「今日の小さなお気に入り」 - My favourite little things

古今の書物から、心に適う言葉、文章を読み拾い、手帳代わりに、このページに書き写す。出る本は多いが、再読したいものは少い。

2009・08・02

2009-08-02 08:00:00 | Weblog





 今日の「お気に入り」は、藤沢周平さん(1927-1997)の小説「玄鳥」の一節。


 「 つばめのおとずれは季節の風物詩だった。そして長くつめたい冬のあとに

  来る春が、野山にいっぱい花を咲かせながらまだどこかに油断のならない

  寒さをひきずっていたのとは違い、つばめのおとずれは、少しの曖昧さも

  なく夏の到来を告げる出来事でもあった。」

                  (藤沢周平著「玄鳥」文春文庫)
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