すなば たかひろ

「元気で人に優しい鳥取」を取り戻すため、県議になった元新聞記者の挑戦記。みんなで鳥取の未来像を考えましょう!

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二元代表制と住民投票

2011年06月29日 | 日記
 「住民投票は二元代表制と相いれない」という人が居られますし、「住民投票は、市政課題を市民に諮問するようなものだから、結果に拘束されない」と言われる方も居られます。私はこの意見はおかしいと思います。

 憲法は住民自治と団体自治を本旨とし、それを受けて、住民自治を実現するために、住民の選挙で選ばれた首長が執行権を行使し、そして、やはり、住民の選挙で選ばれた議員が条例制定権や予算承認権など地域の意思を決める議決権を行使すると地方自治法は二元代表制を定めています。住民投票で、一定の問題を決めてしまうことは、議会の議決権や首長の執行権を拘束することになり、二元代表制に反するのではないかというのです。そして、憲法96条は法律の範囲内で条例の制定を認めているので、条例で実施される住民投票が、地方自治法で定める二元代表制を拘束することになれば、憲法違反だとも言われるのです。
 
 まず、住民投票条例は、住民は制定を請求することができるだけであって、条例を制定するのは議会です。否決することもできれば、修正することもできます。したがって、議会の議決権を行使するのが住民投票条例の制定ですから、二元代表制に反することはなく、憲法違反にもなりません。また、住民投票の結果に首長や議員が拘束されるどうかは、解釈論の上でからは、条例に委ねられることになります。条例の結果に拘束されるという条文が条例になければ、法的な拘束力はないと考えるべきでしょう。しかしながら、地方自治の本旨は住民自治です。住民が自分たちの意思を問うてくれというが、住民投票なのですから、憲法が定める地方自治の本旨からは、最大限の尊重が求められるはずです。

 市長も議員も住民の選挙で選ばれるから、その行為は正当であり、権力を行使できるのです。住民の意思がそこにあると擬制されるからです。であるならば、住民投票が求められた時は、進んで住民投票を実施し、その結果を尊重するのが、民主主義下の地方自治の在り方です。様々な住民投票を巡る動きの中で、多くの市長や議員が無定見に住民自治という地方自治の本旨を理解しない発言を続けているのを見るにつけ、私は悲しくなります。
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郵政改革法案審議の迅速化を求める意見書が否決されました。

2011年06月26日 | 日記
 今国会に上程された郵政改革法案の審議が進んでいません。そこで、審議の迅速化を求める意見書を県議会に提出しましたが、県議会最終日の23日、本会議で賛成したのは私たちの会派「かけはし」の4人、絆の6人、県議会「とっとり」の計11人。賛成少数で否決となりました。

 本会議では私が提案理由を説明し、興治さんが賛成討論、共産党の市谷さんが反対討論をしました。私の提案理由の説明は以下の通りです。

 私を始め、会派「かけはし」と「絆」の10人で提案しました議員提出議案第5号「郵政改革法案の迅速化を求める意見書」の提案理由の説明を致します。
 郵政事業が民営化され、3年が経ちました。民営化されたことで、評価できる面もありますが、また、評価できない面も見えて参りました。そこで、郵政改革法案が提出されたわけでありますが、昨年12月3日に閉会した臨時国会で先送りとなり、今、国会で、衆議院に特別委員会が設置されましたが、東日本大震災、そして、管総理の辞任を巡るゴタゴタから、実質審議は行われていません。郵政改革法案は、総理の辞任劇や国政選挙などで、これまでに1年半にわたって先送りが続いています。この間、郵政各社、郵便局の皆さんは準備をしては待たされるという日々が繰り返されています。そこのことに思いを致してほしいのです。
 私たちの意見書は、郵政改革法案の審議を進めるように求めるものであって、郵政改革法案を成立させるように求めているわけではありません。きちんと審議をして欲しいと求めているだけです。国政レベルでは自民、公明の両党が民営化推進の立場から、共産党が同法には問題点があるという立場から、法案に反対されていることは重々承知しております。しかしながら、そうであれば、審議して法案を否決、もしくは、修正することが憲政の常道です。時間を引き延ばして廃案を目指すというのであれば、あまりに悲しいと思います。
 私は、県議になって、まだ2か月ですが、この間、先輩議員諸兄に深い敬意の念を持ちましたのは、特別委員会の設置を巡る議論でした。会派間での意見の対立を、ただ単に多数決で押し切るのではなく、議長副議長を中心に議論を重ねることで一致点を見つけるという議会本来の理想像を見る思いがしたからです。ですから、そんな良識の府であるからこそ、鳥取県議会が、国会に対して、きちんと審議をして欲しいと、物申すできだと思うのです。昨日、衆議院本会議で会期を8月31日まで70日間延長することが議決されました。そこで、今、国会で結論を得るよう最大限の努力をして欲しいと願い、意見書を提出させていただきました。
 郵政事業は鳥取県のような中山間地を抱える地域にこそ必要です。東京で新橋から虎門へ歩けば道の両側は銀行だらけです。企業や住宅が集積している都会ではも宅配便だけでこと足りるかもしれません。しかしながら、鳥取のヤマガで暮らす人たちにとっては、郵政事業こそが、唯一の金融機関であり、手紙や品物を受け取れる唯一の方法なのです。私は、皆さんには鳥取県の県議であって欲しいと思います。自立した県議として、県民の方を向いて判断いただきたいと心から願います。そう考えていただき、私たちが提案いたしました意見書に賛成を賜りますよう心からお願いを申し上げ、提案理由の説明を終わります。

 この提案理由こそが、私の思いの要約です。事前には賛意を示してくれた議員の1人は「党本部にお伺いを立てたらダメと言われてね……」と反対に回りましたし、本会議後、「本当は賛成したかったんだけど、しがらみがあってね」と苦笑していた議員もおわれました。提案理由の説明の最後で求めた「自立した鳥取県議であって欲しい」という願いが届かなかったことは間違いないようです。ですが、私は諦めません。今後も、皆さんの理解を得られるように努力を続けて参ります。最後に否決された意見書を掲載しますので、ご一読をお願いします。

議員提出議案第5号 郵政改革法案の審議の迅速化を求める意見書

 国民の大切な財産であり、国民の社会基盤である郵政事業が民営化されてから3年がたった。この間、郵政事業の将来像を巡って様々な議論があったが、政府は「金融サービスを全国的に提供することの法的義務付け」「郵便・貯金・保険サービスの一体的提供体制の整備」などを骨子とした郵政改革法案を提出したが、昨年12月に閉会した臨時国会では再び先送りとなり、開会中の通常国会でも、衆議院特別委員会を設置して議論の機運が高まったところに東日本大震災という未曽有の災害が発生し、実質審議はまだ始まっていない。
国民が地域で安心して暮らし続けるには、金融と通信のユニバーサルサービスの確立が求められる。高齢化が進む中山間地を抱える鳥取県においては、郵便局は地域生活を支える大切な役割を果たしており、より切実度を増す。郵政改革法案が何度も先送りされ、先行きが見えない状況が長く続くと、郵便関連各社と郵便局の経営に影響を与えるだけでなく、そこに働く人々、地域の人々の不安は大きくなるのではないかと深く憂慮する。
 よって、国会においては、郵政改革法案審議の迅速化を図り、郵政関連各社と郵便局の経営の安定を図るとともに、国民、特に中山間地や離島で暮らす人々が安心できるような結論を今国会で得るように最大限の努力をなされるよう強く求める。
以上、地方自治法第99条の規定により、意見書を提出する。
2011年6月23日
                          鳥取県議会
衆議院議長
参議院議長  様
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禁煙を税金で支援すべきか?

2011年06月22日 | 日記
 昨日(21日)の福祉生活病院常任委員会で、6月補正予算で提案されている禁煙治療費助成事業費について、補正予算から削除すべきだという修正案を提出しましたが、否決されました。
 この事業費は、ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)が200未満の人は、禁煙治療を受けるとき、保険適用の対象外となるため、これらの人が治療を受けるときに保険適用相当額を支援しようというものです。

 この事業が良い事業か、悪い事業かと問われれば、良い事業だと思います。ただ、非常に厳しい財政状況の中で、実施すべき事業かちえば、私は疑問です。それで、修正を提案しました。
 その理由は①喫煙は大人が自己責任でするもので、自己責任で吸い始めた以上、禁煙も自己責任ですべきではないか②税金は喫煙者も、非喫煙者も治めていますが、喫煙者、それも、まだ、呼吸器疾患やがんなど合併症の低い段階の人に対して税金を使うことに非喫煙者の理解が得られるのだろうか③保険適用になっている人で治療を受けているのは、肺がんなど別の病気を発症し、その治療のために、禁煙治療をしている人が多いのが現実で、禁煙を薦める効果があるか疑問④禁煙治療は、禁煙治療中に断念する人が多く、しかも、治療後9カ月の実績では、55%の人が再度、喫煙を始めており、治療実績は必ずしも高いとはえない⑤健康保険の制度的欠陥を埋め、がんの発症率を抑えることで健康保険の支出抑制になるというが、国保の保険者は市町村であり、県より、市町村がする事業ではないのか⑥この事業を対象となるのは20歳未満から喫煙をしていた人が想定され、違法行為者に税金で進んで支援していいのか……などなどの理由からです。
 平成18年に禁煙治療の保険適用を決めた中医協も、適用すべきかどうか、議論が重ねられていました。総医療費抑制の視点から、効率性、有効性を厳しき審査して、ニコチン依存症として治療を始めるべきなのはブリンクマン指数200以上という線引きがなされていると、厚生労働省の担当官が聞きとりに対して話していただきましたし、当時の中医協の議事録や資料からも、様々な意見があったことが読み取れます。
 賛成したベテラン議員は「昨年6月に「鳥取県がん対策条例」を制定した経緯があり、私の意見はわかるが、ここは贅沢でも、若者の禁煙を支援したい」と述べ、別のベテラン議員も「喫煙を始めた年齢が低いほど、合併症の発症率が高く、依存性も強いので、税金を使ってでも治療を促進すべき」と話されました。これらの意見は見解が異なるものの、示唆に富むものです。ところが、ニコチン依存症の治療費助成費であるのに、ある若手議員は「1本でも煙草を吸って、吸いたくなるので必要」というもののありました。医療の問題は感情の流されやすいのですが、きちんとした医学的知見を調べた上での議論が必要だと思います。

 結局、賛成は提案した私だけで、否決されました。ですが、本会議に再度提案することはしません。私は副委員長でもありますし、しっかりと議論したうえでの否決ですから、議決責任が私にもあると思うからです。ただ、中医協の水準を超える治療を推奨するのですから、福祉保健部には、治療実績の確認と追跡調査をきちんとして、事業が有効であったかどうか検証をして欲しいと要望し、担当者は「当然、そういたします」と答えていただきました。文句や注文を付けるだけでなく、疑問があれば、今後も提案の修正を含め、実行性のある提案を続けて参ります。
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国英のごみ焼却場問題と市庁舎問題は同根

2011年06月19日 | 日記
 河原町国英のごみ焼却場問題と市庁舎問題の根っこは同じだと思います。
 本来、住民の意見を大切に聞かねばならない市長と市議が、住民の意見を軽ろんじ、自分たちの考えだけで物事を進めたからです。

 国英のごみ焼却場は30年を経過すれば移転し、移転後はその周辺に建設はしないと約束しながら、旧河原町と鳥取市は違うから約束は守る必要がない、同じ国英に建設しながら旧ごみ焼却場の周辺に建設するわけではない……。えっ~~という理論展開が並びます。そして、新庁舎問題でも、市庁舎よりも2年前に建設された県庁が耐震補修で、今後、50年使うおうと工事をしているのに、市庁舎は耐久性がなくなるから、壊して建て替えるというのです。
 
 そして、こうした誰にでも分かる論理矛盾が展開され、市議会の中で再三再四質問されているのに、多くの市議は市長の提案に賛成をしてしまうのは何故でしょうか。論理矛盾に気がつかないのか、いつも反対する市議の反対だからと頭から決めつけて聞いていないのでしょうか。それとも、論理矛盾と分かっていても賛成しなければならない特別の理由でもあるのでしょうか。国英の問題にしろ、市庁舎の問題にしろ、市議の在り方が厳しく問われていると思います。

 
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鳥取市庁舎の新築移転を巡り署名活動を展開中

2011年06月19日 | 日記
 今、鳥取市庁舎の新築移転を巡り、その是非を署名で問うよう求め、署名運動を展開しています。知人、友人はもとより、昨日は鳥取駅前などの街頭で活動し、今日も頑張る予定です。

 私がなぜこの運動に力を入れているかというと、鳥取に本当の意味での民主主義を根付かせたいからです。民主主義の根幹は選挙です。候補者の人格識見を問い、訴えている政策を見極めて投票行動が決められているかというと、必ずしもそうではありません。地域が同じだから、同窓生だから、所属する団体組織が支援しているから、など「しがらみ」で決められている方が少なくないことを、市長選、県議選という2回の選挙で経験しました。市議選も市長選でお世話になった候補を応援しましたが、その中でも強く感じました。

 市議会が民意を反映しているなら、市議のみなさんが民意に鋭敏なら、この住民運動は起こってないと思います。多くの市民が疑問を感じている中、駅北口に市庁舎移転新築を移転するよう求める陳情を簡単に採択してしまいました。ここから民意と市議会の乖離が始まっています。6月になって市が出した結論は、駅北口でなく、駅南の市民病院跡地です。陳情に賛成した市議の皆さんには、どうして、考えが豹変したのか、市民に説明する責任(アカウンタビリティー)があると思いますが、街頭に立たれたり、議会だよりを出されたのでしょうか?

 私も議員ですが、民意との乖離を何より恐れます。民意と乖離してしまえば、議員の存在価値はないからです。そのことの意味を考えて欲しいと思います。市長や会派の方ではなく、市民の方を向いて判断をして欲しいのです。本音を言えば、市長にこそ、市民の方を向いて話を聞いて欲しいと思います。

 話は変わりますが、署名運動をしているとき、あるスーパーで、若い警備員が「ここで署名活動をするのは禁じられています。届け出はされましたか。届け出がないなら止めてください」と丁寧な口調ではありましたが、そのように言って来ました。私たちは雨が降ったので、荷物だけ建物の庇の中に退避させていたので、「すみません。公道に出します」と荷物を動かしました。すると、また、しばらくして、この警備員が来て、「署名を止めてください」と繰り返します。そこで、「ここは公道で、貴社の敷地ではありません。どういう権限で中止しろというのですが」と聞くと、無線でやり取りをした上で、「それが規則です」とい言うのです。それで、「責任者と電話で話したいので、電話番号を教えてください」と言って電話番号を聞き、電話してみると「敷地内でなければかまいません」との簡単に言われたので、そのことを説明しようと警備員の姿を探したのですが、店舗内に走り去っていく姿がありました。いったいどういったやり取りが警備員と無線先の上司との間にあったかは知りませんが、ありもしない規則を盾に、表現の自由や市民活動の自由を侵害しようとしたことは許せませんし、それ以上に、自分の旗色が悪くなったら姿を消したことが不快でした。
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県政報告会in智頭

2011年06月18日 | 日記
 会派「かけはし」の第一回の県政フォーラムを昨晩(17日)、智頭町総合センターで開催いたしました。
 長谷川会長、国岡副会長、森岡幹事長、それに、私と会派4人全員で、智頭の皆さんの話を伺いましたが、100人近い町民のみなさんにお集まりいただき、ありがとうございました。

 これまで、県議の会というと県議側が話を一方的にするだけでしたが、私たちはその反対です。県民の皆様の考えや思いを聞かせていただくために会を開いたのです。
集まっていただいたみなさんには、会派の結成宣言をお配りし、簡単に会派の説明と自己紹介をしたのち、じっくり時間を取って意見交換に移りました。
 県道に崩落の危険性があるとの指摘がありました。これには国岡さんが「すぐに県の担当部署と連絡を取って、一緒に見に来ます」と迅速な対応を約束。国保の負担に耐えられない市町村が出てくるとの指摘には、倉吉市長経験者の長谷川さんが「私も苦労しました」と体験談を交え、国保制度の問題点を丁寧に説明しました。森岡さんは歴史調査を進めることで鳥取県の誇りを再構築しようという持論を展開しておられました。私もソーラー発電所について尋ねられ、現状と目指すべき将来像を話させていただきました。
 「テレビのチャンネル数を都会並みにして欲しい」という要望もありました。民放はスポンサー収入で経営がなりなっており、これ以上は難しい面もあります。かといって、県営放送局となると中立性担保の問題や、公共放送であるNHKとの関係などあり、実現が難しい面もあるのです。そこで、「智頭町はケーブルテレビは来ていませんか」と聞くと、「ありません」とのこと。(事実確認をしていないので、間違っていたらごめんなさい)地域の情報格差を考える上で、智頭町の取り組みが遅れているのではないかと思いました。大山町は全戸にケーブルを敷設し、ケーブルテレビどころか、双方向の情報流通を目指しているのに対しているなどの事例があるからです。この問題は全県の問題だと思いますので、早速、調べてみたいと思います。たくさんの意見、思いを聞かせていただき、本当に勉強になりました。県議は県民のみなさんの思いを届けてなんぼのもんです。これから全県で開催しようと思っていますので、もし、私の地域で開催して欲しいというご要望があれば、お知らせください。
 集会後は地元の皆さんと杯を傾けながら、議論を深めさせていただきました。本当に有意義な一夜でした。


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県議会基本条例を巡って

2011年06月14日 | 日記
県議会議会改革推進会議が本会議の昼休憩中、本会議終了後と立て続けに開かれました。
特別委員会の設置や、検討項目などを議論したのですが、そこで、県議会基本条例を検討課題にするかどうかで議論がありました。

自民党の委員は「要綱を制定したばかりだから……」と基本条例に否定的です。
地方自治法で義務を課したり、権利を削るときは、条例によることになっています。したがって、要綱は方向性を示すとしても、議員への法的拘束力はありません。ですから、私も、基本条例をつくり、規則、規定、申し合わせなどを体系的に整理することが大切だと思います。そして、鳥取県議会の要綱には、知事ら執行部の反問権がありません。議論は相互におこなうものですが、議員は一方的に質問することができるが、知事はそれを受けるだけとなってしまいます。これでは議論ではありません。本議会で一般質問が続いていますが、なるほどという質問もありますが、事実誤認や思い込み、国政と県政をごっちゃにしたものなどもあり、反問権はいるのではないかと思います。
推進会議では、反問権の議論もあったが、見送られたとのこと。ここらの経緯をちゃんと調べてから、次の会議に臨みたいと思います。
結局、綱領は制定されたばかりなので、まず、綱領の検証をしてから、条例化を検討することになりました。
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鳥取県学童保育連絡協議会での伊藤さんの講演

2011年06月13日 | 日記
 ツイッターでも少し書きましたが、昨日(12日)、鳥取県学童保育連絡協議会の総会に招かれて参加しましたが、大阪府学童保育連絡協議会の伊藤真美子事務局長の基調講演は良かったです。ほんと、やっぱ現場の力は違うと思いました。

 伊藤さんは学童保育の指導員を23年間なさった後、現職に就かれました。話は指導員時代のエピソードを中心に進みます。
 伊藤さんのニックネームは「どど」というのだそうです。伊藤さんの旧姓は後藤さん。ダウン症でほとんど口を開かなかったやっちゃんが、伊藤さんにじゃれつきながら「どど」と言ったそうです。伊藤さんは、意味がわかならかったそうですが、回りの子どもたちが、「先生の名前を、やっちゃんが呼んだで」と大騒ぎ。それで、「どど」が「後藤」と発音したかったのが分かったそうです。
 キャンプに行って帰ってきた翌日のこと。キャンプの残りをホットプレート肉が嫌いで、ウインナーが大好きなけんた君は、ウインナーだけ30本食べて満面の笑みを浮かべました。伊藤さんは毎日、学童クラブでは作文を書かせていたのですが、けんた君は1行も書きません。しかし、この日はホットプレートにウインナーが並んだ絵を添えて、作文を初めて書きました。「ぬいんなおいしかった。くにまずかった。くにかたかった」。絵は1本だけ、ウインナーがホットプレートの外に書いてあります。けんた君は、落ちたウインナーも食べたからだそうです。
 乱暴者のさとし君が、小さな子に独楽をぶつけました。注意すると、今度は伊藤さんの向う脛に投げつけたそうです。それで、つい手を挙げた伊藤さん。すると、さとし君が言います。「どども、おかんや、おとうといっしょだね」。伊藤さんははたと気が付きます。さとし君にとって、伊藤さんだけが暴力を振るわない見方だと思ってくれていたと。数日後、伊藤さんは手を挙げたことを謝ったそうです。すると、さとし君は、ぶたれてないと言います。そして、言葉を継ぎました。「どつかれても、理由があってどつかれたときは忘れるんねん」
 淀川の土手を5、6年生と散歩していた時、子どもたちが伊藤さんに聞きました。「このまま行ったら、どこに行くんねん?」。「そりゃ、琵琶湖に決まっているやろ」「ほんまに行けるんか」「たたたーと走ったら、すぐや」「だった行こうよ」。この日から、子どもたちの鬼ごっこが変わりました。5、6年生は、下級生をおんぶして走り回っているんです。そして、言いました。「琵琶湖に行くために体鍛えているねん。修行やぞ」。その年の夏休み、子どもたちと伊藤さんは自転車で琵琶湖に向かいました。一列に並んで走る子どもたちの姿は、伊藤さんの人生の中で一番美しい情景だったそうです。このサイクリングには後日談があります。子どもの一人がこけて顔を切ったのだそうです。ところが、この子は、その傷を自慢げに指しながら、下級生に「これは俺の勲章や」と言ったそうです。
 子どものやりたい気持ちを受け止めてやるのか、それを、我儘と切り捨てるかで子どもたちは大きく変わると、伊藤さんは力説します。遊びの中で革命的に子どもたちは変わっていく。毎日子どもを見ているから、その変化に気が付くのだとも言います。「このごろ、どうや?」と、肯定してやることが大事で、この肯定感こそが、人格の幹を形成していくと信じていると伊藤さんは話を終えられました。

 大阪弁まる出しで、ちょっと早口で話す伊藤さん。しかも、思い出を語る時は、ときどき言葉が詰まり、目頭を押さえます。本当に子どもが好きなんだと思いました。私も3人の子どもの父親です。自分がいい親だったのか? 昨晩は自問自答していました。



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本会議で初登壇しました② 様々な提言

2011年06月12日 | 日記
 総論を終えて各論です。
 まずは発電を100%自然エネルギーで賄う鳥取県を目指してはどうかと提案しました。
 鳥取大学には一度、レンズや反射板などを使って集光してから発電するという研究がなされているが、産学官で進めてはどうか。また、孫さんのスキームに対して、米子の崎津工業団地への誘致を打ち出した平井さんですが、それだけでは足りない。鳥取砂丘西側で建設しませんか。また、鳥取市内の商店街ではアーケードを太陽光パネルに代え、LED照明にしたいと考えている経営者もいるのであと押しをして欲しいと訴えたところ、平井さんは前向きな姿勢を示していただき、ありがたいと思いました。

 次の提案は林業再生です。
 県産材を使って県内業者が家を建てる場合に、最高80万円まで助成する「木のすまい助成制度」は人気があります。そこで、県外であっても、県外業者であっても適用して、県産材の消費拡大を図ってはどうか。間伐材などを粉々に砕いて樹脂を加えて熱圧成形するMDFの工場を県営、または、民間を支援して設立してはどうか、さらには、カーボンオフセットを民間に広く進めることで、林業経営を支えてはどうか迫ったのですが、助成制度の拡充については県外建築の場合は、別の制度で15棟建設したので、こちらの制度で対応いたい。また、MDFは投資額が大きく県営工場は考えていないが、民間が設立するならやぶさかではない。カーボンオフセットも民間がJーVERを取得する時の支援はしていきたいと応じていただきました。

 さらに、海づくり大会、植樹祭、都市緑化フェアを一過性のイベントに終わることなく、産業育成へつなげて欲しい。また、植樹祭を記念して、千代川の河川敷をサクラ並木と菜の花畑にするような新しい街づくりはできないかと提言、また、東京中心の交通網に一石を投じる意味も含め、ローカル・ローコスト・キャリアを設立してはどうかと訴えたところ、産業育成へはしっかりとつなげていきたいと応じてもらえたものの、千代川は国の管理なので、もし、県管理の河川で、地元にそういう意向があれば取り組みたい。ローコスト・キャリアは検討したが難しいのではないとの答えでした。

 最後にパートナー県政に関連して、検討が始まる県民参加基本条例は、固定概念から離れ、画期的なものにすべきだ。そのためには、住民投票で長い歴史を持つカリフォルニア州などを参考に、しっかり研究し、議論すべきだと訴えたことろ、賛意を示していただきました。

 今回の質問は自分としては不満足なのものでした。しっかり反省して、次回に臨みたいと思います。
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本会議で初登壇しました①

2011年06月11日 | 日記
県議会が開会中ですが、9日に一般質問に立ち、本会議デビューいたしました。

一般質問の制限時間は25分。いや、あっという間に終わってしまいました。どんどん、時間がなくなっていくのに、話したいことは山ほどあって……。自分の未熟さも感じましたが、やはりそでも、本当に短いと思います。しかも、年4回しかありません。私は議会改革推進会議の委員でもありますので、どれくらいの長さが、適当か、議論したいと思います。

 私たちの会派「かけはし」の本会議で質問は森岡さんの代表質問に始まり、私が最後です。1人1人で完結し、そして、4人を通しても1つの質問になるように考えました。また、任期中、本会議で質問する機会は16回ありますので、今回は総論として、県政運営の哲学、理念を伺うと共に、未来に向かって実現していただきたい、時間のかかるいくつかの提言致しました。次回以降は各論として、財政、雇用、福祉、教育など毎回テーマを決めて議論をしたいと思っています。

ます、政治家の政治哲学、思想性は、つまるところ、どんな理想の未来像を描いているかに帰着するので、知事である平井さんの理想像を聞きました。私はシューマッハの「スモール・イズ・ビューティフル」を紹介し、そこで説かれている地域の必要に応じ、地域の資源で生産活動を賄う循環型経済という考え方は示唆に富むし、完全雇用と最小限の消費で最大限の幸福を得ることができる地域を創るべきだという提言も、鳥取にはいいんじゃないかと聞きました。平井さんも「スモール・イズ・ビューティフル」は読んでおられて、「石油ショックを予言した本として、有名ですよ」と話され、シューマッハの考えは鳥取にとって、ひとつの理想かもしれないと応じてくれました。

 次に引用したのが、ジョン・F・ケネディーのアポロ計画です。ケネディーは1961年5月25日、上下合同議会で、今後10年以内に人間を月面に着陸させ、安全に地球に帰還させると表明しました。この演説の中で「人類にとって、これ以上に素晴らしく、これ以上に重要な計画はないだろう。しかしながら、これ以上に遂行が困難で、費用のかかる計画はないだろう」と語っています。ライス大学では「我々が10年以内に月面有人探査という道を選択したのは、それが容易ではなく困難であるからだ。そして、我々は、その挑戦を後回しにせず受けて立つことを望み、これに勝利する意思があるからだ」と演説しています。困難に敢えて立ち向かうこの姿勢こそ、私は政治家のあるべき姿だと思っていますが、平井さんはどう思うかと質問したんですが、確かにそうだと受けてもらいました。

 そして、実現可能性も重要だが、県民と一緒になって大きな、大きな夢に向かって困難に立ち向かうことも大切だ。価値観が多様化した平成の世に生きる私たちは、司馬遼太郎が小説「坂の上の雲」で描いた明治の人たちのように、坂の上に浮かぶひと筋の雲を目指して、ひたすら坂を登るというメンタリティーを持ち合わせてはいません。だからこそ、しっかりとした哲学、理念に支えられた大きな夢を提示することが欠かせないと訴えました。そして、各論へと入ったいったのですが、ここでもう10分近くを消化。予定では5分だったので、焦り始めました。それと同時に、だんだん口調が速くなり始めたのです。(続く)
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