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月齢進行表

~aki's diary~

【映画】少年は残酷な弓を射る

2012-07-15 09:10:53 | 映画・シネマ

Syounenhazankokuna
少年は残酷な弓を射る


冒頭、半分開いた窓で白いシフォンのカーテンが風で揺れるシーンから始まるのですが、この部分を見た瞬間に「この映画、当たりだ!」と思いました。
その予感は外れることなく、最後まで間延びせず ついつい見入ってしまいました。


ストーリーは なかなか衝撃的。
自由奔放で気鋭の作家エヴァ。
写真家のフランクリンと結婚して息子ケヴィンを授かるが、ケヴィンはなぜか乳児の頃からエヴァに強い反抗心をあらわにする。
それはケヴィンの成長とともにより冷ややかに、より激しくエスカレートし、ある大事件へとつながっていく。


そんなあらすじなのですが…


ケヴィンを演じた俳優さんが、幼少期・青年期ともに超・美形
美形だからこそ、ケヴィンがエヴァに向ける憎悪に一層の残酷さが加わります。
そこがたまらんです。
この作品は、ケヴィンが美形じゃなければ成立しませんね。
絶妙のキャスティングだと思います。


物語は、現在のエヴァの生活を追いながら、そこに時々 過去の回想が差し挟まれるという形で進んで行きますが、そのつくりもいい感じでした。


ミニシアター系らしい1本でした。


【映画】昼下がり、ローマの恋

2012-06-24 00:54:01 | 映画・シネマ

Rome
昼下がり、ローマの恋

イタリアはローマにあるアパート。
ここに住む3人の住人が関わる3つのオムニバスストーリーから成る映画。


1つは結婚を目前にして違う相手に惹かれてしまった青年弁護士の恋。
1つはエキセントリックな女性と人気キャスターの、ハイリスクな恋。
もう1つは、「いくつになっても恋はできる」と証明してくれる、大人のピュアな恋。


それぞれ、コメディタッチで描きつつ、どこかにちょっとした感動とか教訓めいたものがさらりと織り込んであり、とっても見やすい作品でした。
映画って、結構感情移入して見ては、見た後に疲れちゃったりするんですが、これは大丈夫。
軽すぎず重すぎず、いい意味で映画っぽくなく、テレビドラマ的かな。全体で2時間ちょっとの長い映画でしたが、長いとは感じなかったなぁ。
悲しかったり、切なかったりしても、どこかでカラッとしてるところが、イタリアらしいです。


3話目の主演はロバート・デ・ニーロでした。
御年68歳。頭は真っ白で、多少以前よりはお腹が出てきちゃったりしていますが、それでもやっぱりカッコイイ。
意外や意外に、ロバート・デ・ニーロって、これがイタリア映画初出演なのね。

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Bananarama - Robert De Niro's Waiting

80年代に、イギリスの女の子3人組「バナナラマ」が、『愛しのロバート・デ・ニーロ』という曲で、
”Robert de Niro's waitting, Talking Italian”
(ロバート・デ・ニーロが私を待ってるの。イタリア語をしゃべるのよ♪)
なんて歌っていたので、高校生の頃からずーっと今まで、ロバート・デ・ニーロはイタリア出身の俳優さんだと勘違いしていました。


【映画】マリリン 7日間の恋

2012-06-16 10:48:57 | 映画・シネマ

Marilyn01
マリリン 7日間の恋


3度の結婚とも、ケネディ兄弟とのスキャンダルとも違う、今まで誰にも語られなかった秘密のピュアな恋のお話。
というふれこみで見に行ったのですが、ベタベタなラブストーリーではなく、ある人物から見た「マリリン・モンロー」という女性がどうであったか、を描いた作品でした。
そういう意味では、邦題より原題の『My Week With Marilyn』の方が ぴったりくるなぁ。


語り手は、マリリンがアーサー・ミラーと結婚した直後に撮影された映画『王子と踊り子』で第3監督(平たく言えばパシリ)をしていたコリン・クラーク。
映画を通して、マリリンはとても繊細で知的な女性として描かれています。
そんなところから、コリンが いかにマリリンを真っすぐに愛していたかがよく伝わってきます。
多分、コリンではない人が描いたら、またマリリンは違う像になるんだと思います。
だから、この映画は「コリンの中に生き続けるマリリン」を映像化したもので、事実とは違う部分もあるんだろうなぁ、と思います。
それはそれで良しとして、観た後に爽やかな切なさの残る映画でした。


マリリンを演じたミッシェル・ウイリアムズが本当にキュート
いやぁ、可愛かった。
コリンを演じたエディ・レッドメインも、実直な青年を好演してて、好感度抜群でした。


【映画】アーティスト

2012-06-05 23:02:59 | 映画・シネマ

The_artist
アーティスト


作り込みすぎないストーリー、シンプルな設定。
普通に撮ったら退屈してしまう映画かもしれませんが、サイレントという世界の中で、それらが素晴らしく効果を発揮して、とってもいい作品になっていました。
主演の二人をはじめ、出てくる人がみんないい人なんですよねぇ。
悪役のいない映画。
みんな、それぞれに一生懸命生きてることが ちょっとしたシーンから伝わってきて、それが感動的でした。


Uggy
この子も一生懸命の名演技でした。
可愛かった~


いつも思うのですが、アカデミーを受賞する作品って、本来なら大衆ウケしない作品ばかりですよね。
これも、様々なタイプの映画(特にミニシアター系)を見慣れてる人じゃないと、面白いと思えない作品じゃなかろかと思います。

故に、超・私好み
舞台はハリウッドだけど、そこここからヨーロッパ的な知性が感じられるところも、私好みでした


【映画】ベイビーズ ーいのちのちからー

2012-05-24 18:56:45 | 映画・シネマ

Babies
ベイビーズ -いのちのちから-


そういえば、映画の感想を綴ることを、しばらくすっかり忘れておりました。
なので、これは ちょっと前に見た映画ですが・・・


南アフリカ、モンゴル、アメリカ、日本の4つの国で、ひとりの赤ちゃんの誕生から1歳くらいまでの成長を記録したドキュメンタリー。


台詞は一切なしで(ドキュメンタリーだから当たり前か)、両親へのインタビューも一切なし。
BGMとともに、ただ赤ちゃんの様子を記録しているだけの映画。
笑ったり、転んだり、お兄ちゃんにちょっかい出されて泣いたり、ネコの尻尾を引っ張ったり、じーっと空間を見つめていたり・・・
ただそれだけの映像なのに、いやぁ、なんかとっても癒されました


4つの国の、比較的裕福な家庭の子供をピックアップしていたようで(ちなみに日本は、渋谷の街が一望できる高層マンションに住むフリーランスご夫婦の赤ちゃんでした)、アフリカで死活問題に直面していて云々みたいな、社会問題を提起するような場面は全くありません。
それでも、サブタイトルになっている「いのちのちから」を感じるのに充分なんじゃないかと思いました。


昨年見た「うまれる」も良かったけど、それとは真逆とも言える切り口だったこの「ベイビーズ」も、素敵な作品でした。