暮らしに根付くスーパーマーケット、その起源は百年前のアメリカに遡る。日本にやってきたのは６５年前で、コンビニが日本に初お目見えしたのはそれから７年の後だった。長年この業界に関わってきた一人としては建国記念のように誇らしい歴史なのだ。
母に連れられ買物に行った近所の魚屋や肉屋、八百屋など全ての店が対面販売、顔見知りになれば値引きやおまけもあった。今や地方の商店街・市場は疲弊し店主も客も老いて殆ど見掛けない、何とも寂しい情景だ。ご存知の通りスーパーマーケットはセルフ販売。息苦しい挨拶やおべんちゃらもなく自由に選び買える気軽さが消費者に受け入れられ瞬く間に全国に広がった。
６５年前に出現したスーパーマーケット、大量販売という流通革命の名の下に商売の絶対的な主導権を牛耳ってきたが、生活スタイルの激変で通販・宅配やネットスーパーなどが出現、どうもその方向性を見失いかけようとしている。スーパーという業態のエピローグ？流通ビッグバーンの序曲が始まったのだろうか。
