寅の子文庫の、とらのこ日記

本が読みたいけど本が読めない備忘録

善良なる市民のささやかな祈り。

2006年07月14日 05時05分41秒 | オンライン古書店
善良なる市民の一日は、ヨクミキキシワカリ、ソシテワスレズ~
今日も熱い思いの冷めやらぬうちに少し、書き留めておきたい。

私が運営する地味なサイトは、レンタルサーバーのEストアー(以下E社と言う)が提供するホスティングサービスを受け、インターネット上で公開している。2004年の契約当時より今日まで、ネット上を這いずり回る稚児にも等しい私にとって、E社の対応は懇切丁寧で頼もしい~同じようにオンラインショップを夢見る同志に幾度、E社を使うメリットを熱く語り、勧めたことか。その思いを今後とも持ち続けたいが故に今、あえて一言、釘を刺したい。

7月10日月曜日、E社から1通の封書が届いた。見れば朱書で[重要]とある。何だろう?開けてみれば、それは、[或る有料オプション]の向こう1年間に亘る25,200円の前払い請求書であった。それが今回、苦言申し上げたい事の発端なのだ。私のサイトではE社が提供する月額2980円の基本プランを主契約で結び、年間前払い(2,980円x12回=35,760円)で利用している。昨年、年度途中より或る有料オプション(2100円/月)を同じように主契約満了月まで一括前払いで申し込み利用した。その契約が満了となるのが本年6月末日に当たり、継続の場合には、本年5月末日までに次年度の利用代金を一括で前払いする約束になっていた。

今回、私は私の判断により、[或る有料オプション]の次年度更新をしない旨を事前に伝え、改めて請求書([或る有料オプション]の代金25,250円を差し引いた額)の再発行を経て、額面とおりの代金を期日内(5月29日)に振込んだ。私としては、その時点(再請求書が届いたとき、或いは振込みを終えたとき)で、次年度の有料オプション契約は解約したものと心得ていた。(請求書の額面を変更してもらったという事実はまぎれもなく解約している証しではないのか)。それが、どうした訳か7月10日、何の前触れもなく1通の請求書となって届けられたのだ。その晩すぐに、何かの間違いではないかとメールを打てば、翌11日、携帯に電話が入る。こちらとしては、手違いのお詫びぐらいに軽く思っていると実はそうではない~要約すれば、[解約をするにはお客様自身で解約フォームに記入して、メールで返信する事が前提であり、返信して初めて解約手続きが完了される]とのこと、そしてその解約フォームのメールは5月20日前後、2度に亘り送信済みと言う。故に解約フォームの返信がないので次年度も再契約をされると判断し(私に更新の確認を取ることもせずに)、請求書を送付したとの言い分だった。寝耳に水とは正にこの事で、担当者は玩として譲らない。私は私なりの意見を述べ、代金の支払いに応じることを拒否した。E社から見たとき、私の側に落ち度?が確認できたように、私から見ればE社の対応は当然のごとく落第だった。結局その日の話は互いに譲らず、一日経った12日のやりとりでは、[通常は取り上げるべき事例ではないが、イレギュラーケースにつき、7月分のみ2,100円の使用料をお支払い願えないだろうか]と言う、こちらにしてみれば、なお不本意であったが、今後ともE社との付き合いを継続したいので、已む無くそれを落し処とした。

今回のE社の対応について、私の云いたいことは次の通りだ。

(1)私はE社からのメール(返信フォーム用)は見ていなかった。
届いていたかどうかも分からないし、あるいは見ないで削除したのかもしれない。にも拘わらず、万一の救済措置がまるで出来ていない。メールを見なければ返信しないのは当然で、そのこと(返信がないこと)に対して、契約更新の最後通告もせず、一方的な推測(=契約更新)だけで請求書を送るのでは余りに礼儀を欠いている。 (2)支払いを伴うような大事な契約変更手続きを、安易にメールのみに託して良いのか~例えばクレジット会社や銀行・NTTですら契約変更の手続きは面倒くさいが文書扱いではないか。 (3)対応にまるで柔軟性がない~E社には落ち度はありませんの一点張りで、こちらが悪者扱いをされている。


これではE社の社是とも言える~『心を伝えるサービス』とは何ぞや、と言いたい。お店とお客の心が通じなくて何が商売かと声を荒げたい。昨日、一昨日と話合いの過程で、謝意の礼を取らぬ応対(少なくとも私はそう感じた)が何より寂しくまた堪えた~同時に私の中で培ってきたE社に対する信頼感は脆くも崩れた。

若い人たちがシンクタンクで効率良く稼いでいくような流行の会社には、時としてこのような落とし穴がある。予め敷かれたレールの上では仕事もこなして成績も上がるが、一対一の真剣勝負の接客の現場をもっと積んで欲しい。商売とは血の通った生き物であり、その上で、タイムイズマネーと教えてくれたのは他ならぬIT産業と言われたあなた方ではなかったか。私のようなパソコン音痴にはE社の手取り足取りのサービスは有難いし、末長い付き合いをさせてほしいと思う。だからあえて文句を言うのだ。

善良なる市民のささやかな祈りは、日常何処にでも転がっているほんの小さな心のさざ波。でも、やがては大波となって固い岩をも突き崩してしまおう。善良なる市民は見ている~見ていないようで隅隅々まで観察している。文句の出ないお客とは何も言わない代わりに、二度と買わないと知るべきである。他人事ではない、私も今日、命に刻もう。