すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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22項目の会派要望を知事に提出しました

2014年10月31日 | 日記

 おはようございます。昨日、平井知事に11月補正予算に対する会派要望書を提出。その後、知事、副知事、統括監、教育長、総務部長に内容を説明し、予算案での採用を求めました。

 来年4月に平井知事、そして、わたくしたち県会議員も任期満了を迎えます。これまでの慣習では新年度予算は骨格予算となり、当選した知事、県議が本格予算を編成する運びとなります。しかし、会派希望(のぞみ)は平井知事の手腕と政治手法を高く評価していますので、3選へ立候補するとともに、今回の予算は本格予算を編成して、それで県民の信を問えばいいのではないか。問題があれば選挙結果を左右するだろうし、予算はいくらでも修正すればいい。大事なことは切れ目のない予算編成で、県内経済や暮らしを支えることではないかと知事に求めました。知事は「過分な言葉をいただき、ありがたい」とは言われましたが、3選についての明言はありませんでした。また、中電との会談について「再稼働と別」との明言をいただいた他、概ね、方向性では理解をいただきましたので、今後、関係部局と予算化へ向け折衝を本格化させます。ただ、こうした中で、選挙準備は全く手が着いてない状況で、焦燥感を募っています。以下は、会派要望の全文です。ご一読いただければ幸甚です。

 

(1)「中電の財政支援と原発の再稼働容認は別の問題」と明言していただきたい。

 広島市の中国電力本社で平井知事と苅田同社長が今月20日会談され、席上、財政支援を求めたとの報道がなされました。東京電力福島第一原発事故後、国が原子力防災対策を求めるUPZの範囲が30キロに拡大され、モニタリング機器などの防災機材は交付金措置が取られるようになりましたが、人件費や単県事業などは対象外で、核燃料税や電源開発交付金など財政措置もありません。せめて人件費などの鳥取県の持ち出し分くらい、原因行為者で、しかも、原発稼働で利益を得ている中電に支払を求めることは心情的なよく理解できますし、思いを共有しているところです。しかしながら、一方で、「中電が財政支援をしたら再稼働を認める」というように知事の発言を捉える見方も県内に広まっております。県民に対して発言の真意を説明される共に、再稼働の了承と財政支援の請求は別であることを明言していただきたいと思います。合わせて、県民への説明責任を果たすため、広報予算の計上を求めます。

 

(2)ギンザケ特区が指定されるよう最大の努力をされるとともに、雇用や観光等連携する施策を積極的に展開し、ギンザケ特区が真に地域創生のモデルとなるような地域づくりを進めていただきたい。

 宮城県女川町にあった日本水産のギンザケ養殖施設が被害を受け、境港・美保湾に移転して再生産を始めました。今年度から「境港サーモン」の名前で667トンが店頭に並ぶようになり、3,000トン生産して国内最大級の養殖拠点となる計画も夢ではなく現実味を帯びてきました。ギンザケが鳥取・境港のブランドとなり、同地が一大供給地となれば地域経済に与える恩恵は大きく、水産基地境港のイメージをアップし、水産業に止まらず地域全体の振興にも大きく寄与すると期待を集めています。

課題は3,000トンの養殖を支える稚魚を生産する幼魚養殖施設ですが、県内の施設は手一杯で新たな養殖施設の建設が必要となります。幼魚の養殖条件は水温20度以下の清浄な水が大量に確保できることとされています。そうなると、おのずと中山間地となりますが、こうした場所ではイワナやヤマメなどの淡水魚も生息し、養殖もなされてきました。豊かなブナ林から供給される恵まれた清水で潤う中山間地にギンザケに加え、イワナやヤマメなどの養殖場が大規模に整備されるとなれば、境港に留まらず、経済効果は、広く県内に波及することになるでしょう。

中山間の養魚生産施設は、農地からの転用で建設されるケースが多いと想定されますが、中山間地直接支払いの計画期間中であれば、集落全体に対して補助金の返還が求められることになるから、県は「ギンザケ特区」として地域活性化総合特区を申請されておられます。会派希望(のぞみ)は、県のこの申請には大賛成で、特区に指定されるように全力を挙げて取り組んでいただくことを望みます。そして、幼魚養殖施設を、倉吉市小泉地区を中心に福原地区、清水地区周辺で整備するため、本年当初予算で計上された「内水面ギンザケ稚魚育成支援事業」を拡大充実して、イアナやヤマメも含めて養魚養殖施設建設を促進することに加え、新たに創出されるであろう雇用に対応して住宅や道路等を整備し、ギンザケが泳ぐ水槽やイワナやヤマメの生態を展示する水槽がならび、養殖を説明する展示などからなる中山間地養殖魚展示館を新設し、ギンザケやイワナなどを使った料理を開発し、地域の飲食店や旅館で味あうことのできるようにする支援策や特産品の開発などの施策も展開して「地域創生」のモデルになるような地域づくりを進め、県中部の経済活性化の起爆剤にしていただくことを望みます。

 

(3)再生可能エネルギー発電事業者への支援制度を見直していただきたい。

 太陽光などの再生可能エネルギーを固定価格で買い取る契約を北海道、東北、四国、九州、沖縄の5電力会社が中断することを発表しました。送電線などの容量が足りず、買い取り量をこれ以上増やすと停電などのトラブルが起きることが理由とされています。これを受けて、経済産業省が住宅用を除く新規申請を抑える方向で検討を始めたという報道がなされました。同省は固定価格買い取り制度(FIT)そのものの見直しや電力需要が少ない時には送電量を抑えるよう電力会社が要請しやすくなるルール改訂など目論んでいるとの話もあり、中国電力も再生可能エネルギーの発電計画がどのくらいあるのかを毎週ホームページで公開すると発表し、再生可能エネルギーの導入に暗雲が立ち込めてきたよう思えます。環境イニシアティブを遂行するためには、国のルールや中国電力が買い取りを中断する前にできるだけ多く発電事業計画者の皆様に、再生可能エネルギーの導入契約を結んでいただくことが必要だと考えます。発電事業者に対しては新設電源線の助成金と売電開始までの利子補給が支援制度としてありますが、変圧器等の機器整備で高額の工事負担金を請求されるなどのケースが相次ぎ、現行の支援制度ではカバーできないようになっています。そこで、現行の支援制度を見直し、発電容量に応じた助成へと転換し、弾みのついた県内の再生可能エネルギー導入を止めないようにしていただきたいと思います。

 

(4)消費増税の県内への影響を把握され、国に対してモノを申していただきたい。

 内閣府の10月月例経済報告は、4月の消費増税引き上げ後の落ち込みが長引き、自動車など幅広い業種で生産が減っているとして、国内の景気の総合判断を2ヶ月連続で引き下げた他、日本電機工業会が今月21日に発表した白物家電の4~9月期の出荷額は前年比で6.3%も減少し、日本チェーンストア協会が同日発表した売上高も前年比で1%減少。日銀の9月短観も、大企業の景況感こそ堅調なものの、中小企業の景況感は悪化し、円安でありながら輸出産業が伸び悩んでいることも明らかになりました。政府は12月に来年10月に消費税を10%に引き上げるかどうかの判断をすることになっていますが、こうした各経済指数が改善していない現状での消費増税は、国内の景気を直撃し、国民生活を悪化させるのではないかと深く心配しています。加えて、大企業のない鳥取県などの地方ではアベノミクスの恩恵を享受できずに地域経済の行き詰まりを感じています。県内の経済状況をしっかり把握し、県民経済や県民の暮らしについて消費増税がどのような影響を与えるか試算する必要経費を計上され、問題が大きようならば全国議長会等を通じてはっきりと「反対」の意思表示をしていただくことを望みます。

 

(5)県産材の消費拡大に取り組んでいただきたい

大阪市の制御機器メーカーIDECと兵庫県佐用町は28日、木造建築構造を採用した国内初の大規模太陽光発電所(メガソーラー)が同町内に完成し、11月10日に発電を始めると発表されましたが、2万160枚の太陽光パネルの架台に兵庫県産や国産のヒノキ材1万4000本を使用するとのことです。費用は金属製とほぼ同額ですが、木材は加工性がよく作業工数を削減でき、早期に完成できるメリットがあるそうです。県企業局では太陽光発電所の事業に取り込まれていますが、新規着工分では県産材を使うことを検討していただきたいと思います。加えて、鳥獣害対策として設置される防護柵の支柱を木製にするとか、県立学校の生徒の机や椅子を木製にするなど、県事業の中から木製品に切り替えられるものを洗い出し、費用や耐久性などで支障のないものは県産材を使った製法や製品にできるだけ切り替えることを全庁的に検討することを望みます。

 

(6)障がい者の芸術・文化活動の支援を継続していただきたい

 あいサポート・アートとっとりフェスタ(第14回全国障がい者芸術・文化祭とっとり大会)は盛会のうちに進んでいます。知事はじめ、担当部局の皆様にまず敬意を表したいと思います。今回の芸術・文化祭を契機に障がい者の芸術文化活動が活発になってきました。この動きは継続し、発展していくべきと考えています。国民文化祭を契機に、県民文化祭が始まり、県民の芸術文化活動が元気になっていたように、県民障がい者芸術文化祭のような形でアート支援活動事業を継続させると共に、倉吉市で計画中の障がい者アートの常設展示施設を支援するなど、あいサポート・アートとっとりフェスタを一過性のイベントにしない取り組みを始めていただきたいと思います。

 

(7)理美容車に関する規制撤廃など「規制の簡素合理化調査」に基づく総務省の勧告を精査され、可能なものから順次規制を緩和されたい。

総務省は今月14日、規制に伴う国民や事業者の負担を必要最小限のものとする観点から、規制の実施状況、規制に伴う国民の負担の状況等を調査し、その結果を取りまとめ、必要な改善措置を勧告する「規制の簡素合理化に関する調査-関係者からの意見・要望への対応-調査結果に基づく勧告」を公表しました。勧告には老人施設などを訪問する理美容車の需要が高まっているが、店舗と同程度の広さとの車を使うよう求めた条例があるなど自治体が所管する規制についても勧告がなされています。業界団体等とも意見交換をするなど勧告を精査され、不必要な規制は撤廃されることを望みます。

 

(8)関空の好況と外国人旅行者向け免税制度拡大を販売の好機ととらえ、県内での購入額拡大をめざした支援策を展開していただきたい。

 新関西国際空港会社が今月20日に発表した今年度上半期の運営概況によると、関空の国際線を利用した外国人は過去最高の321万人を記録しました。外国人旅行者向け免税制度も改正され、日本を訪れた外国人観光客向けに10月1日から消費税が免除される商品が食品や化粧品などの消耗品にまで拡大されます。県の対応によっては、鳥取県を訪れる外国観光客に梨や松葉ガニなどの鳥取県の農産物や海産物、さらにはベニズワイガニの殻から抽出されたキチンやキトサン、アキタシサンチンなどを原材料とした化粧品や健康食品などを買っていただく絶好の機会が到来したと思っております。こうした販売店に向けた制度や免税の書類作成などの研修会を開催する他、電話で通訳してくれるコールサービスと県が契約して、売り場から通訳を介して買い物ができるサービスを導入するなどの施策を展開して、県内での外国人観光客の消費額を増やしていただきことを望みます。

 

(9)県内介護保険事務所から意見を聴取し、安易な介護報酬引き下げには反対していただきたい。

 厚生労働省が今月3日、介護保険施設や在宅サービス事業所の経営状況を調べた「経営実態調査」を発表しました。「大半の事業所が5~11%の利益率を確保している」と記載されたことを受け、財務省は5日後の今月8日、財政制度等審議会に、利益率を中小企業並みの2%にすれば6,000億円の資金が生み出せるとして、この6,000億円を人件費に当てて介護職員の待遇を改善したり、介護サービスを充実したりすると共に、介護報酬の3年に一度の改定期を今年度末に迎えることから、2015~17年度の介護報酬を引き下げる「マイナス改定」を求めました。確かに本県でもみのり福祉会事件のように、介護報酬事業所の資金を個人的に流用するような問題もありましたが、人口密度の高い都市部と中山間地を抱える本県では介護事業所の経営状況は大きく違い、県内の介護保険所の多くが安定した経営といえるのかどうか疑問です。改定に向けて、必要経費を計上して県内保険事業者から意見を聴取し、都市部と中山間地ではダブルスタンダードを設けるなど、県内の高齢者と介護する家族の皆様が過度な負担を強いられることがないように国にはっきりとモノを申していただくことを望みます。

 

(10)第2期環境イニシアティブプランを作成していただきたい

 環境イニシアティブプランは、平成26年度末に再生可能エネルギーを759,050KW導入することを目標に実行を進められてこられましたが、平成25年度末で目標値を上回る765,114KWの設備導入を達成されました。知事のリーダーシップの下、関係各部局が連携して努力された結果であり、心から敬意と感謝を申し上げたいと思います。本プランは平成26年度末で計画年度が終了いたしますが、数値目標と達成時期を明確し、具体的な施策を展開する手法が、この成果を生んだ一因ではないでしょうか。国のエネルギー基本計画は再生可能エネルギーの導入を推進するとは記載しているものの、数値目標もなく、これでは再生可能エネルギーの導入が進むわけがありません。そこで、第2期環境イニシアティブプランの作成に着手し、切れ目のない再生可能エネルギーの導入を促進していただくことを望みます。

 

(11)住民の皆様に確実かつ迅速に土砂災害警戒情報が伝達されるシステムを早急に制作するとともに、何度空振りになっても警戒情報を出し、避難していただくルールを確立していただきたい

 広島市で発生した土砂災害は死者74人を数える大惨事となりました。県内に土砂流危険箇所は2,593箇所あり、人的被害が発生しそうな要対策箇所は1,626箇所を数えますが、整備済み箇所は453箇所に過ぎません。砂防ダムの建設は1基で2億数千万円もかかるため、建設個数は年間15基前後です。この他、急傾斜地崩壊危険箇所が3,491箇所、地すべり危険箇所が94箇所もあり、土砂災害の対策事業が完成するには長期間を要するようです。しかし、この間、県内を豪雨が襲わないという保証はどこにもなく、せめて人命への被害だけは防ぎたいと強く思います。そこで、気象庁、市町村とも連携を密にして、土砂災害警戒情報が間違いなく危険箇所の住民の皆様に伝達されるシステム構築を急がれるとともに、仮に何度空振りになったとしても危険があれば警戒情報を出し、避難していただくというルールづくりを進めていただくことを望みます。

 

(12)エボラ出血熱に備えた検疫、検査、治療体制の確立をしていただきたい。

 最終的には陰性でしたがエボラ出血熱に感染したのではないかと疑われる入国者が出てことで、エボラ出血熱への対応は喫緊の課題となりました。国内では一類感染症の患者を治療する45指定医療機関のひとつに県立厚生病院が指定されています。米子鬼太郎空港と境港港は定期航路が就航し、外国へ門戸が開いており、これらの空港港湾の検疫で罹患している患者が発見されたり、県内で患者が発生したりする可能性も否定できません。エボラ出血熱に罹患した患者を米子鬼太郎空港や境港で見つけることができるよう検疫体制を強化すると共に、発生した場合には患者を厚生病院に運び、検体を東京で迅速に検査する訓練を繰り返すなど万全な備えで、県民の安心安全を確保していただくよう望みます。

 

(13)「ももてなし」に再度の支援をしただきたい

 東京都のJR新橋駅前に鳥取・岡山両県のアンテナショップ「とっとり・おかやま新橋館 ももてなし」が9月28日開店いたしました。ここまでのご苦労に対して、心からの敬意を表します。お聞きしますと1日の来店者は2,000人を超え、飲食部門も23時の閉店まで盛況だそうで、本当に良かったと喜んでおります。開店当初は物珍しさやマスコミの報道などもあって好調に見えても、展開の本当の正念場は、こうしたご祝儀相場が一段落してからではないでしょうか。岡山県や運営する稲田屋さんとも連携しながら、知恵を絞った様々な企画、積極的なPRができますように必要経費の計上を求めます。

 

(14)来年度当初予算は本格予算で編成していただきたい。

 来年度当初予算は、平井知事の改選期を迎えるため、骨格予算になると仄聞しております。会派希望(のぞみ)は、県民の皆様の声を広く聴き、できる限り県政に活かしていこうとする平井知事の政治姿勢に深く共感しており、2期8年の確かな実績を踏まえ、是非とも3期目に臨んで頂きたいと願っております。県民の多くも、同様に感じていることだと思います。一方で、来年度当初予算は、抜け出せない地方経済を再生し、介護、子育てといった県民の暮らしを支えるために、切れ目なく、かつ、実効性の高い予算編成をする必要があり、平井知事も立候補されれば、県民の熱い支持があるのですから3選されると確信しております。従って来年度当初予算は骨格予算ではなく、本格予算を編成していただきたいと存じます。

 

(15)最新の科学的知見を取得して土砂災害対策を見直していただきたい

 広島市で発生した土砂災害は、土砂流が「特別警戒区域」に対して幅2~4倍で流出し、被害想定の範囲を大きく超えたことが、74人という大惨事を招いた理由とされています。土砂災害防止法の改正案が閣議決定され、広島市は国に対して計算方法の再検討を求め、土木学会と地盤工学会の合同緊急調査団が特別警戒区域と警戒区域の間に位置する新しい「第三の警戒区域」の必要性を提言、さらには現地調査をした国際斜面災害研究センターが土砂を採取して分析した結果を取り入れたシミュレーションを開発したと発表するなど、これまでの土砂災害対策を抜本的に見直す動きが顕著になってきました。こうした最新の知見を修得するための必要調査費の計上し、鳥取県の土砂災害対策を再検証していただくことを望みます。

 

(16)地元企業優先や分割発注など県の入札制度改革を外郭団体や指定管理者にも広げるためガイドラインを設けて頂きたい。

 県内の土木、建設工事などの入札については様々な提言をして参りましたが、工事現場と本社の距離を点数化や男女共同参画推進企業の加点など、地元企業への優先発注にむけ、様々な改革を断行していただいたことに、感謝を申し上げます。県の発注は飛躍的に改善されたにも関わらず、こうした改善が外郭団体や指定管理者の入札や発注には十分反映されず、入札要件は引き上げて分割発注していたものを一本で発注するなど逆行する動きが散見されます。専門職が発注する県本体と違い、外郭団体や指定管理者は入札業務に習熟していないことなどから、このような問題が生じていると思われますので、必要経費を計上して県の入札や発注制度をモデルにガイドラインを設け、地元企業優先の発注を外郭団体や指定管理者でも徹底するよう望みます。

 

(17)豊かな地域教育実現のため私立学校への支援を拡充していただきたい。

 私立学校は個性豊かな地域教育を実現するために必要不可欠な存在であると認識しておりますので、県として私立学校に対してしっかりとした支援をしていただきたいと思います。私立中・高校に対しては国に国庫補助制度の充実を求めていただくことに加え、運営補助金および就学支援金の一層の充実を求めます。加えて、耐震化工事に対する助成制度の改善に本年度から踏み切っていただきましたことに心から感謝申し上げますが、加えて、校舎の老朽化が進んだため、耐震工事での対応ができない学校では、校舎の建て替えに踏み切らざるのを得ませんので、ただ立て替えるのではなく、子どもたちの教育環境を整備する上、ゆとりや豊かさ、さらには最新の機器なども使えるよう充実した改築となるように補助制度を見直していただくことを望みます。私立幼稚園は来年度からの「子ども・子育て新制度」の施行に伴う困惑が広がっています。まず新制度移行に伴い県の支援がどうかわるのかなど、新制度について十分な説明をしていただき、施設型給付金が実質されることがないように市町村に対して財政支援を含めた指導をしていただきたいと思います。加えて、経常費補助金の維持、老朽化した園舎の改築や耐震工事の助成制度の拡充、教職員研修への支援も合わせて望みます。最後に、高等課程を有している専修学校に対しては、教育振興補助金を15分の2から12分の3へ、その他の専修学校に対しては15分の1から15分の2へ引き上げるほか、自動車学校に対しては、教習用自動車に対する自動車税の課税免除、高齢者講習の委託料の引き上げ、高齢者交通安全教室の県事業による開催を求めます。

 

(18)ひとり親家庭支援策を充実するための検討を始めていただきたい。

 平成25年度の県の実態調査によると、母子世帯の平均年間就労収入は189万円で、父子世帯の235万円を大きく下回っているのが現状です。平均1.63人のお子さんがおられ、この収入では生活が厳しく、経済的な理由から学習塾に通わせていない家庭も少なくありません。新年度から就労支援、特にスキルアップのための資格取得を目指す職業教育、安心して働けるように保育園や放課後児童クラブ、病児病後児保育を飛躍的に充実することができるよう市町村と十分な意見交換を行い、検討を始められるよう必要経費を計上されることを望みます。

 

(19)就労系障がい福祉サービス事業所の体制見直しに向け調査を始めていただきたい

 障がい者自立支援法の施行に伴い、これまでの小規模作業所の多くが、地域支援センターではなく就労継続支援B型作業所に移行しました。B型作業所は、生産活動その他の活動の機会の提供、その他の就労に必要な知識及び能力の向上のために必要な訓練、その他の必要な支援を行うことを目的としていますが、生活支援制度を受けられないと判断されたため、就労の場所ではなく、居場所を求めて障がい者の方々がB型作業所に通所されるケース少なくなく、B型作業所というスキームには無理が生じているように思えます。障がい者自立支援法という国のスキームを県が変えることは難しいと思いますが、勤労を前提とした現在のスキームを国に改善するよう提言したり、国のスキームの範囲内で県に何ができるのか政策立案したりする資料とするため、現状調査をしていただき、検討を始めていただきたいので、その必要経費の計上を望みます。

 

(20)県民協働提案・連携推進事業を拡充発展させるための調査をしていただきたい

 県民協働提案・連携推進事業は民間提案型として平成25年度から事業を開始し、平成26年度から県課題提示型が加わり、現在のようなスキームになりました。本来、県民協働提案・連携推進事業は官民協働で地域課題の解決を図るアドボケイトプランニング制度であるべきだと考えていますが、現実には鳥取力創造運動支援助成金類似の市民活動に対する助成金のようなスキームになっています。現在のスキームは需要もあるので、現行のスキームを継続していただきながら、佐賀県が実施しているCSO提案型協働創出事業のように、県の全ての業務を対象に事業提案を受け付け、県がしている業務を市民団体やNPOに任せていくというスキームも付加していくべきと考えます。ご検討をお願いしたいと思いますので、市民団体のニーズや対象となる県業務の調査費の計上し、調査していただくことを望みます。

 

(21)植栽管理への統一デザインの導入と一元管理部署の設置を求めます

当会派の横山会長が9月定例会の一般質問で「あの時期には県内どこの植樹地においても雑草がない、ある時期には県内全ての植樹地で美しく花が咲くという統一的な演出を」と、統一的な緑のデザインの導入と、統一部署による一元管理を実現し、鳥取グリーン・ウェーブの理念の実現を求めました。知事は「平成6年ごろ、全県公園化構想を進めるために公共施設緑化マニュアルを作成し、今も生きている。ナチュラルガーデンやボランティアによる緑化、道路や河川の維持管理などの新しいムーブメントも入れ、全県的に展開を改めたい」と極めて前向きな答弁をいただき、感謝しております。国交省の河川道路管理事務所や県内市町村との意見交換を始めると共に、現況の調査費を計上し、新年度から植栽管理への統一デザインの導入と一元管理部署の設置ができるに準備を進めることを求めます。

 

 (22)県内三大湖沼の水質浄化対策を進められたい。

 県内三大湖沼の水質浄化が進んでいません。例えばCODの環境基準は75%値で3.0ですが、湖山池(中央部)が7.9、東郷池(中央部)が5.8、中海(米子椀中央部)が5.6と、いずれも環境基準を大きく上回り、清浄とは言えない状況が続いています。三大湖沼は鳥取県の自然の中では、生物多様性や景観形成、水辺のレクレーションなどで大きな意味を持つ地域です。下水道整備を加速させて流入水の浄化するよう周辺市町村と連携を取りながら、財政支援策を含め必要な措置を取られることとを望みます。加えて、湖山池で検討されている水門の改修を急がれるよう希望いたします。

 

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