すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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県議会 議会改革推進会議県外調査2日目

2012年01月17日 | 日記
 調査2日目は大分県議会を訪れました。
 鳥取県議会の伊藤美都夫議長が「志村議長さんとは議長会でお世話になっています。山陰と大分とは似た感じがある。山陰線と日豊線もそうですね。私たちが若いときは大分、宮崎は新婚旅行で有名で、あこがれの地。議会というものを県民の前にさらけ出し、倫理についても厳しいものがあり、特色があると思います。鳥取県議会も議会改革について試行錯誤をしているところ。勉強させていただきます」と挨拶し、調査をスタートさせました。
 伊藤議長の挨拶には、大分県議会の志村学議長が応じていただきました。

 「鹿児島は大分から一番離れているところなんです。議長会では国土交通委員会の委員長をしておりまして、伊藤さんは副委員長で、お世話になっています。それで、二カ所視察に行って国土交通省に提言しました。九州広域行政機構を立ち上げます。ですから地方から強く意見を出したい。西九州は新幹線に高速道路があり進んでいるが、東九州は遅れている。そこを何とかしたい。その思いで議会改革にも取り組んでいる。伊藤議長は新婚旅行の話をされましたが、銀婚式、金婚式で来られる人も多いんです。今度は皆さん、温泉に入りに来て下さい」。志村議長は笑顔でそう話されました。

 議会改革の説明は議会事務局の坂田議事課長、渡辺秀一局長、岩本正士政策調査課長、政策法務班の鈴木敏郎主幹からお聞きしました。


(1)議会基本条例
①指定の経過
 議会改革のための検討組織はH19年5月に「県議会改活協議会」をまず立ち上げた。副議長を座長に5会派から1人ずつ出て1年間議論した。政務調査費は1円から領収書を付け、透明化を図った。5000円から3000円に減額した。一括質問から、一問一答と分割方式を選べるようにした。政策条例を3つ提言し、制定した
 H20年から「政策・活性化協議会」を設立した。地方自治法の改正があったので同法に基づく、協議の場にした。ところが、同年6月に教育委員会の不祥事がったことから、「議会のチェック機能強化検討委員会」を議会運営委員会の下に設置した。
 当初、「政策・活性化協議会で」議会基本条例を検討していたが、「議会のェック機能強化検討委員会」へ議論の場を移した。H20年末からパブリックコメントを実施し、2月17日に素案を議長に報告した。3月18日に全員協議会で協議し、19日に議会運営委員会で審議し、26日に本会議で全会一致で可決した。

②主な論点・議論
・会派は必要か=会議規則や政務調査費にもあるので、できる規定として定めた
・議員連盟=定義からしないといけない。規定しない
・政務調査費=根拠条例がすでにあるので規定しない
・議員の倫理=倫理条例を別に定めるべきではないか。教育委員会不祥事で議論を始めたことから、具体的な基準が必要となった。
・議員全員の理解=全員協議会を開催した。

③制定による具体的な取り組み
・がん対策推進条例を制定
・13人の委員だった決算特別委員会を議長と監査委員を除く全議員で構成することにした。
・海外調査が議会ホームページで公表
・検討組織の設置
  政策研究協議会(H21年~H22年)
  議会機能強化検討協議会(H21年~H22年)
  新政策構築協議会(H23年~H24年)
  議会議論活性化協議会(H23年)

④新政策構築協議会
・H23年7月に設置。24年度末まで。議会の課題検証と、政策機能の強化が目的。
・8、9、10、11月と開催。政務調査費の見直し、政策テーマについて検討協議した。

(1)提案力の向上
①研修会
・地域主権改革推進に係る研修会(H22年7月、本会議で県議全員が参加。市町村議員や県職員も傍聴席で参加。行政企画課長だった田中聖也総務省行政企画官が講師)
・九州広域行政機構説明会(H23年9月、本会議場で県議全員が出席。総務部長、総務部審議監が説明した)
・大分県議会56分勉強会(H3年11月議会から。56代議長が提唱したので、会の名前にした。毎定例会一般質問中日の昼休み、議員の要望を聞いて議長が選定し、各会派代表者会で決定。議員全員と事務局職員が対象)

②調査権の条例への組み込み 
・6条に規定したが、深い議論はなかった

③出前県議会
・県内を6ブロックに分けて開催。概ね7人の地元の人が意見発表し、議員と意見交換して2時間半程度。H18年から7回開催。今年度中に6回しようと思っている。

④広報
・1万5千部発行。

⑤議会出前講座
・小中学校を議員が訪問して、
・延べ2300人に説明した。
・昨年は3つの小学校と2つの中学校を訪問した。

⑥議員間討議の活性化
・議会議論活性化協議会をH23年7月に設置。常任委員会の活性化から議論をしている。
・志村議長の提案
  新政策構築協議会
  議会議論活性化協議会
  議員定数の見直し(次の選挙から実施)
・議会事務局の充実強化(条例には規定なし。特に説明するようなことはしていない)
・一括質問は、検討したまとまった答弁が引き出せる VS 一問一答は、急な質問もあり、深い答弁はないが、傍聴者には分かりやすい。

 以上のような説明を聴いた後、「綱領や覚書でもかまわないが、なぜ条例でなければならなかったのか」「どこでも政務調査費、倫理、執行部・県民との関係の3つが条例の主な内容。オンブズマンが鳥取では活発、住民訴訟にまで行きそうなった。大分県ではどうか」など多くの質問をしました。
 こららの質問に対しては「実は教育委員会の不祥事がきっかけで、監視機能強化のために条例の話が出た。条例は当然の流れでだった」「政調費は平成18年分について訴訟を打たれた。改革の第一歩は政調費となった。領収書は1円以上必要となった。基準マニュアルを作った。裁判では3700万円の返還判決が出た。1会派が納得できないと控訴中」などと回答をいただきました。

 議場も見学させていただきました。

 議員席の最前列中央に質問者席があり、知事と議員が対面して議論するようになっていました。ここの議会棟も、鹿児島県議会棟同様、ホテルのように豪華でした。県の経済力を示しているようにも感じました。
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