国道122号沿いの音楽喫茶 『ドルフィン』

さぁ、音楽を聴け!
コーヒーは自分で沸かして用意して…
そんな仮想の音楽喫茶

出会いから幾星霜 ようやく手にしたアルバムはやはり待っただけの甲斐はある

2011年12月27日 | マスターの独り言(アルバムのこと)
ジャズ喫茶には「あっ」と思える出会いがある。
男女の出会いではない。
アルバムとの出会いだ。

根津にある『Lacuji』にバラの絵の描かれたジャケットが飾られた。
僕は前にあるブログでそのアルバムは見たことがあった。
『Lacuji』のマスターは、僕がジャズキチなことを知っているため
アルバムのジャケットをわざわざ僕に手渡してくれた。
『トゥ・ユー・ウィズ・ラヴ』
訳せば恥ずかしくなるようなタイトルのアルバムである。
更に意外なのがこのアルバムがジョー・ザビヌルの
ピアノ・トリオ作品であると言うことだ。

ジョー・ザビヌルと言えばジャズを知っている人ですぐに思い浮かぶのが
ウェザー・リポートの創立メンバーである。
のちにワールド・ミュージックとも深くつながり、
ジャズ界ではマイルス・バンドに所属しながらも
自分を貫いた数少ないミュージシャンだ。

そのザビヌルがピアノ・トリオを出しているというのは珍しい。
しかも「愛とともにあなたへ」である。
何よりも心惹かれたのがLPで言うB面の触れば割れてしまいそうな繊細な演奏である。
スタンダードな曲を取り上げていて、
僕の好きな「グリーン・スリーブス」や
「マイ・ワン・アンド・オンリー・ラヴ」のように誰が聴いても聴きやすい。
まぁ、ザビヌルらしいといえばレイ・バレットのコンガも入ったりしているのだが、
それほど強く主張はしていない。

だが、なかなか手に入らない。
本当ならばLPが望ましいのだが、レコード屋を巡っても出会わないのだ。
ネットで調べてみてもLPはオークションにも出ていない。
しかし「密林」でCDは購入できそうだ。

こういうときは悩む。
とりあえず音源を確保しておいた方が、後々手に入りづらくなった時に
さらに苦悩をしなくてもすむ。
だが、「待てば海路の日和あり」ではないが、
意外に手に入れた後にすぐに見つかったりする(しかも意外に安い)。

悩んだ結果は今日の写真を見て欲しい…
後悔はしていない。だってやっぱり良いアルバムだったから!

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