今日の「 お気に入り 」は 、アメリカの詩人 エミリー・ディキンソン( Emily Dickinson 、1830 - 1886 )
さん の 短詩一篇 「 わたしがもう生きていなかったら 、" If I shouldn't be alive " 」 。
以下に 、訳詩 、原詩 の 順に 引用します 。
「 わたしがもう生きていなかったら
駒鳥たちがやって来た時 ――
やってよね 、赤いネクタイの子に 、
形見のパン屑を 。
深い眠りにおちいって 、
わたしがありがとうをいえなくっても 、
分かるわね 、いおうとしているんだと
御影石 ( みかげいし ) の唇で ! 」
「 If I shouldn't be alive
When the Robins come ,
Give the one in Red Cravat,
A Memorial crumb.
If I couldn't thank you,
Being fast asleep,
You will know I'm trying
With my Granite lip !. 」
( 出典: 亀井俊介 編「 対訳 ディキンソン詩集 ―― アメリカ詩人選 ( 3 ) 」 岩波文庫 )
( 筆者註: 文庫本にある訳註 には 、「 Robins ( pl. ) ヨーロッパ産の robin ( 駒鳥 ) は 、
胸毛が赤いので robin redbreast ともいう 。アメリカ産のは じつは ツグミ
の一種だが 、姿が似ているところから同じ名で呼ばれている 。」と 解説されています 。
Cravat は 、現在のネクタイとスカーフを兼ねたような首に巻く布 。 )
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