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としぼ~の湯巡りブログ!

温泉巡り100箇所達成を記念してブログ設立!長野県北信地方を中心とした温泉巡りのレポートを、気ままに綴っていきます!

葛温泉 仙人閣

2021-09-04 22:53:04 | 長野県(中信)の温泉
 久しぶりに土曜日一日自由な時間ができたので、遠くの温泉まで足を延ばそうと思い、大町市の葛温泉に向かうことにしました。自宅から葛温泉までの行程は車で2時間弱です。
 葛温泉は高瀬川上流の谷間にある温泉地で、宿は3軒のみ。しかもそれぞれ離れて建てられているから、一軒宿の趣です。最上流にある「高瀬舘」は入湯済みなので、真ん中にある「温宿かじか」にまず寄ってみましたが、10台近く車が泊まっていたので断念。さすがは人気宿ですね。仕方ないので最下流の仙人閣で入浴することにしました。

 仙人閣は雰囲気が少し寂れた感があって不安になりますが、玄関は開け放たれており、立ち寄り入浴に対してオープンな感じはあります。実際中に入るとすぐに主人が出てきて対応してくれました。料金は700円で、入浴時間は1時間までとのこと。立ち寄り入浴で制限時間があるのは珍しい。大体は「ごゆっくりどうぞ」と言われるのですけど・・・。

 時間制限で少し気分が削がれる感じでしたが、脱衣所から浴室に出てみると気分は一変。内湯が2箇所、露天風呂が2箇所、計4箇所も浴槽があったのです。さすがは湯量豊富な葛温泉の宿ですね。しかも共同源泉と自家源泉の2種類の源泉が楽しめるというのも嬉しい点です。


 まずは脱衣所を出てすぐの内湯小浴槽に入湯。仙人閣ではこの浴槽のみ共同源泉を使用しています。共同源泉は10km近く下流の大町温泉郷や木崎湖温泉等まで引湯されているので、それらの温泉地と同じお湯ということになります。泉源のすぐ近くということで共同源泉の実力はいかに?というところですが、なぜか湯使いは循環併用で、高温の時期は加水あり、塩素殺菌ありとなっていました。
 実際の湯使いを見てみると、ぶんぶく茶釜の湯口からピューっと湯が投入されていますが、触ってみるとなぜかぬるい(これが源泉なのか水なのかが謎)。湯船の湯はやや熱めなので、どこかから熱い湯が注入されているはずなのだけれど、場所がよく分かりません。ただオーバーフローは多かったので、かなりかけ流しに近い状況ではあると思われます。塩素臭もほとんど感じませんでした。
 お湯の状況については、無色透明、無味で、ほのかに石膏臭に近い温泉臭がします。そして若干のツルスベ感あり。もともと薄い単純温泉なので個性はこんなものでしょう。泉源に近いと言っても、10km下流の心笑館のかけ流しの湯とそれほど変わらない浴感でした。


 次に隣の浴室に移動。隣は立派な岩風呂になっています。昔は露天風呂だったのか、簡易に浴槽を囲ったような感じで、大部分がガラス窓で囲われており天井も透明なポリカーボネート製の波板。お陰で室内に日光がよく差し込み外のような明るさです。洗い場もちゃんとあるところを見ると、元の内湯浴室、浴槽が狭いので、内湯を増設したということなのでしょう。
 内湯岩風呂に浸かってみると、まず感じたのは熱いということ。やや熱めの内湯小浴槽で慣れていたのでそのまま入れましたが、直接だったら少し苦労したかもしれません。源泉は自家源泉の仙人の湯2号泉で源泉温度48℃です。当然泉源はすぐ近くなので源泉は熱いままで、加水しているようですが湯口から注がれる湯はかなりの熱さでした。ちなみに湯使いは最初の内湯小浴槽以外はかけ流し、加水・塩素消毒ありです(ただし塩素臭は全くなし)。
 次に感じたのは、やたらと浴槽が深いということ。普通に浸かると顎くらいの深さです。熱くてこの深さだと茹ってしまいそうできついので、階段の段に腰掛けて浸かったら丁度良かったです。
 お湯については、白い湯の花がちらほら舞う無色透明で、微硫黄臭&微甘・硫黄味があり、感触は若干ツルスベ感ありです。浴感はかけ流しということもあってか、内湯小浴槽より良いですが、大きく違うということもありません。泉質はアルカリ性単純温泉で、共同源泉とpHが異なるもののその差は感触にはあまり現れていないようです。


 岩風呂の湯が熱いので、のぼせないうちにすぐ外にある露天風呂へ移動しました。この露天風呂はあまり広くなく、5~6人用と言ったところ。目の前には高瀬川が流れており、湯に浸かると川は見えなくなりますが開放的で眺めは良いです。
 この浴槽は源泉の投入量を絞っているためか、一番湯温が低く入りやすかったですね。それでいて硫黄臭や硫黄味が一番はっきりと感じられ、浴感も良かったので、雨の中濡れながら最も長くこの浴槽で過ごしました。この湯に浸かれれば、わざわざ遠くまで来た甲斐があるというものです。


 最後にもう一つ、この宿で最も大きい湯船である混浴?露天風呂(仙人風呂)に移動。この露天風呂が、なかなか謎な浴槽なのです。浴槽は男側1/3、女側2/3くらいの広さで塀により仕切られているのですが、塀が浴槽の途中で途切れていて、男側と女側で行き来ができるようになっています。しかしながら、浴槽が繋がっている部分には一応湯中に仕切りがあり、しかもその仕切りの延長上には湯口があって熱い源泉が投入されていて、行き来しようとすると熱いのです。あたかも行き来を拒むような造りでもあり、行き来して良いのやら悪いのやら…。館内にはどこにも混浴とは書いていないから、表向きは混浴ということにはしていないけれど、あえてうやむやにしておいて、行き来したい人は勝手にどうぞ、というスタンスなのかも知れません。
 こちらの露天風呂は源泉がドカドカ投入されているので、先ほどの小露天よりは熱めでした。浴感は内湯岩風呂と似たり寄ったりです。もちろんかけ流しなのでいい湯に違いないですが、ぬる湯好きの私にとってはやはり小露天風呂の方が居心地が良いのでした。


 上記4箇所の浴槽をローテーションで巡っていたら、あっという間に制限時間の1時間になってしまいました。浴槽が1箇所だけだったら1時間で十分なのだけど、4箇所となると1時間では短過ぎます。この時は他に客はおらず独泉だったので、1時間に制限する必要性は感じなかったのですけど…。
 少し消化不良の感もありましたが、お湯は良かったし、これ以上長居したらのぼせていたかもしれないので、これはこれで良かったのかも知れません。葛温泉はお湯ではずれを引くことはなさそうなので、最後に残った「温宿かじか」もいつか訪問してみたいですね。

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