情報流通促進計画 by ヤメ記者弁護士(ヤメ蚊)日隅一雄

知らなきゃ判断できないじゃないか! ということで、情報流通を促進するために何ができるか考えていきましょう

NHKは報道機関たることを放棄したのか!

2005-05-27 15:21:02 | NHK番組改編事件
日記に記載した事情で、怒りがふつふつ沸いてきた。NHKと朝日の件。いろいろな問題をはらんでいるが、NHKが政治家の介入はないと言い張るのも、NHKの立場に立てば理解できるし、朝日がテープを出し渋っているのも、朝日の立場に立てば分からなくもない。

しか~し、まったく、理解しがたかったのが、NHKの公開質問状 http://www3.nhk.or.jp/pr/keiei/news/007.html の16項目と17項目。

引用すると、
【(16) 去年8月に明らかになった、御社記者が起こした「無断録音テープ流出問題」についての御社見解によれば、「取材内容の録音は相手の了解を得るのが原則であり、取材相手との信頼関係を損なうことがあってはならない」としています。
御社記者は、松尾元放送総局長に取材した際に録音する許可を得ていませんでしたので、仮に録音テープがあるのであれば、御社見解に照らした場合、取材倫理に反する行為にあたると考えますがいかがでしょうか。
  (17) また、録音テープの有無に関わらず、記者会見前日に松尾元放送総局長が電話で質問した際に、録音テープの存在の有無をはっきり答えなかった御社記者の行為は、「取材相手との信頼関係を損なうことがあってはならない」としている御社の取材倫理に、やはり反するものと考えますがいかがですか。 】。

録音をしたことをNHKが批判するってこと(明示してはいないが、少なくともメディアとして場合によっては必要な行為だと考えているとは思えない)は、NHKが、自社は無断録音をしない、と世間に宣言しているようなものである。
無断録音をしないと堂々と公言するということは、もはや、NHKが録音しなければやばいような事案(政治家を追及したり、官僚の汚職を暴いたり…)を取り扱わないと宣言してるようなものである。

そんな団体はもはや「報道」の名に値しない。ただちに、各記者クラブからも退出して、広報課にでも席を置かせてもらったらどうか…という悪態をつきたくなる…。

…もちろん、記者1人ひとりは報道機関としての使命を果たそうとしているだろう。
 
それゆえにこそ、NHKの質問は、自らの記者を貶めるものというほかない。新体制になったのだから、あの質問状から(16)、(17)を削除してはどうでしょうか?




5月26日

2005-05-27 15:17:42 | 日記(事件など中心に)
TBSの元ワシントン支局長で現社会部長の杉尾氏のレクチャー。訪米調査の勉強会の一環。そのなかで、米国のテレビ局のガイドラインが取材のあり方などについて、非常に細かく規定がしてあり、隠し撮りが許されるケースまで書かれているという話があった。

事務所に帰った後、BBCのガイドラインを確認したら、BBCでも隠し撮りの許されるケースが明確に記載されていた。隠し撮りがテーマの一つとなったNHK:朝日騒動って何だったんだろう。改めて、NHKの公開質問状に対して抱いた怒りが蘇ってきた…。

銀行の融資の際の過失がテーマとなる件で、銀行マンと交渉…。銀行マンが抱く契約者像って…レベル高すぎ!そういう人を想定して契約しているから、契約者が十分に理解しないケースが出てくるんだなっと、納得。まぁ、誤解に乗じてっていう「悪質なケース」もあるわけですが…。