演奏でした。

Dsc_0250

第2部は、ゲストの中高生の皆さんの演奏です。
トップバッターは南菅中学校。
若々しいステージです。
確かに、まだまだ改善の余地はあると思いますが、音楽に向かう「ひたむきさ」を感じる演奏でした。
こういう気持ちこそがアマチュア演奏者としての原点ではないかと思います。
これからも、“音楽”を楽しんで活動を続けていって頂きたいと切に願うばかりです。
それにしても、バーンズが川崎市の市制80周年を記念して、マーチを書いているとは知りませんでした!
次は高輪台の中等部の皆さんです。
なかなかのサウンドです。
21名という人数から生みだされているとは思えないサウンドは、厚みがあってソフトな響きが魅力でした。
演奏もアンサンブルのバランスがとれていて、聴きやすかった。
もっと人数が多ければ、Aの部で活躍出来るのに…。
とにかく、東日本学校吹奏楽大会を目指して頑張って頂きたい。
(全日本吹奏楽コンクールには、人数制限があります。中学50名、高校55名、大学職場一般65名。いわゆる「Aの部」とか「大編成の部」とか言われる部門は、この制限ギリギリまでの人数でコンクールに出場し、勝ち上がれば、全国大会まで駒を進めることが出来ます。しかし、多くの団体が少人数しか集まらず、それがために各支部や県の大会では「小編成の部(一般的にBの部、Cの部等、呼ばれています。各下部団体によって違う。)」を設けています。ただ、小編成の部には全国大会がありません。そこで、全国の各支部は地域ごとに全国大会に準じた形で上位の大会を開催しています。東京、東関東、西関東、北陸、東北、北海道の各支部が協力して開催しているのが、東日本学校吹奏楽大会なのです。)
続いて、広尾学園高校の登場です。
初めて聴かせて頂く団体ですが、元気いっぱいの演奏でした。
特に課題曲Ⅰは、躍動感あふれるパフォーマンスで好感が持てました。
コンクールも期待できますね!
最後は高輪台高校です。
この日の楽曲はオペラと交響曲ですか。
個人的に言えば、少し高輪台のイメージとは違う選曲ですが…。
カヴァレリア・ルスティカーナは、とても完成された演奏なのだけれど、やっぱり埼玉栄と比べてしまう…、どうなんだろう…。(“うたごころ”の差なのかなあと思いました。)
ガラッと変わってショスタコーヴィチの5番。
素晴らしい!
躍動感とパワーを求められる曲は高輪台の十八番ですね!
基本的に高輪台には吹奏楽オリジナル曲が合うと思うのですが、この曲だったらいいかなあと思えた演奏でした。(ただ、最後のトランペット、バテましたか?)
それにしても、今年の高輪台のサウンドは良いですね。
ここ数年、高輪台高校は何回か演奏を聴かせてもらいましたが、今年がイチバン、私の好みですね。
なのに今年はコンクールに出られない。
最後の「三出(さんしゅつ。3年連続全国大会に出場すると4年目は出場できないという大会規定。今年度該当団体より廃止。)」のために…。
もったいないです…。

P6080181

第3部は今年度の全課題曲の演奏です。
課題曲Ⅰ、Ⅲ、Ⅴが高輪台高校の演奏。
ⅡとⅤが隆生。
どちらも仕上がった演奏でした。
会場に来ていた中高生の皆さんも大いに参考になったことでしょう。
それにしても、東海大学付属高輪台高校と東京隆生吹奏楽団のサウンドはそっくりに思えました。
私のような素人は目をつぶっていたら、わからないかも。
まあ、指導者が同じ畠田先生なのですから、当たり前でしょうが…。

P6080182

最後、第4部は隆生の気合のこもった演奏です。
「マノン・レスコー」「幻想交響曲」、とても弦楽器を意識させる曲ですが、うまく「吹奏楽曲」として“アレンジ”した演奏でしたね。
これからの活躍に期待します。
ただ、ひとつだけ。
もう少し、隆生の演奏が聴きたかったような。
東京隆生吹奏楽団の定期演奏会であったのに高輪台高校とのジョイントコンサートみたいだった…。(ヘンナコトイッテ、スミマセン。)
とにかく、今年、私は全国大会を聴きに行くために福岡サンパレスまで行きますので、そこで「金賞」の演奏を聴かせて下さい!!
楽しみにしています。

P6080180

(追伸)
先日、Twitterで畠田先生のアカウントに大変、生意気な意見を述べてしまい、すみませんでした。また、それに対して畠田先生より、ご丁寧な返信を頂きまして、恐縮至極です。素人のオヤジの戯言ですので、ご容赦下さい。