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月齢進行表

~aki's diary~

Pain

2016-02-23 18:11:31 | 日記・エッセイ・コラム

先週の土曜日、右首から肩にかけての筋を痛めたらしく、日曜の朝はベッドから起き上がるのが辛いほどの痛みがありました。
時間が経てば良くなるかと思いきや、何をしても、いえ何もしなくても痛む右肩。
やらなきゃいけないことはたくさんあるけれど、その優先順位を考えることもできず、その日の夜にあるライブの譜面をチェックするのがやっと。
夕方には、ライブさえもキャンセルしようかと思うほどの気力低下。
なんとか気を取り直してやったライブは、メンバーやお客様にたくさん助けられて、とっても楽しいものになってよかったのですが…

ライブに向かう途中、車の中で「ああ、体のどこかに痛みや不自由があるって、こんなにも気力を奪うものなんだなぁ」と、しみじみ思いました。
普段 滅多に病気をしないので、たまにこういう目に遭うと、半端なく凹みます。
でも、たまにこういうことになると「ああ、病気の人が他人に当たりたくなっても仕方ないよなぁ」と思います。
例えそれが、端からみてたいしたことじゃなかったとしても、本人にとって「普段と違う」「思ったようにならない」という事実は、大きなストレスだったり、とてつもなく辛いことだったりするんだよな、と。

そして、私は誰かが描いた世界を感じて表現したり、誰かの気持ちに寄り添ったりする仕事をしているので、自分の体験から他人を慮る感性を常に持っていたいなぁ、と思った出来事でした。

 

もう随分前のことですが…
当時付き合っていた人から、電話で仕事の悩みを打ち明けられたことがありました。
お互い電話はあまり好きじゃなかったから電話で長話をすることはほとんどなかったのだけど、珍しく向こうから掛けてきて、珍しく長電話。
うん、うん、と彼の話をじっと聞き、彼の置かれている辛い状況も彼が頑張ってることも すごくよく解って、何か彼に声をかけたいと思ったのだけれど、何と言っていいかわからずに、少し沈黙した後に、「私、何って言ったらいい?」と、超おマヌケな質問をしたら…
彼の返事は「頑張れ、って言って」でした。

頑張ってる人に『頑張れ』って言ったら、相手を追い詰めちゃうからいけない。
そんな理屈もあるけれど…
単に「頑張れ」を禁止しても、多分解決しないことだと思います。
どんな言葉を使うか、よりも、その一言に至るまでにどれだけの時間を費やしたか、とか、どれぐらい相手の背景や状況を理解したか、とか、そういうことで「言葉」の重みは変わってくるんだろうと思います。
当時の私は『頑張れって言っちゃいけない』と思っていたので、それを言って欲しいと言われたことが意外で驚いたのですが、いかに言葉を表面的なところで捉えていたかが表れている出来事だと思います。

「頑張れ」って、悪い言葉じゃないと思います。
「頑張れ」って言いたくなったり、「頑張れ」以外に言葉が見つからなかったりすることも、たくさんあると思います。
大事なのは、相手の痛みを感じた上で言ってるかどうか、だと思います。

相手とぴったり同じ気持ちになるとか、相手と同じ痛みを自分も経験するとか、そんなことは絶対に不可能なんだけど、自分の感性と体験を総動員して共感する努力をしたら、100%一緒じゃなくても「わかりあえた」と思える瞬間はちゃんとあるんじゃないのかなぁ。

そんなことを思った、日曜の夜でした。

 

今日は満月。
雲が多くて、少し隠れがちなシャイな満月です。
冒頭の写真は いつかの朝焼けなので、満月に全く関係ありませんけどね(^^;


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