4月27日、オーポラロシア、ボリソフ会長のご紹介でご出身校であるバウマン・モス
クワ工科大学を訪問しました。同行者は北九州市産業経済局のUさんと通訳のヤ
ヌルカエヴァさん。
(校地西側の裏門に掲げてある銘板です。「ロシア連邦 文部科学省 バウマン・モ
スクワ国立工科大学」と書いてあります)
(裏門はかわいらしいものでした。ただし、入構時の身分証明書提示などは厳しい)
(初めての国で無茶苦茶に頭切れそうな大学を表敬訪問するっつーのは、やはり
緊張しまくり、との言い方以外では表現し辛いです)
歩きながら、ヤヌルカエヴァさんが「冶金学専門用語をロシア語から日本語に翻訳
しきれませんが、いいですか?」と、おっしゃいます。今更、それは困ります、と言っ
ても詮無い事。「大丈夫、何とかします」と返答したものの何ともならぬのは明白。
さてどうしよう、と暗い気持ちで広い構内を歩きました。
と、少し弱気のヤヌルカエヴァさんではありますが、この方だって「ロシア科学アカ
デミー微生物学博士」とのとんでもない肩書きをお持ちです。通訳が行き詰ってにっ
ちもさっちも行かなくなったとしても、話しの流れを掴まえて意訳で逃げてもらうこと
にしよう、などと変な段取り考えつつ目的の部屋へ。
で、冶金学系の表面改質関係研究室へ通されると、当方3名をお待ち下さったの
は、バウマン・モスクワ工科大学国際関係部門の部長であるアカロフ教授、プラズ
マ工学のツィガンコフ教授、同じくタラソワ助教授でした。
訪ロ直前にやっつけ上げたロシア語版の当社業務案内に「ARC ION PLATING」
と入れていたもので、それに対していきなり各論で入ってきたのはツィガンコフ教
授。ロシア語が通じないとみるや英語で、ツィガンコフ教授のご専門内容を語り始
めました。まず切り出しは、アーク方式以外のイオンプレーティングのうち、高周波
励起式イオンプレーティング研究や界面活性化度合による被膜の密着性と剥落
傾向についてのご意見。お話の途中で、ちょっと待って、を入れるまでイオンプレー
ティング以外の真空系表面改質法(イオンインプラント・ダイナミックミキシング・ア
ンバランスドマグネトロンスパッタリング等)を僕ら浅学の日本人にもわかるなりの
スピードでの英語。
北九州市のUさんが、総論の話にしましょう、と援護射撃下さいましたので、恐ろし
い局面から脱出出来ました。ここまでの遣り取り、英語主体、途中で一部、ロシア
語と日本語。あ~、たまりません。
セレモニカルな記念品授受など終わった処で、ツィガンコフ教授からまたまたお言
葉。バウマン・モスクワ工科大学と東洋硬化で真空系表面改質の共同研究しない
か、と。明らかに過分なご評価の元でのお誘いでしたが即答は避け、お話は持ち
帰るとのみ、やっと答えて研究室を逃げ出しました。
(冶金学研究室から学内博物館への道すがら、校地東側(正面玄関側)を流れる
モスクワ川の支流ヤウザ川を)
(学内博物館に陳列してある大学全体のミニチュア。これは本館だけであり、分館
が4~5箇所あるらしい)
(博物館管理者のおばちゃんの言、この大学はエカテリーナ女帝により設立さ
れた。100年以上前にメンデレーエフがここで教鞭とった。あなた、メンデレーエフ
知ってる? ええ、一応お名前だけは..汗)
(著名なOBの写真と業績表。写真右端はツポレフ。右から5番目はスホーイ。ロシ
アの航空宇宙専門家について薀蓄を蓄えておりませんでしたので、あとはあまり
わかりません。こんなことになるんだったらもっと勉強しときゃよかった)
(写真どれだったかが、ソ連宇宙開発の父と言われるコロリョフ。スプートニクもボ
ストークもコロリョフが総責任者としてプロジェクト引っ張ったとか。他にもボストー
ク・ウォスホート・ソユーズに乗った宇宙飛行士がOBとしてゴロゴロいます)
管理者のおばちゃんの言、私の子供二人もこの大学に入って勉強した。凄いっす
ね、と申すと喜んでました。
(馬鹿でかいロシア人のにーちゃん達でも頭ぶつけることはないだろうと思われる
大理石造りの通路天井)
(退出時もチェックゲートを通らねばなりません)
(入構した西側の裏門から出ました)
滞在時間、2時間半ぐらい。疲れ果てました。
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● ㈱東洋硬化へのお問い合せは当社ホームページの「お問い合せ」欄、
または、TEL:0942-34-1387 FAX:0942-36-0520
所在地:福岡県久留米市津福本町1978-1 へお願い致します。
● シリンダーロッド・シャフト・ピストン・フロントフォークインナーチューブ
・ロール等円筒形状機械部品のクロムめっき再生(クロムメッキと
全部カタカナ書きするのではなく「クロムめっき」または「クロム鍍金」
と書くのが日本語的には正解)が得意です。
● 窒化クロム・窒化チタンアルミ・酸化クロム・窒化チタンクロム・
窒化チタン他、各種高硬質被膜をアークイオンプレーティングで
生成します。
● 高温耐酸化性に優れ、高硬度を保持する窒化クロムアルミ膜成膜可能
です。
● 高硬度・平滑性・滑り性に優れたDLC( Diamond Like Carbon :
ダイヤモンドライクカーボン)膜の成膜可能。さらには、本邦初、DLC
膜の再生加工も開始。
● 無電解ニッケル-リンめっきの軽金属上への析出、他被膜との積層処理
可能です。被膜の付加価値向上にお役立て下さい。
● マグネシウム合金上へのアークイオンプレーティング成膜が可能です。
今まで難しかったマグネシウム合金製部品への耐磨耗性付与に
ご利用下さい。
● ローター・ファン・クランクシャフト等のバランシング(回転体釣合せ)
● ラジアルクラウン研削を始めとした円筒研削加工や、内面研削・
平面研削も行います。
● 超厚付電気ニッケルめっきやフレーム溶射による、短納期での寸法・
形状・機能の復元加工。
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