若殿の気ままな独り言

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そこのアナタ、 「叱る」と「怒る」を混同していませんか?

2014-07-01 10:00:00 | 世事雑感
「叱る」と「怒る」を混同していませんか?(以下、日経BizCOLLEGEから一部抜粋)

『 相手が誰であっても、どんな事情があっても、人を叱ることは気が進まないものです。何しろ後味が悪い。叱らずに済むならば、スルーしたいと思うのは人情でしょう。私たちが叱ることを嫌ったり敬遠したりするのは、なぜでしょうか?

 いちばんの理由は、叱ることを「ネガテイブな行為」と捉えているからです。叱るということに対して、上から目線で押さえつけ、感情的になりキツイ言葉を浴びせるような印象を抱いているのです。結果、相手を傷つけてしまうのではないか、嫌われてしまうかもしれないと思っている人も多いでしょう。


 このように受け取るのは、「叱る」を「怒る」ことと、混同しているからです。でもそれは誤解です。「叱咤激励」という言葉からもわかるように、「叱る」というのは、相手が気づいていない点や勘違いしていることを的確に伝え、それを改善し成長してほしいという期待や励ましから発せられる「ポジテイブなコミュニュケーション」です。「叱る」ことは良い人間関係を築くチャンスであり、相手との絆を深め仕事を円滑に進めていく上でも欠かせないのです。

 あなたの気持ちをきちんと受け止めてもらうには、叱り方にも技術や工夫が必要です。叱ることによって、あなた自身のコミュニュケーション能力は磨かれ、幹部や管理職にとって必要とされる「ヒューマンスキル」も育まれます。叱ることを相手も自分も成長する貴重なチャンスとポジテイブに捉えることが、何よりも大切です。

「叱られた体験」を思い出してみる
 では、どんな叱り方をしたら良いのでしょうか? まずは、あなた自身の「叱られた体験」を思い出してみてください。すごく傷つき、相手への嫌悪感が残っただけだったのは、どのように叱られたときでしたか? 指摘されたことを素直に受け止め「直そう」と前向きになれたのは、どんな叱られ方でしたか? 叱られるのは誰でも嫌なものですが、「叱ってくれてありがとう」と感謝の念が募ったことはありませんでしたか? そこに、叱り方のポイントが見えてくるはずです。

 自分よりも力の弱い立場の人や部下を叱るときに陥りやすいのが、
「あなたがのろいから、みんなが迷惑するのよ」
「ミスをするのは、落ち着きがないからだ」
といった安易な人格攻撃です。このような人格攻撃は絶対禁物です。

 怒る

 私もこうした言葉を受けたことがありますが、「ダメ人間」の烙印を押されたようで心が折れ、叱られた本当の理由を考えることができませんでした。こういう叱り方をされると、頭の中が真っ白になり、冷静に事態を見つめることなど不可能です。

 人格は個性であり、視点を変えれば短所とも長所とも捉えることができます。のろいということは、何事にも「慎重」、落ち着きがないのは、やる気が空回りしているだけ、と捉えることもできます。

 短所を攻撃すれば、同時に長所の芽まで摘んでしまうことになりかねません。言葉は「刃物」にもなるのです。何気ない言葉が、相手にとっては絶対に言ってほしくないひと言だったり、諭すつもりの言葉でも相手が不快に受け止めたりします。言葉の怖さに無頓着でいると、人間関係は破綻し、仕事に悪影響をもたらしてしまいます。

褒めて叱って褒める「プラス・マイナス・プラス話法」
 そうならないために覚えてほしいのが、褒めて叱って褒める「プラス・マイナス・プラス話法」です。「叱るために褒める?」なんて合点がいかないかもしれませんが、こちらの意図や気持ちを素直に受け止めてもらうには、この「プラス・マイナス・プラス話法」がとても有効なのです。

■計算ミスが多い部下を叱る場合
「●●さんは、いつもはきはきしていて気持ちがいいなあ~。でも調子に乗ってときどき計算ミスをしてしまうよね。それがなかったら、○○を任せられるのだけど」
○○には相手が望んでいる仕事や昇進や昇給の足がかりになる職務などを、入れてみるといいでしょう。

■単純なミスが多い人を叱る場合
「●●さんは、行動力があるね。でもときどきやる気が空回りしてミスをする。それがなかったら、幹部は●●さんを見直すと思うなあ」
そこを直せば、もっと認められるのだということを、表現するといいでしょう。

 最初に褒められて心がほぐれたら、反発したくなるような話をされても、素直に受け取りやすくなるものです。

  叱る

叱る前の準備体操
 人を叱るときには、ふだん冷静な人であっても多少なりとも頭に血が上っています。初めて部下ができ、その教育や指導を上司から任されたようなときは、慣れない仕事と責任感からストレスが溜まっているでしょう。そんな折に、部下が凡ミスを犯して、ストレスがピークに達し爆発。叱るのではなく「怒鳴る」、あるいは「怒鳴る」を超えた「罵倒の嵐」になるかもしれません。言ってしまったことは取り消せません。すぐに「しまった、悪かった」と気づいても「覆水盆に返らず」です。部下との人間関係は、かなり気まずいものになるでしょう。あなたの言うことをまともに聞かなくなるかもしれません。

 そうならないためには、叱る前には大きな鏡を見ましょう。これは「叱る前の準備体操」だと考えてください。

 目が釣り上げっていませんか? ふてぶてしい表情をしていませんか? 腕組みしながら鏡をのぞいていませんよね。これは拒絶を示すポーズですから避けましょう。こういう姿勢で叱ったら、相手は萎縮してなぜ叱られたのかを考える余裕が生まれません。鏡に向かっていると不思議と落ち着き、いつものあなたになります。叱り方の段取りを考えたり、シュミレーションしたりして、上手な叱り方ができるのです。併せて、やや低いトーンで話すことも忘れずに。

 叱る目的は、相手の長所を伸ばすこと。あなたの怒りを解消することでは、ありません。  』





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