陸前高田市に到着して「高田松原 道の駅」でお話をうかがったあと、藤倉議員の案内でヤマニ醤油さんを訪ねました。
◆元通りの味を再現して営業を再開したヤマニ醤油
ヤマニ醤油さんは、津波で店舗は壊滅。残ったのは煙突1本でしたが、奇跡的に金庫の中から秘伝のレシピを発見して、元通りの味を再現する試行錯誤の末に営業を再開しました。私たちが訪ねる少し前のことです。
明治元年創業の老舗中の老舗で、こだわりの商品が並びます。新しく「天使のしょうゆ」を販売しました。そのデザインはアンパンマンの作者であるやなせたかしさんが描いたもので、上の写真の旗に描かれているのがそのキャラクターです。
対応してくださった専務さんからは「必死になって営業再開まできた。これからが本当に大事だ。消費税増税の議論があるが、それはこうして立ち上がろうとしている人たちのがんばりをダメにするもの」だとお話もうかがいました。
ホームページにある社長さんの言葉の中には、「まだ続く余震の中、無我夢中で一人事務所に行き、ついに製造レシピを発見しました。その喜びは今も忘れません。被災者から起業家へと、確実にスイッチが切り替わった瞬間だったと思います」と記されています。
被災地で希望をつないでいくことが大事な時に、消費税増税はその希望を打ち砕くものになると思います。参加者一同、大量のお醤油を買わせていただきましたが、被災地で営業を再開するのがいかに大変かを痛感しました。
◆神田葡萄園──「希望のサイダー」ならぬ「気泡のサイダー」
神田葡萄園さんは、「しんぶん赤旗」日曜版でやくみつるさんが「気泡のサイダー」と書いたマスカットサイダーを販売しているお店です。
サイダー以外にも、ぶどうジュース、ワイン、ジャムなどたくさんの商品を販売しているお店ですが、津波が店舗を襲いました。
黄色のラインが津波到達ラインですが、店舗の中は完全に浸水したといいます。
マスカットサイダーは、町田でも鶴の羽の会さんが販売をしてくださっており、私も何度か購入させていただきましたが、今回はジュースをいくつか購入。おいしくいただいています。
◆日本共産党陸前高田市委員会
昨年5月に訪ねたとき、「市委員会も壊滅」という話をうかがいました(下の写真)。
当時は、仮設で事務所をつくり、支援活動の先頭に立っておられましたが、今回訪ねた時には新しく仮設の事務所ができていました。
党陸前高田市委員会にも町田で集めた募金とお米を手渡しましたが、新事務所が開設してはじめての募金が町田からで大変喜んでいただきました。
事務所では、党陸前高田市議団から支援の概要と行政の施策についてお話をうかがいました。
私が印象深く聞いたことをいくつか紹介したいと思います。
「どのタイミングでどのような支援をするのかが重要。一歩先を見て施策をおこなっていくことが希望をつなぐことになる」
「行政がタイミングよく支援をおこなうことで、店舗や工場の再建にとっても大きな力を発揮する。銀行をはじめ金融機関が行政の支援があるからと融資をおこなうことができる」
「陸前高田が一歩でも施策を前進させることで、他の自治体にも広がり、県の施策になり、国の施策になっていく」
党陸前高田市議団からうかがう話は、同じ地方自治体の議員として多くを学ぶことができました。そして前回訪れた時につづき、「被災地を見て、どういうまちづくりをすればいいのか地元に戻って考えてほしい」という問題提起をしていただきました。町田のまちづくりを市民のみなさんと意見交換しながら進めていかなければなりません。
┏┓池川友一(日本共産党町田市議会議員)
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