すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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報道を威圧する政治家の言動に思う

2015年06月28日 | 日記

 安部総理を支持する自民党若手の勉強会「文化英術懇話会」が批判を浴びています。自民党は、懇話会代表の木原稔議員を党青年局長から更迭するなど対応に追われ、テレビへの出演を自粛する議員が出ているとの報道もありました。

 かつての総理大臣たちは、首相官邸であん摩をしながら新聞を読み、自分への批判記事を笑い飛ばしていたというエピソードを先輩記者から聞いたことがあります。総理大臣に就任した大平正芳さんは、学者やジャーナリストを集めて、様々な提言を聴きながら政策を立案していきましたが、自分の意見と違い意見にこそ特段の配慮を払い、進んでとり入れていったといいます。そこには総理大臣になっても、謙虚に人の話を傾聴し、小さなメンツにこだわらず、日本の将来を憂う政治家の姿があるように思えます。

 報道機関の本質は憲政のチェックであり、批判です。頑張った、良かったという評価は、支援する人たちの仕事であり、本当にこれで良いのであろうかと、点検することにあります。そうすると、テレビ局から事情聴取し、新聞社をつぶせという発言が飛び出す今の自民党の現状は、異常とすら思えます。批判を許すことから、反対意見であったも、そこに取り入れるべき点はないのか傾聴することこそ、民主主義の第一歩だと思います。それなのに自分たちに反対する新聞社を潰せ、スポンサーに圧力をかけようと発言する国会議員がこれだけたくさんいることに愕然としました。

 衆議院の選挙制度改革で、小選挙区が導入されたことが、現状の根底にあるのではないでしょうか。鳥取県には昔、古井喜実さんという政治家がいました。日中国交回復の立役者ですが、落選も経験するなど選挙では弱かったと聞いています。それでも、政治家で活動を続けられたのは、1着ではなく4着でも、当選できたからです。ところが小選挙区になった今、総裁に逆らって公認が得られねば当選はおぼつきませんから、だれも反対の声が挙げられないのではないでしょうか。4分の1の少数意見であっても、議会に登場できることの意味の大きさを改めて感じます。加えて、批判を聴く余裕がなくなり、投票者の半分プラス1人の支持さえ得られれば良いとばかり、少数者の意見に傾聴しなくなったのかもしれません。 

 その根底にあるのは、やはり、そんな議員を選んだ有権者の行動にあると思います。地縁や血縁、同窓会や知名度などで投票行動が決まっていく現状が、今の政治状況を要因のひとつです。やはり、有権者が1人1人の政治家がどんな言動をしているか、しっかりと見極めていくことこそが大事だと思います。そして、時には自分の支持政党とは違っても、自分の属する団体と違っても、政治家として姿勢を評価して投票するくらいの行動を有権者がするようになれば、政治家も変わっていくのではないでしょうか。

 議席を失った今、自省を中心に議員のあり方、選挙のあり方を考えています。自分の4年間はなんだったのか、簡単には結論のでない問題ではありますが、考え続けることが大事だとおもっています。大学生を中心に安全保障法制に反対のデモが広がっていると聞いています。「政治に話はダサい」と言う若者が多いと思っていましたは、それが変わりつつある兆しであるとすれば、そこが私たちの希望だと思います。50過ぎのおじさん世代ですが、一緒に何はできるのか模索していきたいと思います。

 

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