地味ログ東洋硬化.うろつき雑記

寒い時も暑い時も、寒い場所も暑い場所も、処かまわず神出鬼没な東洋硬化の表面処理を、ポップに語ります。

NPBは3A並みか

2010年09月26日 07時10分07秒 | メジャーリーグネタ


10年連続200安打を達成し、達成回数の記録でピート・ローズに並んだイチローで
すが、そのピート・ローズの発言が話題というか議論の的となっています。

ローズ氏がイチ斬り「世界一幸運な男」

「イチローの価値、走攻守のすべて」 ピート・ローズ氏

イチローの内野安打は幸運の産物なのか、そもそも内野安打は外野までボールが
運ばれた安打よりグレードが低いのか否か、このあたり、既に議論は尽くされてお
り、あらためて申し述べるものではありません。

もうひとつ、ピート・ローズの発言に再々登場する「NPBは3A並みの技量水準なの
か」というものについて。

wikipedia「マイナーリーグ」の項を見ると、北米にてMLBの下位に位置するリーグは
以下の通りです。

各階級リーグ一覧

● トリプルA  インターナショナルリーグ  パシフィック・コーストリーグ
   メキシカンリーグ(MLBの傘下協定には入っていない)

● ダブルA  イースタンリーグ  サザンリーグ  テキサスリーグ

● アドバンスドA  カリフォルニアリーグ  カロライナリーグ
   フロリダ・ステートリーグ

● クラスA  サウス・アトランティックリーグ  ミッドウェストリーグ

● ショートシーズンA  ニューヨーク・ペンリーグ  ノースウェストリーグ

● ルーキー・アドバンスド  アパラチアンリーグ  パイオニアリーグ

● ルーキー  アリゾナリーグ  ガルフ・コーストリーグ  ドミニカン・サマーリーグ 
   ベネズエラン・サマーリーグ

● その他 MiLBがあるため通常は独立リーグとして区別されるノーザンリーグも、
   リーグの運営規模や選手の能力からマイナーリーグに相当する。

とまあ、階層分化と層の厚さの凄まじい事、筆舌に尽くしがたく..
確かに米国(一部カナダ)でのプロ野球文化と技能水準の高さはこのあたりに理由
がある様です。

で、ピート・ローズが言うNPBの実力は3A並みでMLBには及ばないものなのか否か、
イチローの1ゲームあたりの安打数はNPB時代よりもMLB移籍した後の方が増加し
たとの例や、イチローと同じオリックスからアナハイム・エンジェルスに移った長谷川
滋利の被本塁打率はNPB>MLBだったとの、NPBとMLBが同等かそれに極く近いこ
とを表すデータもありますが、そのイチローにして、

        得点 安打 本塁打 塁打 打点  盗塁 三振  打率 出塁率 長打率 OPS
NPB:9年 658 1278  118  1889 529  199  333  .353  .421   .522  .943
MLB:9年 973 2030  084  2646 515  341  597  .333  .378   .434  .811

と、打者としての能力指標である打率・出塁率・長打率・OPSいずれもが低下して
いることを見て取れます。この数字の格差がNPBとMLBとの端的な実力差かと。

イチローについてなお書くならば、MLB移籍するに際し、日本では通用した「ある程
度の長打力のあるハイアベレージな中長距離ヒッター」とのイメージを「短打を刻む
俊足短距離ヒッター」でいかねば、凡庸で有りがちなプレーヤーの中の一人となっ
てしまうはず、との自身の危機感の元、己のスタイルを軌道修正したのではないか、
と想像します。

WBCでサムライジャパンが2回連続世界一になろうとも、NPBとMLBの実力差は容
易に埋まるものではありませんが、いつまでもピート・ローズあたりに我等がNPBを
3A扱いされるのは悔しい。NPBの実力を現状を超えMLBに匹敵したものにする為
には、やはり登録外国人枠人数制限を撤廃するべきかと考えます。

日本各地にフランチャイズするNPB各チームはもちろん日本人皆のものではありま
すが、登録選手枠はそのかぎりにあらず、日本人優遇を止め他国選手に平等に機
会を与えることにより、間違いなく現状よりハイレベルの試合が出現するはずです。
50年以上の2リーグ12球団制で長らく固定され、数年前から他リーグとの交流戦こ
そ始まったのはまだ良いとして、対戦相手がたかが5チームしかない現在の有り様
では、多様性に耐えられる逞しさを涵養しづらいのは事実。外国人枠を完全に撤廃
し、16球団かせめて14球団制(開幕時からずっと交流戦を行なっておればよし。
1リーグ7球団であろうと全く問題無し)にして、多様性と競争の中から這い上がるハ
ングリーさから発生するだろう実力の向上を意図することにより、それほど遠くない
将来、国籍制限の無いMLBと肩を並べるレベルとなれる可能性はあるか。

1960年まで2リーグ16チームだったMLBですが、1961年にエクスパンションを開始
し、1962年22チーム、1969年26チーム、1993年30チーム、と30年ちょっとで2倍近
くにまで規模を拡大しています。エリアマーケティングを真面目にこなし、2006年
人口411,755人のオークランド(アスレチックス:2009年度観客動員数約140万人)
や2000年人口596,974人のミルウォーキー(ブリュワーズ:2009年度観客動員数
約303万人)といった、日本で言えば熊本か新潟、いえいえ、もっと小さい大分や
松山などと同等程度の地方都市にさえ球団を作っており、非常に細やかに市場開
拓している様子がうかがえます。

これら、選手層のぶ厚さ、国内外選手の登録平等性、エクスパンションによる多様
性上昇、きめ細やかなエリアマーケティングなど、いずれも現在のNPBが持ち得な
い事情によりMLBはNPBに対して一頭抜けた地力を発揮しているものと理解してい
ます。やはり本家の大黒柱は太かった、と言うべき。

で、ピート・ローズの上から目線発言みたいなのが出てくるわけで、何とかMLBに
追いつくべく様々努力しなきゃならんNPBではありますが、とてもじゃないが5年や
10年でどうこう出来るわけもなく、頭の中を色々整理しながら落胆。



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    ・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生(クロムメッキと
   全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
   と書くのが日本語的には正解)が得意です。

● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
    窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティング
    生成します。
● 高温耐酸化性に優れ、高硬度を保持する窒化クロムアルミ膜成膜可能
   です。

● 高硬度・平滑性・滑り性に優れたDLC( Diamond Like Carbon :
    ダイヤモンドライクカーボン)膜
の成膜可能。さらには、本邦初、DLC
   膜の再生加工も開始。

● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
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    ご利用下さい。

● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
    平面研削も行います。
 超厚付電気ニッケルめっきやフレーム溶射による、短納期での寸法・
   形状・機能の復元加工。

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