すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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政務調査費で自動車のリース料?(その2) 1歩後退1.5歩前進

2011年09月26日 | 日記
 議会改革推進会議の政務調査費を巡る議論で、最後まで一致できなかった自動車のリース料を認めるかどうかの議論ですが、月額2万円を上限に自動車本体経費のみ、ガイドラインでは認めることで一応の決着を見ました。

 リース料を求めることに賛成だったのは自由民主党、反対は絆、公明・共産・1人会派グループ、それに、私たち会派「かけはし」dす。
 自民党の皆さんの根拠は①これまでリース料は求められており、現に契約を結ばれている人に変更を求め、新たに車の購入を求めるのは酷②リース契約は広く認めらている商習慣である③多くの都道府県議が認めている④松江地裁の判決に、リース料を合法としたものがある。
 私が反対するのは政務調査費の本質からです。県政をきちんと監視するためには、きちんとした調査が必要で、そのための費用を認めていただいたのが政務調査費であり、最小限の費用で最大限の効果を生むようにすることは議員の責任だと思います。リース料と自動車の購入費と、自動車を占有使用するという効用の面では違いありません。所有権がなくとも、高価な車を議員が税金で乗り回すことを県民の皆様がどう思われるかということです。自動車は自家用車であるものを政務調査に使ったときに、その燃料代だけを認めていただければそれで十分ありがたいことだと私は思っています。
 もちろん、地裁判決はひとつの司法判断として参考にしなければなりませんが、最高裁判決ではない判例拘束法理の働かない地裁判決を判例だからと、それだけを理由にしてはいけないと思います。また、多くの議会が求めていたとしても、そこに問題があるならば、真っ先に改善しく、そんな鳥取県議会にしたいのが、私の願いです。また、リース契約が一般的な商慣習であっても、現に多くの県議がつかっていたとしても、それは現状を確認しただけであって、そのことを持って、そのリース料を是認する理由にはならないと思います。さらに、自己所有の自動車の減価償却費を求めていないのにリーう料を認めることは均衡に欠けますし、リース期間終了後に買い取りが求められている以上、自己資産の形成につながると言う面も否定できないと思います。

 結局、共産党の委員を除く全員で、現在、月額10万円を上限にしているリース料ですが、これを2万円を上限に認めることにしました。理由は2000CCのセダンを4年リースした場合の車体だけのリース料の半分の月額が約1万9000円なので、これを求めようという折衷案です。もちろん、私は反対です。議会改革推進会議は自民党2人、その他の会派6人、それに議長副議長で構成されているので、多数決ではリース料を否定できますが、議会全体では自民党が過半数を占めています。全員協議会や本会議へ持ち出されては完全に負けてしまいます。ならば、ほんとは認めたくないのですが、10万円を2万円に減額するところで、今は着地させるべきだと判断した次第です、ですから、2万円案に賛成はいたしましたが、「これは試行であって1年後にはきちんと検証しましょう」と提案し、了承していただきました。
 
 最後まで反対した方が精神的には楽ですが、それでは議員の責任を果たしたことにはなりません。それよりお、小さな前進かもしれませんが、一歩前進したいと思って判断いたしました。みなさんのご意見をお聞かせください。

 
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やっぱJAZZ最高

2011年09月25日 | 日記
 今日は夕刻、訃報も飛び込んできたこともあって日曜日というのにバタバタしましたが、最後はJAZZのライブを聴き、ご機嫌な1日となりました。

 会場はすし銀。最高のスイングを僕にくれたのはギターの田中裕一さん、ピアノのジェイコブ・コーラーさん、ベースの織原良次さん、そして、ドラムの樋口広大さんの4人組です。最初はおとなしい感じでしたが徐々に乗ってきて、とっても素敵なリズムとサウンドを提供していただきました。いいですね。やっぱJAZZ、そして、生音。もう最高です。
 ライブが終わった後、すし銀の大将を中心に反省会もあり、その席にも同席させていただいたんですが、若いミュージシャンを育てようとしている大将の近藤さんの生き様には心から頭が下がる思いがしますし、近藤さんを囲む若いミュージシャンの心意気にも打たれました。そういうわけで、またまたCDを買っちゃいました。会計に負担をかけて御免なさい。JAZZはライブと言いながら、やはり、ミュージシャンを応援するのはCDを買ってあげることしかないんです。本当にライブっていいですね。買ってきたCDを聴きながらそう思っています。
 私の目覚まし時計はオーディオから流れるCDの音楽です。これまで千住真理子さんのバイオリンでした。やはり、ライブで聞いて、買っちゃったCDです。でも、明朝からは田中さんのギターで目覚めたいと思います。では、御休みなさい。
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田舎を元気にする芸術祭&女と男のハーモニーフェスタ

2011年09月25日 | 日記
 鳥取市用瀬町屋住の古民家「長谷川邸」で「田舎を元気にする芸術祭」が開かれました。田んぼの中に真っ赤な風車を飾り、そんな風景に溶け込んだ古民家「長谷川邸」の内外にオブジェを配置。そんなインスタレーションで「いのち」が表現されています。私は開幕しした24日にお邪魔しました。
 制作したのは八頭町出身のデザイナー内藤満里子さん。妹の森本香澄さんも音楽を担当し、美術作品と音楽のコラボレーションという演出です。屋住集落の住民や「グリーンツーリズム用瀬」も全面協力。地元有志による太鼓の響きが開幕を告げました。

 屋住も高齢化が進み、過疎化に拍車がかかっていますが、地元の人たちがとても元気で、古民家を活かしたイベントを相次いで開催しています。やはり住んでいる人が前向きであるということが、地元の元気を生むのだと思います。

 今日(25日)は「女(ひと)と男(ひと)のハーモニーフェスタ」に参加しました。私は「男女共同参画推進会議とっとり」のメンバーで、会議が開く模擬店のコーヒーショップの店員です。午前8時半に集合。これまでの活動を紹介する写真を飾ったり、コーヒーメーカーをセットしたりして、開店準備です。午前10時に開店。用瀬町屋住や河原町中井の銘水で入れた珈琲は円やかでなかなかの味です。これで100円なんですから、正午過ぎには完売となりました。私は中抜けして蕎麦の手打ち体験にも参加。午後からのトークショーなども拝聴しましたので、楽しい1日となりました。 
 ただ、気になったのは男女共同推進会議と言いながら、男性の参加が私だけだったことです。男女共同参画が女性だけの会になることは望ましくありません。イクメンが流行語になる今日です。男性の皆さんもどうぞご参加ください。意識が変われば、これまでとは違った夫婦関係が生まれるかもしれませんよ。


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政務調査費に自動車リース代は必要か? 議会報道の在り方にも疑問!

2011年09月22日 | 日記
 県議会議会改革推進会議では今、政務調査費のガイドラインを検討しています。議論を重ね、やっと最終段階に漕ぎ付けましたが、最後で意見が対立しているのが自動車のリース代を認めるかどうかです。賛成は自民党だけ。残りの会派はみな反対です。
 自民党の根拠は、多くの都道府県議会が政務調査費での利用を認めている。しかも、政務調査費を巡って争われた事件で、松江地裁の判決は中国山地という地域の特殊性から政務調査に自動車は必要で、リース代の支出は違法ではないと判断しているなどが理由です。一方、反対する会派の理由は、リースアップした後に買い取ることもできるので資産形成につながる。自動車を購入した場合、購入費や減価償却費を認めていない以上、リース代を認めると均衡が取れない。車検など自動車の維持費を認めないことで合意したのにリース代だけを認めるでは整合性が取れない。そして、県民感情としてリース代を認める方向にはないというものです。もちろん、私も反対です。
 そして、私が情けないなと思うのはこの問題を巡る報道です。議会改革推進会議は公開されており、多くの記者が見ている前で議論していますが、各紙とも「リース代を巡って一致せず、次回に持ち越された」というように結果は報道しても、議論を書きません。これだけ意見が対立しているのなら、紙面で紹介してもいいと思います。宿泊費を巡って、「朝食や夕食代が入ったパックはどうしようか」という疑問が呈されたとき、「そんなもん、領収書に宿泊代とだけ書いてもらえばいいんじゃない」という大胆な発言もありました。記者時代の私だったら、絶対、この発言は問題だとして紙面化しています。結果だけ報道するなら、議論を聴く必要もないと思うんです。議論の中に見え隠れする議員の本音を有権者である読者に届けてこそ、報道機関の意義があると思うんですが、どう思われますか?
 26日にもリース代を巡って議論します。推進会議でもみなさんのご意見を紹介したいと思いますので、どうぞ、みなさんの意見をお聞かせください。
 
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選手のみなさん楽しんできてください! 山口国体結団式

2011年09月21日 | 日記
 10月1日に開幕する山口国体の結団式に参列しました。鳥取県選手団は平井知事を団長に役員、監督、選手ら375人です。

結団式では平井知事から旗手を務めるホッケー競技少年男子監督の矢沢光介さんへ県旗が手渡されました。

矢沢監督は「日本は今、大変な時期ですが、にもかかわらずスポーツができる喜びを噛みしめ、郷土鳥取県民に勇気と感動を与えることができよう頑張ります」と元気よく宣誓されれました。
 結団式に引き続き、鳥取県スポーツ振興議員連盟主催の激励会もあり、各競技の代表が決意を語ってくれました。

【陸上】本番では自己ベスト目指して、死に物狂いで頑張ります。
【テニス】昨年は男女とも優勝した成年に負けないよう、私たち(少年男女)も頑張ります。
【ボート】「チームとっとり」をスローガンに厳しい練習に取り組んできました。頑張ってきます。
【ホッケー】9年ぶりの出場ですが、でる限りは優勝目指して頑張ります。
【バスケットボール】昨年、少年男女は5位入賞を飾りました。私たち(少年女子)も、それを超えるように頑張ります。
【レスリング】競技得点20点を目標に頑張ります。
【セーリング】それぞれの競技で頑張ってきます。
【ウエイトリフティング】全員が自己ベストを出して入賞できるよう頑張ってきます。
【ハンドボール】国体出場はわかとり国体以来26年ぶりです。その間の先輩たちの思いを込めて頑張ってきます。
【自転車】少年成年の計9人とも優勝を目指して頑張ります。
【ソフトテニス】4年ぶりの出場で、これまで1回戦突破もありませんが、今年は県外に出た選手も戻ってきて素晴らしいチームに仕上がりました。
【卓球】まずは初戦勝利を目指して精一杯頑張ります。
【相撲】総合優勝を目標に頑張ります。
【馬術】昨年より1位でも上を、1点でも上の成績を目指して頑張ります。
【フェンシング】個人の力を出し切り、上位を目指します。
【柔道】4月から重ねてきた強化練習を続けてきました。上位を目指します。
【ソフトボール】25年ぶりの出場です。県民のみなさんに勇気と感動を与えることができるように1戦1戦頑張ってきます。
【バドミントン】ブロック国体では24年ぶり全種目突破を勝ち取りました。この勢いを活かしてきます。
【弓道】成年男子のみの出場ですが、遠的、近的とも優勝を目指しますので応援をよろしくお願いします。
【ライフル】昨年の順位を上回れるよう頑張ります。
【剣道】郷土のため、チーム一丸となって頑張ります。
【山岳】山口国体では全種目優勝するため、あきらめずに頑張ってきます。
【カヌー】全員入賞を目指して最後まで漕いできます。
【アーチェリー】久しぶりの出場ですが、ここの力を十分発揮してきます。
【空手】三連覇を目指す宇佐美を先頭に頑張ってきます。
【銃剣道】昨年よりひとつ上のベスト8を頑張って狙います。
【なぎなた】もてる力を十分発揮し、1つでも多く勝ってきます。
【ゴルフ】今日は現地での練習ラウンドのため選手全員が参加しており、欠席ですみません。女子は優勝。男子5位を目指します。

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がんばれ美容室! ビューティーフェスタを見学しました

2011年09月19日 | 日記
 県美容業生活衛生同業組合鳥取支部がとりぎん文化会館で開いた「T-BA ビューティーフェスタ2011」に行ってきました。
 第一部は小学生から大学、専門学生を対象に「私がなりたい花嫁・花婿姿」のデザイン画を募集。鳥取市の美容師さん達が現実の衣装として制作して、美容室のお客さんにモデルになってもらって、着付けし、ヘアメークしてのファッションショーです。
青谷和紙で作られたドレス(右)もあり、、人魚をイメージしたそうで、和紙の質感が、なかなかそれらしくユニークです。。
モデルさんたちは素人さんたちで、しかも、ロングドレスですので、足取りも軽やかとはいきませんでしたが、それでも、エンディングではなかなかのものでした。


 第二部は「凛とした和の心」をテーマに、人生の節目の和の装いを披露してくれるファッションショーです。結婚披露宴の衣装、宮参り、七五三、成人式、卒業式、そして、最後は銀婚式の夫婦で締めくくられました。

衣装は文化、そして、和装こそ日本人の心と思えるステージでした。

 今、理容美容業界は大変な時代を迎えています。自宅で整髪するセルフカッテイング、超低料金のフランチャイズ店などの出現で、お店の経営は苦しくなる一方なんだそうです。その中で、こうしたイベントを企画し、そして、実施していくことは大変だと思いますが、やはり、こうして、元気を出して活動することが大事なんだと思います。その意味で、まず一歩を踏み出した美容業界のみなさんに大きな敬意を表したいと思います。
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「県職員に嫌われる県議」が理想??

2011年09月18日 | 日記
 久しぶりに選挙で大変お世話になった会社の経営者の方と会食をしました。
 その席で、「砂場さん、県庁での評判はとても悪いみたいですね」と言われたのです。えっ~って感じで、この言葉を聴きました。正直、県職員の皆さんに横柄なもの言いをする県議も何人かは居られます。ですが私は、県議というのは役割であって、偉くも何ともないと思っていますし、県職員の皆さんと歳も近い(歳とったという自覚がないだけかもしれませんが……)ので、言葉づかいや態度などに十分気を使ってきたつもりなので、「何で?」と思いました。
 すると、「これまで問題にならなかったような県政のおかしなところを、厳しくつつかれているみたいですね。県職員ではなく、県民の方を向いて、どんどん嫌われてくださいね」と言葉を継がれたので、ちょっと安心をしました。そして、そう言われると、思い当たることはたくさんあります。
 先日の常任委員会でも、高校を卒業した子たちが専門教育を受けるある学校の在り方を考える委員会の設立が報告されれたんですが、この委員会の構成について、議会を前にした政調会議で「これから進学する高校生や今、この学校で学んでいるお子さんたちを出来れば委員に加えて欲しい。授業のなどで難しいなら、十分、お子さんたちから話を聞く機会を設けて欲しい」と担当部局にお願いをしていたんです。ところが、出て出来た名簿はこれまでと同様、関係団体の会長さんたちが並んでいただけでした。「この前の会議では十分検討していただけるとの返事でしたが……」と聞くと、担当課長は「パブリックコメントを実施しますので、そこでお子さんたちの声をお聞きしたいと考えています」と回答したんです。うそだろうと思いました。「失礼ですがお子さんが居られますか? 高校生、それも受験を控えた3年生が県のホームページを見ていると思いますか。そこで、本当に書き込んでくれると思っているんですか」と聞き返しました。その上で「県教委にお願いしてて、この学校に進学を希望する高校生を集めてもらって声を聴いたり、この学校に出向いて意見を聴いたりしてはどうですか」と質問を重ねたのです。課長からは「ご提案に沿って若い人たちの声聞きたいと思います」と前向きな回答をいただいたんですが、不満は残りました。
 県議が県政へ提言しても、その場で聞きおけば良く、本気で検討して政策に反映しようという姿勢を持っていただけない県職員の方が、少なからぬ人数で居られるのではないかと、このごろ感じています。多分、「ちゃんと考えているのに、専門知識もないのに、うるさい奴だな」と思っておられるのでしょう。しかし、県議の存在理由は、県民の皆様のために大切な税金が最大限の効果を生むように十分に工夫して使われているかどうかをしっかりと検証するためです。うるさくても県議の意見は検討していただけなければ困ります。そして、その上で、県議の意見が間違っていると判断したのであれば、その県議と採用しない理由を説明すればいいとお思います。県議との議論は、理想に少しでも近い政策を立案していくうえで、必要不可欠な過程だと思います。
 もっとも、議員の方にも悪いところはあります。議案書が事前に配布されているにもかかわらず、十分な検討や調査をしてこないために、思いつきやただ過去の経験から発言しているようなケース、せっかく示唆に富む提案をしながら「これは言い置いておきます」「要望しておきます」と中途半端なところで議論を自ら止めるケースが散見されます。また、次の委員会で「前回要望しておいたことはどうなりましたか」と継続的な質問をなされる議員が少ないことも問題だと思います。そういう意味で自戒しつつ、このブログを書いています。そして、もっともっと県職員に嫌われる議員になるよう努力しなければと思います。
 ただ誤解のないように最後に付記しておきますが、県議会からの提案をしっかりと受け止めていただき、話し合いの場を繰り返し設定して予算や政策に反映していただいたことも、わずか半年足らずの議員活動ですが、何度もありました。県職員の多くは真摯に議会を向き合っていただいていますし、特に議会事務職局の職員の皆さんが本当に懸命に私たち県議の活動を支えていることに心から感謝しております。このことは県民の皆さんにも、知っておいていただきたいと思っています。
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昔話ですが「歌麿の版木」発見の一幕です

2011年09月14日 | 日記
 今、徳持さんの個展が開かれている渡辺美術館とは浅からぬ因縁があるのです。
 記者時代、同館の責任者である荻原さんからある相談が持ち込まれました。民俗資料として収集した古い仏壇の中から歌麿の版木を見つけたが、本物であることをどう確認したらいいのだろうかというのです
 江戸時代、浮世絵の版木は消耗品でしかなく、印刷で摩耗すれば鉋で削って、また、別の版木を刷っていたようです。当時、歌麿の版木は国内には愛媛県大洲市に1件(3枚組の2枚)があるだけで、この版木が発見されたことで風の博物館内に歌麿館が設けられたほど、希少価値の高いものでした。ビゲロは浮世絵の収集家として有名ですが、3万点を超える膨大なコレクションはボストン美術館に寄贈されています。ビゲロには浮世絵を生み出す版木も美術品で、大量の版木も収集し、同美術館に寄贈されていますが、版木のコレクションはここしかないとされていました。
 そこで、このボストン美術館の版木コレクションの研究整理に当られたのが、千葉市美術館の浅野上席学芸員でした。電話をすると「国内には風の博物館にあるだけです。版画家が練習で彫ったのでしゅね。あま写真を送ってください」とつれない返事です。そこで版木を撮影してメールで送ったところ、浅野さんが上ずった声で電話をしてこられました。「すぐ鳥取へ向かいます」というのです。実は、浅野さんはパリにあるギメ美術館で、この版木から刷った浮世絵「蹴鞠の図」を見たというのです。しかも、「蹴鞠の図」は公開されたことがないので、贋作を作ることはできないというのです。
 鳥取に来られた浅野さんは、ギメ美術館で撮影された写真を持参され、細部まで詳細に検討された結果、「この版木で刷ったことは間違いない」と断言されたのです。国内2例目、3枚目の歌麿の版木ですから、さあ大変。バリ支局と連絡を取ってギメ美術館に行ってもらったり、美術史研究家に談話をもらったりして、社会面、地方版と大展開して報道いたしました。
 この版木も、徳持さんの作品と並んで、今回の展覧会で展示してありますので、見ていただければ思います。渡辺美術館と同様、まだ学術的確認作業がなされていない歴史資料や美術品がたくさんあります。鳥取県の誇りを再発見するためにも、調査研究のシステムづくりを提案していきたいと考えています。
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ジャズを鉄筋で表現する徳持さんが、なんと浮世絵に挑戦!!

2011年09月11日 | 日記
 鳥取市の渡辺美術館で「《企画展》徳持耕一郎作品展 浮世絵とジャズの不思議な関係」が10日開幕しました。
 徳持さん1957年に鳥取県に生まれ、渡欧して木版画家として制作活動を続けられてきましたが、ニューヨークで個展を開いた際に、ジャズに魅了され、ジャズメンをスケッチしたそうです。そして、ジャズメンの演奏を鉄筋に置き換え、表現されています。そんな徳持さんが、なんと浮世絵を独特の作品にしやったというのですから興味津津。開幕日の10日に早速出かけてきました。
 鉄筋で見事に浮世絵が表現されていました。金屏風の前に浮世絵から飛び出した美女が、妖艶に、本当に妖艶に立っているのです。

   

 「浮世絵はアウトラインがあるでしょう。僕の作品と共通しているんですよ」と笑う徳持さん。確かに、そうなんです。多色刷りなんですから、浮世絵にアウトラインはいらないんです。でも、独特との黒い線があるから浮世絵なんです。なるほど、なるほどと思いました。10月2日まで開催されていますので、一度、是非ご覧ください。期間中の9月18日(日)と25日(日)の午後1時から3時まで、ワークショップ針金で立体動物を作ろう!」もあります。徳持耕一郎さんの指導で鉄筋アートに挑戦できます。定員は各40人。小中学生でも参加できます。参加される方はラジオペンチを御持参下さいとのことです。

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なでしこジャパンが五輪決定。ガイナーレも頑張れ!!

2011年09月09日 | 日記
 中国済南で、なでしこジャパンは北朝鮮と対戦。1-1で引きわけましたが、中国がオーストラリアに破れたため、2位以内が確定。ロンドン五輪への出場が決まりました。団体競技でのロンドン五輪出場権獲得に一番乗り。ワールドカップに続く、金メダルを目指して頑張って欲しいと思います。男子も21日に最終予選のマレーシア戦が予定されています。男子も女子に続いて欲しいと願っています。
 さて、念願のJ昇格を果たした我らのガイナーレですが、6勝13敗4分けで、20チーム中19位と低迷しています。ガイナーレは選手たちが子供たちと昔ながらの缶けりや鬼ごっこなどをして走り回る「復活公園遊び」などが、地域に根ずこうと本当に努力をされています。野人と呼ばれる破天荒さが喧伝される岡野選手も、一緒に食事などするとサッカーに本当に真摯に向かい合っていることが十分に伝わってきますし、他の選手たちも本当に真面目です。まだまだ残り試合はありますから1勝1勝と勝利を積み重ねて欲しいと思います。まず10日の試合では何としても岡山を打ち破って欲しいものです。松田監督以下、選手の皆さん頑張ってください。
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