イエスしばしヤコブの井戸に留まり、サマリヤの女を教える!!
人間は常も今も、陋習に囚われる。そして、壁を作るのである。その壁は、自己保存のために来ている。本来の本質を忘れて、自己も他己も壁に断ち切られていることを気づかない。
<記事に無関係>
それを井戸の水に喩えて、渇いた心と呼んでいる。
果たして、サマリヤの女はその事を気づかされる。
壁が高くなれば、孤独が増す。孤独は決して、他己に縋ってみても癒されることはない。常に孤独だ。壁をこわすしかない。元は一つ、そして、常も一つ。その事を気づくしかない。
それは生命(いのち)の水である。生命(いのち)の水とは、一体何であろうか? いわゆる、真理(まこと)以外考えようがないではないか。真理とは又の名を愛とも呼ぶ。
キリスト者たちガリラヤを指して行く。イエスしばしヤコブの井戸に留まり、サマリヤの女を教える。
聖なる者の国に入るキリスト者の門が開放され、イエスと六人の弟子とラマースはヨルダンの渡場を去ってガリラヤに顔を向けた。途中サマリヤを通ってスカルに来た。ここはヤコブが若いヨセフに与えた土地の近くであった。
ヤコブの井戸がそこにあった。イエスは瞑想しながら井戸のそばにやすみ、弟子たちはパンを求めに町に出て行った。
ひとりの町の女が、井戸で水瓶(みずがめ)に水を満たそうとしてやって来た。イエスはのどがかわいていたから、その女に水を飲ましてほしいと言った。女は言った、
「わたしはサマリヤの女、あなたはユダヤ人です。サマリヤ人とユダヤ人との間が、仲のわるいことを知りませんか。交際はしておりません。それなのにどうしてわたしに水を飲ませてくれと言いますか。」
イエス、「サマリヤ人とユダヤ人とはみなひとりの神、われらの父神の子どもたちで、親族である。この不和憎悪(にくしみ)を生んだものは、肉の心が生んだ偏見(かたいじ)に過ぎない。
わたしはユダヤ人に生れたが、生命(いのち)の兄兄弟関係を認める。サマリヤ人はわたしには、ユダヤ人とギリシャ人と同様に懐(なつか)しいものです。そしてもしあなたが、われらの父神がわたしによって人々に送って下さった祝福を知っていたら、あなたがわたしに水を飲ませてくれと言っただろう。
そしてわたしは喜んで生命(いのち)の泉から一杯の水をあなたに与え、そしてあなたは決して渇(かわ)くことがないだろう。
女、「この井戸は深い。あなたは水を汲むものがないのに、どうしお話のような水が汲めますか。」
イエス、「わたしの言う水はヤコブの井戸から湧いてくるのではない。決して涸(か)れない泉から流れて来ます。」
見よ、すべてヤコブの井戸から飲む者はまた渇く。しかしわたしの与える水を飲めば、決して二度と渇かない。それは、自分自身が井戸となり、内側からきらきらした水が溢れて来て、限りなき生命(いのち)となる。
女、「あなた、わたしはその豊かな生命の水を飲みたいです。もうのどか渇かないように飲ませて下さい。」
イエス、「町からあなたの主人を呼んで来て、一緒にこの生ける水を飲むがよい。」
女、「あなた、わたしに夫はありません。」
イエス、「あなたは夫ということが分からないようだ。あなたは花から花に飛び舞う綺麗な蝶のようなものだ。あなたには神聖な結婚の契りがなく、どんな男とも親しむ。
あなたは友人たちからは夫と思われた五人の男と同棲していた。」
女、「わたしは予言者、先覚考と話しているのでないかしら? どうか、あなたはどんなお方か言って下さいませんか。」
イエス、「わたしが誰かと言うに及ばない。あなたはわたしのことを告げている律法、予言書、詩編を読んだでしょう。わたしは人々の子らをわけ隔ててている壁をこわすために来た。聖気にはギリシャ人もサマリヤ人も鳴く、束縛も自由もなく、みんな一つだから。」
女は聞いた。「なぜあなたは、人々はエルサレムに於いてのみ祈るべきもの、われらの聖き山で礼拝してはならぬ、と言いますか。」
イエス、「わたしはあなたの言うようなことは言わない。どの場所もみな同じ神聖なところです。人々が心の宮のなかで、神に祈らなければならぬ時に来た。それは神が心に居なければ、エルサレムにも、どんな神聖な山にも居ないからです。
われらの神は霊です。神を拝する者は、霊と真理(まこと)とをもって拝さねばならない。」
女、「わたしたちは、メシヤが来れば、真理の道に導いてくれることを知って居ります。」
イエス、「見よ、キリストが来た。メシヤがあなたに語っている。」
【宝瓶宮福音書:栗原 基訳】
第十四部 イエ
スのキリスト奉仕者としての第一年
第八十一章 キリスト者たちガリラヤを指して行く。イエスしばしヤコブの井戸に留まり、サマリヤの女を教える。
1)聖なる者の国に入るキリスト者の門が開放され、イエスと六人の弟子とラマースはヨルダンの渡場を去ってガリラヤに顔を向けた。
2)途中サマリヤを通ってスカルに来た。ここはヤコブが若いヨセフに与えた土地の近くであった。
3)ヤコブの井戸がそこにあった。イエスは瞑想しながら井戸のそばにやすみ、弟子たちはパンを求めに町に出て行った。
4)ひとりの町の女が、井戸で水瓶(みずがめ)に水を満たそうとしてやって来た。イエスはのどがかわいていたから、その女に水を飲ましてほしいと言った。女は言った、
5)「わたしはサマリヤの女、あなたはユダヤ人です。サマリヤ人とユダヤ人との間が、仲のわるいことを知りませんか。交際はしておりません。それなのにどうしてわたしに水を飲ませてくれと言いますか。」
6)イエス、「サマリヤ人とユダヤ人とはみなひとりの神、われらの父神の子どもたちで、親族である。
7)この不和憎悪(にくしみ)を生んだものは、肉の心が生んだ偏見(かたいじ)に過ぎない。
8)わたしはユダヤ人に生れたが、生命(いのち)の兄兄弟関係を認める。サマリヤ人はわたしには、ユダヤ人とギリシャ人と同様に懐(なつか)しいものです。
9)そしてもしあなたが、われらの父神がわたしによって人々に送って下さった祝福を知っていたら、あなたがわたしに水を飲ませてくれと言っただろう。
10)そしてわたしは喜んで生命(いのち)の泉から一杯の水をあなたに与え、そしてあなたは決して渇(かわ)くことがないだろう。
11)女、「この井戸は深い。あなたは水を汲むものがないのに、どうしお話のような水が汲めますか。」
12)イエス、「わたしの言う水はヤコブの井戸から湧いてくるのではない。決して涸(か)れない泉から流れて来ます。」
13)見よ、すべてヤコブの井戸から飲む者はまた渇く。しかしわたしの与える水を飲めば、決して二度と渇かない。
14)それは、自分自身が井戸となり、内側からきらきらした水が溢れて来て、限りなき生命(いのち)となる。
15)女、「あなた、わたしはその豊かな生命の水を飲みたいです。もうのどか渇かないように飲ませて下さい。」
16)イエス、「町からあなたの主人を呼んで来て、一緒にこの生ける水を飲むがよい。」
17)女、「あなた、わたしに夫はありません。」
18)イエス、「あなたは夫ということが分からないようだ。あなたは花から花に飛び舞う綺麗な蝶のようなものだ。
19)あなたには神聖な結婚の契りがなく、どんな男とも親しむ。
20)あなたは友人たちからは夫と思われた五人の男と同棲していた。」
21)女、「わたしは予言者、先覚考と話しているのでないかしら? どうか、あなたはどんなお方か言って下さいませんか。」
22)イエス、「わたしが誰かと言うに及ばない。あなたはわたしのことを告げている律法、予言書、詩編を読んだでしょう。
23)わたしは人々の子らをわけ隔ててている壁をこわすために来た。聖気にはギリシャ人もサマリヤ人も鳴く、束縛も自由もなく、みんな一つだから。」
24)女は聞いた。「なぜあなたは、人々はエルサレムに於いてのみ祈るべきもの、われらの聖き山で礼拝してはならぬ、と言いますか。」
25)イエス、「わたしはあなたの言うようなことは言わない。どの場所もみな同じ神聖なところです。
26)人々が心の宮のなかで、神に祈らなければならぬ時に来た。それは神が心に居なければ、エルサレムにも、どんな神聖な山にも居ないからです。
27)われらの神は霊です。神を拝する者は、霊と真理(まこと)とをもって拝さねばならない。」
28)女、「わたしたちは、メシヤが来れば、真理の道に導いてくれることを知って居ります。」
29)イエス、「見よ、キリストが来た。メシヤがあなたに語っている。」
【原文:The Aquarian Gospel of Jesus by Levi H. Dowling 】
CHAPTER 81
The Christines journey toward
Galilee. They tarry for a time
at Jacob's well and Jesus teaches a woman of Samaria.
THE
Christine gate into the kingdom of the Holy One was opened up, and Jesus and
the six disciples and Lamaas left the Jordan ford and turned their faces toward
Galilee.
2) Their way lay through Samaria and as they journeyed on they came to Sychar,
which was near the plot of ground that Jacob gave to Joseph when a youth.
3) And Jacob's well was there, and Jesus sat beside the well in silent thought,
and his disciples went into the town to purchase bread.
4) A woman of the town came out to fill her pitcher from the well; and Jesus
was athirst, and when he asked the woman for a drink she said,
5) I am a woman of Samaria, and you a Jew; do you not
know that there is enmity between Samaritans and Jews? They traffic not; then
why ask me the favour of a drink?
6) And Jesus said,
Samaritans and Jews are all the children of one
God, our Father-God, and they are kin.
7) It is but prejudice born of the carnal mind that breeds this enmity and
hate.
8) While I was born a Jew, I recognise the brotherhood of life. Samaritans are
just as dear to me as Jew or Greek.
9) And then, had you but known the blessings that our Father-God has sent to men
by me, you would have asked me for a drink.
10) And I would gladly have given you a cup of water from the Fount of Life,
and you would never thirst again.
11) The woman said,
This well is deep, and you have naught with which to
draw; how could you get the water that you speak about?
12) And Jesus said,
The water that I speak about comes not from Jacob's
well; it flows from the springs that never fail.
13) Lo, everyone who drinks from Jacob's well will thirst again; but they who
drink the water that I give will never thirst again;
14) For they themsleves become a well, and from their inner parts the sparkling
waters bubble up into eternal life.
15) The woman said,
Sir, I would drink from that rich well of life. Give
me to drink, that I may thirst no more.
16) And Jesus said,
Go call your husband from the town that he may
share with you this living cup.
17) The woman said,
I have no husband, sir.
18) And Jesus answered her and said,
You scarcely know what husband means; you seem to
be a gilded butterfly that flits from flower to flower.
19) To you there is no sacredness in marriage ties, and you affintise with any
man.
20) And you have lived with five of them who were esteemed as husbands by your
friends.
21) The woman said,
Do I not speak unto a prophet and a seer? Will you not
condescend to tell me who you are?
22) And Jesus said,
I need not tell you who I am, for you have read the
Law, the Prophets and the Psalms that tell of me.
23) I am one come to break away the wall that separates the sons of men. In Holy
Breath there is no Greek, no Jew, and no Samaritan; no bond, nor free; for all
are one.
24) The woman asked,
Why do you say that only in Jerusalem man ought to
pray, and that they should not worship in our holy mount?
25) And Jesus said,
What you have said, I do not say. One place is just
as sacred as another place.
26) The hour has come when men must worship God within the temple of the heart;
for God is not within Jerusalem, nor in your holy mount in any way that he is
not in every heart.
27) Our God is Spirit; they who worship him must worship him in spirit and in
truth.
28) The woman said,
We know that when Messiah comes that he will lead us
in the ways of truth.
29 And Jesus said,
Behold the Christ has come; Messiah speaks to you.
【続
く】