飄(つむじ風)

純粋な理知をブログに注ぐ。

お金のいらない世界ーザ・ヴィーナス・プロジェクト

2017-12-16 14:05:15 | 社会・経済

創業者ジャック・フレスコは
今年5月18日享年101歳で逝去された・・・!
マネタリーベースの社会は環境を破壊し、
戦争を生む・・・
リソース(資源)ベース社会の実験!

 

実験だが、

近い未来の問題だ。

未来と言うより近い将来だ。

既に、

その技術とテクノロジーは備わって余りある。

それを阻害しているのはマネーベースの社会システムだ。

”経済的採算性”あるいは”如何に儲けるか”が、

マネーベースの経済社会システムには最優先される。

当然の話である。

 

ジャック・フレスコは1929年の世界大恐慌の経験から、

その不合理に気が付いた。

そして、

第2次世界大戦を経て、

戦争が膨大な破壊を伴う浪費であるか気がついた。

一体

何処からそれが来るのだろうか?

資源は常に一定なのである。

しかし、

不足が蔓延する。

あるいは、

独占と浪費が繰り返される・・・。


マネーベースの社会システムがその根源にある。

 

資源ベースの社会システムが必要になる。

それに依れば、

マネーベースに載ることがなかった技術や

テクノロジーが、

一斉に世に出るだろう。

そして、

それが確立すれば生活のために働くことは不要になる。

浪費も破壊もなくなる。

独占も略奪もなくなるだろう。

 

簡単に言えばそう言う構想である。

それを持ち前のジャック・ニクラスの建築学の見識で

プロジェクトが組まれ、

実験が進んでいたが亡くなった。

101歳という天寿であった。

 

近い未来の礎石になるだろう。

 

今、

世界はその時代の幕開けの一歩手前である。

マネーベース社会はその極限に立ち至ろうとしている。

ゼロから生まれた貨幣が、

猛威を揮い、

マネー金融経済が実体経済を超えて、

社会に君臨している。

マネーを支配するものが、

世界を支配する状態が現状である。


政治も経済も実はマネーベースに手繰られている。

誰とは言わないが、

それを司る人間の思うままである。

大恐慌もその意図が働いて勃発した。

戦争もそうである。

 

飢えが蔓延り、

貧困が広がるのもの同じ理由だ。

そして又、

先進各国においては富の2極分化が進んでいる。

実体経済がまさに金融経済に座を譲っているからだ。

効率こそが、

マネーを呼び込む・・・。

もうすぐ、

AI(人工知能)が実体経済を占領する。

 

マネーベースの労働はロボットに依って

すげ替えられる。

金融に長けた人間が大富豪になり、

乗り遅れた者はなけなしの労働就役につく。

ほとんど末期的マネーベース社会に突入しようとしている・・・。

これが現状だ。

 

仮想通貨はその現状をさらに推進する。

 

社会の構造改革が求められるだろう。

それは、

社会主義でも共産主義でも、

平等か競争か

でもなく、

何に依って建つ社会を目指すかに関わっている。

それが

リソース(資源)ベース社会の実験であろうと思われる。

 

生活の憂いがなくなった社会で、

人間は何をするか?

人間の人間たる所以は、

好奇心と創造性である。

「革新由来動機システム」という言葉が気に入った。

常に探求と創造を繰り返すのが人間だ。

 

そういう時代が、

真の宇宙時代の幕開けを迎えた地球の姿であろう。

ジャック・フレスコ「Paradise or Oblivion(楽園か忘却か)」日本語訳  

 

【転載開始】

“現代のダビンチ”が提唱する「お金のいらない世界」。究極の理想郷「ザ・ヴィーナス・プロジェクト」が進行中

The Venus Project

「お金のいらない世界」といっても、「物々交換で質素な暮らし」といった自然回帰や文明を回避する話ではない。巻き戻しではなく「早送り」した「お金のいらない世界」を想像してほしい。そこには発達したテクノロジーがある。そして、十分な資源もある。そんな快適な社会の中で、人々は快適でとても高い生活水準を享受しているという。

venus-project-3

 

「人は利便性を追求しつつ、環境も保護することもできる。貨幣制度さえやめれば—」

 究極の理想郷を建設するプロジェクトが実際にある。「ザ・ヴィーナス・プロジェクト(The Venus Project)」、発足したのは1980年、場所はアメリカのフロリダ州ヴィーナス郊外。完成には及んでいないが、21.5エーカー(東京ドーム2つ分弱)の敷地内に実在している。研究所もそこにあり計画はいまも進行中だ。発案したのは、「ダビンチの再来」と名高い発明家ジャック・フレスコ(Jacque Fresco)氏。なんと現在101歳。発明家であるほか、建築家、未来派、工業設計技師としても広く知られる彼は、いろんな意味で、奇跡の人である。

貨幣経済って…ダメじゃない?

 コトの発端は、フレスコ氏が1929年に「経験した(長生きなので)」世界大恐慌だという。モノの本当の価値を再確認するとともに、「そもそも、基盤になっている貨幣経済が人々を幸せから遠のかせている。技術はどんどん進化しているのに、お金をベースにした社会システムは何世紀も硬直したままだなんて、おかしい!」という仮説にたどり着いた。

 お金をベースにした経済をやめて、代わりに何をベースにするか。その答えに彼が選んだのは地球上にある豊富な「資源」。「資源ベース経済」(Resource Based Economy)という用語と、「あらゆる資源を、人類の共通の財産として扱いましょう」という概念は、フレスコ氏によって作られた。

 もしも、世界からすべての貨幣が消えたら? 

「そこに綺麗な水と空気、肥沃な土地、発達した技術、良質な教育、効率的な施設などの生産活動のもととなる物資がある限り、人々はどんなものでも作り続けることができ、どんなニーズも満たしていける」。つまり、本当に必要なのは、お金ではなく、生活のために必要な「資源への自由なアクセス権である」と提唱する。

衣・食・住のすべてが無料化できる

 そもそも、「資源ベース経済」を実現するために必要な技術は、すでに存在しているという。たとえば、実現に不可欠なのが、再利用可能で環境汚染のないクリーンエネルギー。現在、私たちが有料で使っている電気やガス、ガソリンをはじめとする化石燃料の代替え品として、誰もが無料でアクセスできる環境に優しい「クリーンエネルギー」を開発する。そうすると、電車はもちろんのこと、タクシーやトラック、船舶や飛行機などの運賃と輸送費も無料化できる。人件費? それもかからない。なぜなら、運転などはロボットがやるようになるからだ。
 クリーンエネルギーの無料化を皮切りに、衣・食・住のすべてを無料にできるという。必要なものは必要なときにレンタルするのが当たり前になる。借りたら返す。わざわざ所有すべきものなんてほとんどないということに、人々が気づくようになるそうだ。

生活の糧のための仕事は存在しない?

「退屈な仕事は、人間ではなく、AI(人工知能)や機械がやるようになる」。彼曰くの「退屈な仕事」とは、私たちが行う生活の糧のためにやっている仕事を意味し、それらは存在しなくなる。そうなると、人々はいまよりもっと「自由な時間」を手にするようになる。すると、労働の意味も変わってくる。「幸福の意味」や「この技術は他にどう応用できるか」を考えること、つまり、創造的、哲学的なことを探求するのが労働になる、というのだ。

 どうだろう。「『資源ベース経済』の世界では、人々はいまよりずっと高尚で裕福な生活を送っていて、そこには、環境問題、政治(及び政治問題)、戦争、過労、負債、貧困、飢餓…、そういった気の滅入るようなことは存在しなくなる」という、フレスコ氏が描くビジョン。

 科学技術やサステナビリティを導入し人々が快適に過ごせる都市建設計画、「ザ・ヴィーナス・プロジェクト」。物の金銭的な価値よりも、経験やサービス価値をシェアすることが見直されてきたいま、40年越しのプロジェクトの現在についてどうなっているのか。それから、「実際、誰も働かなくなるんじゃない?」「政治もないってどうやって統治するの?」、さらに宗教や差別までなくなるというこのプロジェクトには疑問点が多々ある。発案者のジャック・フレスコ氏に話を聞きたくコンタクトを取ると、プロジェクト開始当初からの助手が応えてくれると返信が来た。インタビュー記事は、来月に公開予定だ。【転載終了】