すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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中央病院と厚生病院を視察

2011年10月31日 | 日記
 決算特別委員会病院特別会計分科会の現地視察で、鳥取市の県立中央病院と倉吉市の県立厚生病院を視察しました。厳しい経営状況の中で、両病院ともご苦労されていることは良く理解できましたが、それと同時に問題も見えてきたように思います。
 その中でも、大きな問題は災害対策です。両病院とも緊急発電装置は地下室に設置されており、浸水した場合は使えないのです。そして、医療行為には必要な機械の多くは電気が必要なんですが、停電すると生命に危険が及ぶものが少なくないのです。例えば、人工心肺装置は停電すると短時間は機械が持っているバッテリーで駆動しますが、その後は停止し、そうすると人力で命を守るしかないんです。
 発電装置を浸水被害から守るにはどうしたらいいか。密閉するか、それとも屋上へ移すか。何分、大きな経費がかかる問題ですが。同時に、災害は明日襲うかもしれません。しっかりとした、そして、迅速な議論をしなければならないと思いました。
 
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豊かな海づくり大会が開幕、次はマンガサミット

2011年10月30日 | 日記
 天皇皇后両陛下のご臨席を仰ぎ、全国豊かな海づくり大会が、とりぎん文化会館で開催されました。
 白ウサギ大使や鳥取市少年少女合唱団、高校生が舞台で頑張ったほか、小学生が作文を朗読したり、若い漁師の夫妻が東北にメッセージを贈ったりと子どもや若者が主体の演出になっていて、客席では「学芸会のようだ」という声も耳にしましたが、私には清々しい感じがして好感が持てました。さて、来年はマンガサミットです。北京まで公費で行かせていただきましたので、しっかりと進行状況を点検し、できる限りの提言をしていきたいと思います。マンガ、アニメ、アニソン、コスプレと世界共通の言葉になりつつある時の開催です。水木しげるさんら県出身のマンガ家の力もお借りして、しっかりと鳥取を全国へ、そして、世界へと発信していく好機です。皆さんと頑張って応援していきたいと思います。
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両陛下を奉迎

2011年10月29日 | 日記
 全国豊かな海づくり大会に参加するため天皇皇后両陛下が来県されました。県庁にお寄りになるので県議は県庁玄関に整列し、御出迎えをしたのですが、予定時間よりも10分も早いご到着で、担当者はたちはびっくり。笑顔で会釈されながら、私たちの前を歩かれたのですが、早めに整列しておいて良かったと胸をなでおろしていました。
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C-2輸送機を美保基地に配備

2011年10月28日 | 日記
 鳥取県は境港空港へのC-2輸送機の配備に条件付きで同意することを決めました。この同意は知事の専決事項ですが、法的には知事が独自に決めることができます。しかし、平井知事は米子市、境港市へ照会し、両市が同意したことを受けて、県議会全員協議会で質疑をおこないました。その点は高く評価しています。

 C-2は、C-1が運用開始して約40年が経過したため、開発が始まったもので、2009年に初飛行し、飛行試験を繰り返していましたが今年度予算に2機分の調達経費374億円と関連施設整備費の約20億円が認められた2014~5年度に航空自衛隊美保基地(境港空港)に配備が計画されています。


 C-1が全幅約31メートル、全長29約メートル、最大積載量8トン、航続距離(2.6トン積載)1700キロであるのに対し、


 C-2は全幅約44メートル、全長44約メートル、最大積載量30トン、航続距離(12トン積載)6500キロと、大きさは1.5倍ですが、性能は3倍以上と格段に向上しています。

 C-1が国外へは給油なしでは行けませんが、C-2はホノルル、アンカレッジ、デリー、シンガポール、ジャカルタなどへ無着陸で飛行することができます。国際平和協力活動(PKO)に積極的に取り組むための設計ですが、専守防衛という自衛隊の目的から逸脱したものではないかという疑問も呈されています。私は美保基地からC-1に搭乗して、岐阜基地で試験飛行しているC-2を見学に行きましたが、騒音は格段に低くなっていました。最新鋭の飛行補助装置が搭載され、安全性も格段に向上しています。全員協議会では安全運航や民間航空運航に影響が出ないように知事から国へ働きかえるよう求める意見が相次ぎ出された他、共産党の2議員が平和の問題から反対意見を述べられました。国会であればどのような運航をするかなど議論しても意味があるでしょうが、県議会での議論には限界があります。これまでの経緯を踏まえ、考えていかんばなりませんし、北東アジアゲイトウエー構想には境港空港が欠かせませんが、同空港を管理しているのが航空自衛隊であることを考えれば、互恵関係を保つことは重要で、難しい問題を感じました。
 
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北京・河北省訪問記(最終日)

2011年10月27日 | 日記
 朝5時半にホテルを出て北京国際空港に向かいました。空港到着は午後6時半でした。


 北京国際空港は24時間離発着しているハブ空港です。夜明けを突いて、次々に飛行機が動き出す様が、中国の急成長を示しているようです。


 飛行は順調で、韓国の上を通過。日中韓の3国連携が日本の将来を左右するだろうなと思いながら、飛行機の窓から韓国を見ていました。


 日本海を越えると日本です。帰国したんだと感じます。


 飛行機は着陸態勢に入り、高度を下げます。小さな家々がはっきりと見えてきました。


 無事、着陸。バスで鳥取に戻ってきたのは午後5時過ぎ。これで全日程を終了しました。今回の視察では河北省、石家荘市、廊坊市の各人民政府と林業局、さらには廊坊経済開発区管理委員会とかなり濃い意見交換が出来たと思っています。2003年を最後に河北省との農業分野での人的交流が途絶えていることは大変大きな問題と思いました。鳥取で学んだ人たちが河北省農業庁や河北省農林技術院の幹部や研究者として活躍しておられ、しかも、日本語が話せ、鳥取に親しみを持っておられます。これが友好提携25周年の時間の重みだし、人的交流の効果の大きさを示していると思うのです。果樹栽培や漢方薬草栽培では相互互恵で技術を発展させ、鳥取の果樹や簡保薬草を中国へ売り込むという夢も広がります。そして、北京市、石家荘市、廊坊市とも高層ビルが立ち並んでいるうえ、さらに建設ラッシュで、あちこちに工事現場がありました。河北省は人口7200万人、石家荘市は977万人、廊坊市でも413万人を数えます。鳥取県は60万人を切りました。この大きな省や市と友好を深めることは、本当に大きな市場を手に入れることになるはずです。鳥取の未来を明るくする種は中国にあると思えるようになりました。今回の視察を通じて学んだことは11月議会で質問し、友好関係を深めるための努力を始めなければと思っています。
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北京・河北省訪問記(第四日)

2011年10月27日 | 日記
 石家荘市から廊防市へバスで移動しました。
 バスにはNPO法人サカズキネットの牧野さんも同乗。廊防市での植林活動について説明していただきました。以下が概略です。
 「さかずきねっとは倉吉の街作りをしているNPO法人。河北省の友好提携で、県庁を通じて植林の要望があった。鳥取の山を守る活動もしていたので引き受けた。小渕基金が中国での植林の資金は全額出してくれるが、1回目は落選。めげすに2回目を申請。1度始めると申請は単年度だけど3回はOK。パートナーは河北省政府。北京と天津の間の砂漠化した土地を示唆。黄砂が飛ばないためにという。以前は、水が豊かだったがダムを造って北京に給水することになれ、水が枯れた。廊防市の砂漠はパウダー。200ヘクタールに20万本植えた。木はポプラ。水が無く成長が早いことが理由。苗木は中国産。記念碑も出来ています。来年度から3年目、60万本を植え終えた。継続の要望があったので再申請したら、また通った。また、来年から3年間継続となった。年間1000万円の経費で、小渕基金から600万円もらって、残りは400万円は自己資金。そのまま廊防市に送金している。小渕基金は農業に使ったら返金しないといけない。初年度行ったら、間にスイカを植えていた。小渕基金に正直に言って恥はかいたが許してもらった」

 三時間余り、バスにゆられ、やっと廊防市に到着しました。


 ここでも建設ラッシュ。中国経済の高度成長は続いているようです。


 まず、廊防市の王愛民市長、副市長、林業局長を表敬。名刺を交換し、来年の鳥取マンガサミットへおいで下さいなどと話しました。


 王市長ら市の幹部と懇談しました。


 次にサカズキネットの植林現場を視察しました。


 植えて3年というのにポプラは大きく育っていました。パウダーのようにさらさらの砂漠のようなだった土地に雑草が繁茂しており、緑化が着実に進んでいることがわかりました。現場には石碑も設けられており、廊防市の皆さんの期待の大きさが分かりました。


 この視察は中国のテレビ局のカメラマンや新聞記者の取材が相次ぎ、関心の高さを感じました。ここでは現地の人がたくさん待っておられ、さかんにカメラのシャッターを切られるので、ちょっと恥ずかしい感じです。


 最後の視察は廊防経済開発区。ここは国家級経済開発区といい、国家事業として開発がなされています。
そこの管理員会を訪問し、お話をお聞きしました。


 中には廊防経済開発区を説明する博物館のような施設もありました。


 進出企業は約3000社。環境に配慮し、年率20%の成長をしていると担当者が胸を張ります。その多くは外国企業。その説明を展示されていましたが、日系企業も少なくありません。


 鳥取県への企業誘致にも参考になる点が少なくありませんでした。ここは県議会で知事に提言したいと思います。


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北京・河北省訪問記(第三日)その2 河北省農業局

2011年10月25日 | 日記
 25日午後には河北省農林局を訪問しました。
 孫鳳国副局長の司会で和やかに意見交換会が始まりました。


 最初に挨拶に立ち、河北省の林業を説明したのは王海洋局長です。以下は説明の概略です。
「林業局は省政府に属していて、その任務は森を創ること、森を管理すること、森の自然を守ること、動物について保護を与えること、そして、果樹生産を支えることです。今、65人の職員がおります。少ないと思われるかもしれませんが、大半の森は各管が管理しており、林業局は河北省で一番大切な森林を管理しています。
まず、第一の業務は森を創ることです。河北省の隣は北京と天津であり、他省よりも重要であると認識しており、北京の中央政府からもそのように指示が来ております。特に防災が重要です。北京は砂漠の中にあるという状況ですから、まず、北京市を取り囲むように森林を創り、砂漠化を防止する使命をいただいています。それから、農業生産専門の森(果樹園?)を作って、中国から輸出しています。モンゴルの砂漠化についても、森を作っています。河北の東側は海です。ここにも森を作っています。このように河北省の大事なところに森を作るのが私たちの責任です。河北省の面積の26%は森林です。北方の砂漠化対策を重視していて、砂漠化した土地の面積は減少しています。
 第二の業務は森の管理です。有害な虫から森を守ること、病気が蔓延することを防ぐことです。この課題ですが、被害はだんだん減ってきています。
 第三の業務は林業という産業を発展させることです。特に果実の生産は年間116億元(約1300億円)の生産高があり、中国でも1位か、2位の水準です。生産量が多い順は、1位が梨、2位はナツメ、3位は栗で、4位は柿です。去年、木材と果物の生産高は全部で694億元(約8300億円)でした。日本の支援は重要なことです。鳥取の皆様の支援があればこそ、ここまで、こられたと思っています。
私の夢は、次の5年間で、森林面積を31%まで増やすことであります。」

 続いて、葛会波副局長が説明に立たれました。以下は説明の概略です。
「私からは技術交流について説明します。中日の交流の歴史は長いです。中国の江沢民主席が日本の小渕総理と話し合ってから、森の交流が始まり、12年くらいになるでしょうか。森林技術協会、日本の海外を支援する様々な協会、地球緑化センター、トヨタなど日本の企業・団体による森作りへの協力は省内の19の市と県でなされています。これまでに日本側は森を創るために11億円の投資をしていただきました。それだけではありません、日本の森作りの技術レベルは高く、中日交流の中で両省県の技術交流は重要です。
 林業局は鳥大とも交流をしています。両省県は人的な交流もしています。林業分野では50人くらいの人が日本へ行き、学んできました。日本からは2000人のボランティアが中国に来てくれ、林業における友好は深まりました。人的交流をすれば、両省県民の中に友達ができます。もっともっと交流を深くしたいと思います。
 友好提携25周年になります。これまで友好を深めて参りましたが、もっと沢山の方面で交流を深めたいと思います。森を創ることで、もっと交流しましょう。小渕基金をもっと河北省で広めて欲しい。今後は特に梨を通じての交流をしたい。鳥取県は日本一の梨の生産地で、技術レベルは本当に高いので、この分野での交流は是非とも深めたいと思います。鳥大は専門の研究室をお持ちですので、勉強する機会を創りたいと願っています。

葛副局長が話し終えると孫副局長が「中国、河北省では防災は重要な課題で、大きな資金を投入している。一緒にやっていただければと思う。森を創るべきところは、たくさんある国です。環境を改善する活動も、人民レベルの動きをバックアップしたい。防砂治砂については、中央政府も重視しています。胡錦濤主席も、朱鎔基首相も深いを関心をお持ちでした」と新たな視点を提示してくれました。

河北省の林業を紹介するDVDを観た後、意見交換会に移りました。

 伊藤議長は「以前、承徳市を視察した時、植林した苗木1本1本に水溜が作られていて、1本1本の木を大切にする心配りに感銘を受けました」というエピソードを紹介した後、①森を創ることは水を創ることになる②日本の家屋は木で建てる③急傾斜地は一気に海まで雨が流れ出るが、森があれば地下水を滋養する④豊かな森から流れ出た栄養を含んだ水が豊かな海を創る……このような理由から日本では森を大切にしてきたが、今は様々な問題を抱えている。交流を深める中で共に解決を模索したい話されました。交流が始まった25年前、伊藤議長は県農林水産部の課長補佐。課長、部長、そして、議員として交流の中心にいただけだって、思いがこもっていました。王局長は「素晴らしい演説でした。議長は教授ですね。私も2度日本を訪れています。林業では日本の方が進んでいます。今、様々な課題を抱えてはいるが、日本人の真面目な姿勢を深く感じている」と手放しの賛辞でした。

 以後、私たち議員の質問に移りました。松食い虫対策、後継者の問題、人的交流との促進など各議員が様々な質問をし、林業局の皆さんが丁寧に説明していただきました。私が質問したのは鳥取県産材を河北省に輸出する可能性があるかどうかです。日本での木材価格は1立方メートルあたり、高級材でも1万円を切るような状況だが、7000~8000円なら、鳥取県産材を使ってもらえないだろうかと聞きました。


 王局長は「中国の森林資源は大きな価値を持っているので、天然の樹木の伐採は禁止されています。中国は急速に発展しているので、木材は多くの用途で必要とされています。河北省としても、外国や他の省から輸入したいと思っています。現に日本から中国へ輸出している会社もあります。中国の木の値段は、木の種類やレベルで違うので一概には言えないが。可能性はあると思う」と肯定的に答えていただきました。しかし、葛副局長は「中国での木の用途は住宅でなく、紙(パルプ)と家具。最高級のマツ材なら、1立方メートルあたり1000元以上で取引されるが、普通の木なら7元(約84円)。鳥取の価格なら難しいと思う」と否定的でした。私が残念がると次のように王局長がフォローをしてくれました。
「中国に輸入した木材はとても高い値段になるだろう。今、中国にはお金持ちがたくさんいる」。高級材で作った家具を買いたい人は一部かもしれないがいるが、家具の見本市などで輸入した家具を見たことはない。北京には日本の家具が少し入っているようだが、石家荘にはそんな市場や企業はないので、いいのではないか」
後継者問題についても、「中国でも大きな課題。国は人口が大きいうえ、大都市にはたくさん人が住めるスペースがなく、まだ、地方に止まっているので現時点では大丈夫。河北省の人口の20%は林業です」との認識も示していただきました。
 林業局の皆さんの誠実な対応で有意義な意見交換になりました。
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北京・河北省訪問記(第三日)その1 河北省農林科学院(意見交換の詳細)

2011年10月25日 | 日記


 25日午前訪問した河北省農林科学院の意見交換会では、様々な意見が出来ましたので、その御報告です。まず挨拶に立たれたのは鄭彦平副院長です。


「1986年に両省県が友好締結して以来、実行ある交流がなされてきていますが、特に農業と林業の交流は素晴らしいものでした。1987年以来、鳥取県は100人を超える研修生、研究生を受け入れてくださいましたが、今、この研修生、研究生が河fg北省の農業、林業の研究の中心にいますし、河北の新しい農業を切り開くパイオニアとして農地に立っています。鳥取県の支援でないと河北省の農業の建設はありえませんし、農林科学院にもご協力いただいています。農業技術の研修が始まったとき、院長も行かれていますが、その時、伊藤議長は、まだ課長で、窓口になってくださいましたが、若者でした。その結果、梨、柿の栽培技術において、両省県の技術者が協力して成果を挙げています。ニシムラ、ワセ、ハナゴショガキという日本の品種が河北省で栽培されるようになりました。その先頭に立たれた伊藤議長に深く感謝申し上げます。中日は一衣帯水の間柄です。もっと広範な分野で、深く農業の交流を続ければ未来は明るいものになるでしょう。引き続き、両省県が努力を続けていけば、もっと大きな成果をえることができるでしょう。皆さんを熱烈に歓迎します」
 伊藤議長が答礼の挨拶に立ち、25年の交流を「邯鄲の夢」の故事を引きながら振り返り、「これまでに築いてきたのは土台の上に、さらに交流を深めましょう」とはなされました。それ以後、議員の質問に農林科学院の皆さんが答える形で話が進みました。
 質問は「森林の病害虫で苦労しているが、河北省はどうなのか」「後継者問題は中国ではないのか」などでしたが、それぞれ丁寧にお話いただきました。私はまず、「河北省は果実生産が盛んだが、鳥取算の梨や柿をかってもらえるだろうか」と聞くと、「大丈夫。もうすでに日本から来た果物は、スーパーの店頭にならんでいますよ」と鄭副院長に笑顔でお答えいただきました。


 さらに、「日本では無農薬で化学肥料を使わない農法が評価されてきていますが、河北省ではどうですか」「鳥取でも漢方薬の栽培を始めた農家があります。本場に河北省に輸出できる可能性はあるでしょうか」という2点で考えをお聞きしました。この質問には、2年に鳥取で研修した謝暁亮研究員が答えてくれました。「私は鳥取で6ヶ月生活し、梨と花の栽培技術を勉強しました。河北省ではたくさんの花の品種が栽培されていますが、このときの勉強が生きています。河北省では15万ヘクタールで漢方薬の原材料を栽培しています。品種にして100種類はあります。河北では一番大きな市場が安国市にあります。ここでは200種類を超える漢方薬が販売されています。科学院では栽培技術と加工技術の研究をしていますが、河北省内での栽培の指導もしています。私は約10種類の新しい漢方薬草を作りました。今、指摘されましたが、課題は農薬と重金属です。農薬を出来るだけ減らし、化学肥料をできるだけ押さえる栽培をしたいと思っています。それをルール化して定めようと研究をしていて、この標準栽培を進めていこうと思っています。漢方薬は輸出していますので、農薬には厳しい決まりを設けています。禁止された農薬は絶対使わない、使っていい農薬も最小限使う、推奨している害の少ない農薬を普及していく、以上の3つです。リンゴや梨は袋をかけて、農薬を散布しても残留農薬を少なくするなどの工夫もしています」と教えていただきました。
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北京・河北省訪問記(第三日)その1 河北省農林科学院(概略)

2011年10月25日 | 日記
 三日目の朝は黄砂が舞っていましたが快晴です。


午前中の訪問先は河北省農林科学院です。着くとそれは立派な高層ビルで驚きです。


 中に入ると電光掲示板に、歓迎の言葉が踊っていました。


 議員団の会談には・鄭農業庁次長はじめ、農業庁や農林科学院の研究者の皆さんが勢揃いしていただきました。


 参加者の多くが農業交流が始まった1987年以来、鳥取県に農業研修にこられた方々で、伊藤議長は農林水産部の課長補佐時代から、ずっとこの交流を支えてこられたので喜びも一塩のようです。午前中は意見交流の時間で計画していましたから、私も素朴に思っていた疑問、漢方薬の栽培の現状や鳥取県で産業かできるか、さらには、鳥取の農産物を中国で買っていただきために解決する課題、農薬と化学肥料をどう考えるかなど質問しましたが、皆さん、「もう昔のことなどで日本語を忘れてしまってごめんなさいと言いながらも、ほとんどの人が日本語で丁寧に説明していただきました。


 また科学院の中にある博物館も案内していただき、河北省の農業の現状を考えさせていただきました。


 昼食も一緒にいただいたのですが、皆さん、日本語ができるので意見交換はかなりのものになりました。25年という月日の長さ、最低でも6ヶ月間鳥取に滞在したことによる鳥取への親しみは、これは鳥取県の大きな財産です。県議会としても、この財産をどう未来につなげていくか、しっかりと議論をしなければならないと肝に命じました。


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北京・河北省訪問記(第二日)

2011年10月24日 | 日記
 北京から石家荘までは約300キロ。バスでの移動野のため、朝6時起床です。北京の朝焼けが綺麗でした。


 バスで延々、高速道路を走りますが、運転の荒いこと、荒いこと。しかも、風景は道路の両側に植えられた黄砂対策の林を通して単調な田園が見えるだけです。


 走ること3時間。やっと石家荘市に到着しました。


 石家荘市は河北省の省都で、人口は977万人。かつてきた時と一変していて、近代的な大都市でした。


 まず、友好提携25周年を記念して開催される「鳥取県文化財写真展」の会場となる河北省博物館を訪問しました。


 博物館では平井知事と共に、河北省人民対外友好協会の叶長青・執行副会長、同文化庁の彭ヱ国・副庁長、谷同佛・河北省博物館長と会談しました。谷館長は、来年1月に河北省博物館の新館が開館するのでぜひおいでください」。叶執行副会長は「河北省は雑伎が盛んなところ、鳥取の若者の雑技の修行に河北省においで下さい」と述べて話し合いは始まりました、友好的なムードの中、文化交流のさらなる可能性を探りました。


 その後、「鳥取県文化財写真展」の開幕セレモニーに参加。平井知事ら挨拶し、テープカットしました。


 八頭高書道部の5人の生徒が書道パフォーマンスを披露して開幕に花を添え、盛んな拍手を浴びました。


 写真展は地元の小中高校生がたくさん会場に来ていただき、初日は盛会でした。


 河北省会堂に移動し、張・代省長ら河北省幹部と会談しました。現在は省長は空席で、張・代省長来年の1月の省人代で省長に就任予定ですから、事実上のトップです。副省長、秘書長(官房長官)、外事弁公室長、教育庁長、商務庁長、文化庁長ら幹部が全員そろい、河北省側の熱が伝わります。


 会談は張・代省長と平井知事が未来志向の交流を相互に提案。具体策にまで踏み込んだものになりました。


 会談後、レセプションがありました。私は主に隣に座られた李・副秘書長(副官房長官)のほか、刘教育兆長、馮教育庁長とお話をしたのですが、河北省が進めるエコ工業地帯への参加、鳥取への省営企業進出の可能性、高校生の相互交流、河北省博物館が持つ超一級の文化財を鳥取に持ってきて展覧会は出来ないかなど、様々な意見交換ができました。


 張・代省長のご配慮で、雑伎の披露もあり、本当に友好的なレセプションでした。
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