待望の復刻版岩波写真文庫/赤瀬川セレクション全10冊が届いた。
気になる値段は5冊づつ函入りセットで各共3,675円。
一冊735円の勘定だが、バラ売りしているかどうかは分からない。
◎社会篇全5冊
・南氷洋の捕鯨(初版1950/6/10~No003)
・ソヴィエト連邦(〃1952/9/30~No065)
・戦争と日本人(〃1953/8/15~No101)
・一年生-ある小学教師の記録(〃1955/3/25~No143)
・日本-一九五五年十月八日(〃1956/4/25~No183)
◎科学篇全5冊
・汽車(初版1951/4/20~No021)
・蛔虫(〃1951/10/5~No044)
・馬(〃1951/12/1~No048)
・石炭(〃1951/11/25~No49)
・自動車(〃1953/9/30~No94)
どれも初版の復刻で大きさも当時のままB6判64頁。
本文の前後に見返しのような形で解説頁(前後各1枚2頁)を設けている。
本文前の解説ページには[選者からのメッセージ]~赤瀬川原平さんの談話。
本文の後は、[写真文庫ひとくちばなし/編集部]と、[50年代を感じる/当時の宣伝文を拝見!]として、『岩波写真文庫目録』1957年9月1日版または『図書』各月号から当時のコピーを掲載している。手元に温存してある初版・重版本と比較すると、掲載写真の解像度はどれも精度が良さそうだ。このあたりの復刻判製版の苦心は、No065『ソヴィエト連邦』の「ひとくちばなし」に興味深く書いてあるので必見。
ひとつ例を取って『No003南氷洋の捕鯨』を念入りに見比べてみる~手持ちの1951年11月1日3刷と並べてページをめくると~復刻版9頁上の「積荷整理」が別アングルの写真に変更してある。本文最後64頁の1枚「魚河岸についた冷凍鯨肉(上写真)」は3刷では鯨を撃つ「頭の平らなモリ先」となっている。その他、『No021汽車』 『No049石炭』の本文中にも差し替え写真が2ヵ所ずつ確認できる。今回は10冊だけの復刻となったがこんな形で良いから、「○○さんが選んだ10冊シリーズ」みたいな形で今後も復刻を続けてほしい。
半世紀という時を隔て、改めて当時の「記録」を見つめたとき、我等の生活態度は反省の上に新しい展望の余地が若干残されているような気がして憂鬱は晴れた。この国の未来もまだまだ捨てたもんじゃない、見通しが明るければ意気も上がる。復刊ドットコムを見れば岩波写真文庫全286冊揃いの応募も出ていて人気の裾は広い。ひょっとすると全冊復刻は以外と近い日に訪れるのかもしれない・・・そしてそのとき、寅の子文庫の役割は終了する。
気になる値段は5冊づつ函入りセットで各共3,675円。
一冊735円の勘定だが、バラ売りしているかどうかは分からない。
◎社会篇全5冊
・南氷洋の捕鯨(初版1950/6/10~No003)
・ソヴィエト連邦(〃1952/9/30~No065)
・戦争と日本人(〃1953/8/15~No101)
・一年生-ある小学教師の記録(〃1955/3/25~No143)
・日本-一九五五年十月八日(〃1956/4/25~No183)
◎科学篇全5冊
・汽車(初版1951/4/20~No021)
・蛔虫(〃1951/10/5~No044)
・馬(〃1951/12/1~No048)
・石炭(〃1951/11/25~No49)
・自動車(〃1953/9/30~No94)
どれも初版の復刻で大きさも当時のままB6判64頁。
本文の前後に見返しのような形で解説頁(前後各1枚2頁)を設けている。
本文前の解説ページには[選者からのメッセージ]~赤瀬川原平さんの談話。
本文の後は、[写真文庫ひとくちばなし/編集部]と、[50年代を感じる/当時の宣伝文を拝見!]として、『岩波写真文庫目録』1957年9月1日版または『図書』各月号から当時のコピーを掲載している。手元に温存してある初版・重版本と比較すると、掲載写真の解像度はどれも精度が良さそうだ。このあたりの復刻判製版の苦心は、No065『ソヴィエト連邦』の「ひとくちばなし」に興味深く書いてあるので必見。
ひとつ例を取って『No003南氷洋の捕鯨』を念入りに見比べてみる~手持ちの1951年11月1日3刷と並べてページをめくると~復刻版9頁上の「積荷整理」が別アングルの写真に変更してある。本文最後64頁の1枚「魚河岸についた冷凍鯨肉(上写真)」は3刷では鯨を撃つ「頭の平らなモリ先」となっている。その他、『No021汽車』 『No049石炭』の本文中にも差し替え写真が2ヵ所ずつ確認できる。今回は10冊だけの復刻となったがこんな形で良いから、「○○さんが選んだ10冊シリーズ」みたいな形で今後も復刻を続けてほしい。
半世紀という時を隔て、改めて当時の「記録」を見つめたとき、我等の生活態度は反省の上に新しい展望の余地が若干残されているような気がして憂鬱は晴れた。この国の未来もまだまだ捨てたもんじゃない、見通しが明るければ意気も上がる。復刊ドットコムを見れば岩波写真文庫全286冊揃いの応募も出ていて人気の裾は広い。ひょっとすると全冊復刻は以外と近い日に訪れるのかもしれない・・・そしてそのとき、寅の子文庫の役割は終了する。