2011年6月11日 沖縄タイムズ記事より “児童に自衛隊勧誘グッズ 宮古島2小学校で演奏会後”
【宮古島】陸上自衛隊第15旅団の音楽隊が10日、宮古島市内の二つの小学校で開いた演奏会で「自衛隊採用試験案内」や銃器を持った訓練の様子などが印刷されたうちわなどを来場者に配布した。・・・(一部略)城辺新城の福嶺小と平良島尻の宮島小での演奏会には、両校で地域住民を含む160人が参加。音楽隊員は制服着用で演奏した。
配布されたうちわの表には、自衛隊が銃器を構えた訓練や自衛隊の艦船、航空機などの写真が刷られ、裏側は「自衛隊採用試験案内」として募集種目や資格、受付期間、募集案内事務所の連絡先などが記載されている。ほか自衛隊機や艦船のステッカーも含め、制服姿の自衛官が配布した。陸自広報では「来場者の入場時、大人を対象に配布した」と説明しているが、ほとんどの子どもが配布物を手に帰宅した。
演奏会中止を要請した宮古平和運動連絡協議会の星野勉共同代表は「学校側は『純粋に音楽を楽しむ』としていたが、明らかに自衛隊の宣伝に利用されている。慰霊の月6月に平和教育を行う学校現場で子どもたちに配布するのは考えられないこと」と問題視。市教育委員会の川上哲也教育長は「演奏会の報告は受けておらず、学校現場の自主性に任せている状態。事実確認をして対応したい」と話している。
**沖縄「本島」の学校ではこのような配布はなかったということを聞いた。彼らにとって「南西諸島」とは、あらゆる面で利用し尽くすことができる「現場」なのだ。しかし、市民をあなどってはいけない。命をはぐくむ場である学校に、破壊と殺戮を任務とする軍隊が入り込むことへの違和感と怒りが、じわじわと広がりつつある。私たちは辺野古を、高江を、安波を、宜野湾を、嘉手納を、徳之島を、馬毛を知っている。住民が本気で反対すればいい。それぞれの生活の場で、「軍隊・基地は人を破壊する。なくさなければいけない」と意思表示を絶やさなければいいのだ。(ya)