goo blog サービス終了のお知らせ 

特捜最前線日記

特捜最前線について語ります。
ネタバレを含んでいますので、ご注意ください。

叶刑事主演作リスト(その3)

2010年07月15日 00時41分07秒 | Weblog
DVD-BOXのVol.10 が発売される8月6日までには、何とか最後まで書き上げたいと思っていましたが、どうやら難しくなってきたこのリスト。何とかペースをあげていきたいところですが、どうなることやら・・・
それでは、リストの続きをどうぞ。

3年目:1982年(昭和56年)
年度概況:年間52話のうち叶主演作は以下10本ですが、DVD収録済みは3本と少なめ。最多は紅林の11本で、叶は惜しくも次点、その次が吉野、船村の8本。この頃から藤井氏が本格的に脚本家として活躍し始め、叶主演話でも長坂氏と並んで3話を担当。

(18)第243話「トランプ殺人事件の謎?!」
1月13日放送、脚本:長坂秀佳、監督:辻理
3人の男が連続して襲われ、現場にはいずれもトランプのカードが残されていた。無関係に見える3人の接点は何か?トランプがいずれもクラブだったことから、叶はゴルフクラブがカギを握ると考える・・・無関係に見える連続事件の隠された接点を探す、いわゆる「見えない糸」モノですが、長坂脚本特有の強引なこじつけが度を超しており、個人的にはちょっと微妙な印象。
詳細は姉妹編ブログの2007年6月の記事をご参照ください。

(19)第245話「冬のマンモス団地ミステリー!」
1月27日放送、脚本:藤井邦夫、監督:辻理
深夜、叶の部屋に響く電話のベル。電話の主である女は、向かいの団地から叶の部屋を見張っているらしい。正体不明の女の言葉に導かれ、幼女殺人事件の容疑者を追う叶。やがて明かされる女の正体とは・・・叶の私生活に迫るストーカー姉妹(=鳥居恵子)の印象が強烈なためか、叶ファンには知名度の高い一本。サブタイトルに記憶がなくとも、「マリオネット」と言えば思い出す人が多いのでは?

(20)第247話「警視庁狙撃班にいた男!」
2月10日放送、脚本:大野武雄、監督:田中秀夫
汚職事件のカギを握る男が狙撃される。容疑者として浮上した男は、叶の警察学校時代の友人だった。かつて狙撃班に所属していた友人は、立て籠もり犯を射殺したことを苦にして退職し、消息を絶っていた。殺し屋に身を落とした友人を追う叶は、その妹の身辺の異常に気づく・・・叶に限らず、刑事の昔の友人というのはロクな末路をたどらないものですが、今回はその妹も含めて、何とも悲惨な運命が待ち受けていました。大野脚本らしいラストの一ひねりも効いている、なかなかの佳作。

(21)第249話「レイプ・襲われた姉妹!」
2月24日放送、脚本:佐藤五月、監督:野田幸男
あるスーパーに繰り返される脅迫電話。店員として潜入した叶は、連続暴行犯に襲われた女性店員を助ける。事態を知ったスーパーの店長は、これ以上のイメージダウンを避けるべく、警察への通報を禁じる。理不尽な申し出に従わざるを得ない女性店員だが、暴行犯は女性店員の妹までも襲う・・・連続脅迫電話と連続婦女暴行という2つの事件を背景に、女性の社会進出の難しさを描いた、佐藤脚本ならではのえげつなさ(ほめ言葉)が光る一本。仕事を得るために、どんな屈辱でも甘んじて受け入れようとする姉妹の姿が、現実の女性にはどう映るのか?世代によって大きく評価が分かれるのではないでしょうか。

(22)第260話「逮捕志願!」
5月12日放送。脚本:長坂秀佳、監督:藤井邦夫、BOX4収録(71位)
「私は殺人犯です。逮捕してください」15年前に息子を殺したという老人(=織本順吉)の告白を受けて、捜査に乗り出す叶。だが、その事件は解決済みで、犯人はすでに獄死。時効も目前に迫っていた。老人の語る証拠は次々と退けられるが、叶は老人の言葉を信じ、老人の「有罪」を証明するために奔走する・・・叶の代表作にして、長坂氏の代表作でもある傑作。迫る時効、証拠探し、哀しい動機、いずれも定番的な味付けながら、すべてが「真犯人の願いを叶えるために」という逆転の発想に彩られているため、サスペンスのあり様が180度異なって視聴者に迫るのが凄いところ。
少し詳しく言うと、「早くしないと時効がきてしまう」というスリルは、通常では「この憎らしい真犯人を有罪にできなくなってしまう!(無罪にさせてはいけない!)」というベクトルで視聴者に迫ってくるものですが、今回に限っては「この気の毒な真犯人が無罪になってしまう!(有罪にしてあげなくては!)」という逆のベクトルで迫ってくる、この感情移入の逆転が、本編のツボであり、これこそ長坂脚本の真骨頂といえるのでは?
なお、本編以降は本ブログでレビューを書いています。詳細は2006年10月の記事をご参照ください。

(23)第264話「白い手袋をした通り魔!」
6月9日放送。脚本:長坂秀佳、監督:天野利彦、BOX5収録(71位)
動機不明の連続刺傷事件を追う特命課。叶が発見した不審な男は、大物政治家の息子である都会議員(=西田健)だった。男が権力を盾に捜査を妨害するなか、動機と証拠を求めて捜査を続ける叶。やがて明らかになる異常な動機に、誰もが戦慄を隠せないのだった・・・やはり西田健はすばらしい。インクでスーツを汚されて激高するシーンや、靴の汚れを執拗に落とそうとするシーン、そしてラストの独白シーン。異常な犯人を演じさせれば、右に出る者はない、と絶賛を惜しまない一本ですが、そんなキャラクターを描き出した長坂脚本もやはり恐るべし。この時期は、前述の「逮捕志願」や、さらにその前に「虫になった刑事(橘主演編)」と、3本続けて傑作を発表しており、絶好調の時期と言えるでしょう。

(24)第270話「赤い髪の女!」
7月21日放送、脚本:竹山洋、監督:天野利彦
「あの人は犯人じゃない」ヤクザ殺しの犯人として逮捕された会社員の無実を訴える女からの電話。叶はその声に聞き覚えがあった。ソバ屋の女房を問い詰めたところ、真犯人は赤い髪の女だと言う。女房の過去を調べた叶は、意外な事実を突き止める・・・ほぼ3行で粗筋を書けるほどのシンプルなストーリーながら、不幸な犯人に同情を寄せる叶の心情が丁寧に描かれています。

(25)第274話「恐怖の診察台!」
8月18日放送、脚本:藤井邦夫、監督:藤井邦夫、BOX10収録(39位②)
記憶喪失の少女を保護した叶。少女の父親は青酸カリ自殺を遂げていたが、叶は少女の言葉から「歯医者による殺人では?」と推測。捜査を続けるなか、何者かに襲われ気絶する叶。目を覚ましたときには、歯科医の診察台にくくりつけられ、眼前にドリルが迫っていた・・・一部で大人気の「叶拉致監禁シリーズ」の第3弾(藤井脚本としては1本目)。歯科医に対するトラウマを思い起こさせる演出も際立っており、叶ファンならずとも観て損はない一本と言えるでしょう。

(26)第281話「一人だけの暴走族!」
10月6日放送、脚本:押川國秋、監督:天野利彦
バイクで暴走する中年男を捕らえた叶。男は連続放火犯として逮捕された息子の無実を訴える。男の言葉を信じて、捜査に乗り出す叶だが、見つかる証拠はすべて息子に不利なものだった・・・どんなクズでも、親にとっては可愛い息子。その気持ちはわかるものの、同情の余地もないほどの息子のクズっぷりに、感情移入のしようがないのが正直なところ。暴走族も選挙カーも早くこの世から消えてもらいたい。

(27)第288話「永吉と呼ばれた19才!」
11月24日、脚本:藤井邦夫、監督:辻理
ルポライターを刺殺して逮捕された少年は、叶の顔見知りだった。「憎い相手は心の中で殺す」と語っていた少年の無実を信じる叶だが、少年は頑なに自信の犯行だと訴える。少年の過去を追った叶は、自分と同じ孤児だと知る。心を通い合わせる2人の前に、真犯人として少年の母親らしき女が浮上する・・・自分を捨てた母親への憎しみと、捨てきれぬ愛情の狭間で葛藤する少年。同じ孤児だからこそ、そんな少年の苦しみが痛いほど理解できる叶。二人の孤児の心のふれ合いを情感豊かに描いた一本。レビューを書いた当時(2007年2月)は、なぜだか今ひとつな印象を感じていましたが、改めて見てみたい気もします。

叶刑事主演作リスト(その4)につづく

14 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
もういくつ寝ると♪夏オフ会~♪ (コロンボ)
2010-07-15 21:12:21
約一ヶ月後には待望の夏オフ会ですね。某CMみたいに夏の割引キャンペーンはありませんが(苦笑)。誰かさん(べっぴんさん)から上京の告知を戴けましたら速やかに決定の予定です。よろしくどうぞ。

「冬のマンモス団地ミステリー」 間男役の片桐さんも今では刑事部長(ドラマ「相棒」より)。出世しましたね~。#37「犯罪都市・25時の慕情」での鳥居さんも好きですが、本作のストーカーぶりも気に入ってます。しかし団地のベランダにサーフボードを配置する演出には違和感がいっぱいです。こんなセンスだから例の「ギンギンですよ!」なんて迷ゼリフを強要させてしまうんでしょう。あ~ヤダヤダ。当時、夏さんも嫌がっただろうな~。

「逮捕志願!」 ロケ地は雑司ヶ谷霊園ですかね?

「白い手袋をした通り魔!」 黒田さんの美しさが西田さんのサイコぶりを増幅して魅せてくれます。西田さん(ハーゲン卿)の素じゃないかと疑ってしまうほどの名演技です。ええ、もちろん良い意味で(爆)。

追伸 「警視庁番外刑事!」での橘刑事の狙撃ポイントが、おかげさまで解明の運びと相成りました(良かった~間に合って)。よって夏のオフ会を「叶に始まり、叶に終わる」ロケ地巡りにする予定です。あっ!もちろん重森君(西田さん)の足跡も含めて辿ります。

以上です。編集長!
返信する
Unknown (NATSU)
2010-07-16 22:57:02
こんばんは。お盆は休めそうなので行けそうです。とりあえず行きのバスチケだけは買えました(^^)
夏のオフ会なだけに叶メイン回のロケ地めぐりという解釈でいいのでしょうか?あえて言うなら、やはり同性の方が来てくれると嬉しいです。

迷台詞といえばほかにも「遅刻罪で逮捕する」というのもあったようで・・・末期の台詞ですよね?

西田氏の犯人役はどれもサイコですが、個人的には「白い手袋」がトップです。ラストの供述シーンはとくに・・・。重森は確か、噴水で半狂乱になって泳いだ人でしたよね。

18~21までのメイン回って、1話おきですよね。たまたまでしょうけど。その後のメイン回が2ヶ月半後と、ちょっと間があいてるようですが・・・誰をメインにするかというのは、脚本家で決められるんでしょうか?それともプロデューサーが、「次は○○メインの話を書いてくれ」と注文するのでしょうか?
返信する
連投失礼します。 (コロンボ)
2010-07-17 00:47:30
>NATSUさん そうですか。すごく楽しみです。夏だから叶をメインにしたわけではナイです(笑)。ロケ地マニアの私(コロンボ)視点で他にも「新宿ナイト・イン・フィーバー」の神社や「凶弾Ⅱ・面影に手錠が光る!」、「核爆発80秒前のロザリオ」等の有名作品から小泉純子が人質になるロケ地(苦笑)まで豊富に取り揃えてございます。スタートが「7月の青春レクイエム!」のんちゃん絶叫の階段で、ゴールが「警視庁番外刑事!」の寺院です。ちなみに重森(西田さん)の噴水は冬のオフ会で紹介予定です。もちろん「青春レクイエム」には愛情たっぷり解説が付きます。ご覚悟を(^^)。

>「遅刻罪で逮捕する」 無かった事にしたいです(爆)。不謹慎ですが初見は笑っちゃいました(夏さんゴメン!)。

先程千葉にお住まいの、もう一人のべっぴんさんにメールしました。参加されると”望外の悦びであります”(「カラスと呼ばれた女!」より)。当日どういう男女比になるかは未知数ですね。

>袋小路さん 8月14日か15日が妥当な処でしょうか。徐々に絞っていきたいと思ってます。可能なら大将に参加して欲しいですから。
返信する
詳細をお願いします (ジロウ)
2010-07-18 21:02:38
袋小路さん、コロンボさん、こんにちは、札幌のジロウです!
夏オフ会の詳細が決まりましたらアップお願いします!
思い切って、津上刑事(http://ameblo.jp/sigeru-araki1975/)に会いに行くのもアリでしょうか!?
炎暑のみぎり、ご自愛ください。
ジロウ
返信する
知らなかった・・・。ご一報に感謝。 (コロンボ)
2010-07-19 00:34:44
ジロウさん、今晩は!詳細は現在袋小路さんと交渉中です。今しばらくお待ち下さい(汗)。8月15日(日曜日)が有力です。

へ~意外な場所ですね。てっきり品川区MK地区とばかり思ってました。直近の記事にも書きましたが、来年のオフ会の候補地・谷根千(谷中・根津・千駄木)に近いじゃないですか。待ちきれなかったら、こっそり行ってみようかな。ジロウさんと夏のオフ会でメール交換して、上京日にでも御一緒もアリかも?それとも3次会で皆で直行?悩ましいですね。

ちなみに「昭和60年夏・老刑事船村一平退職!」の船村と幹子が休憩する団子屋さんを突き止めました。ココを待ち合わせ場所にしてぐるっとロケ地探訪して荒木さんのお店へゴー!なんて妄想してます。浅草へ行くより楽しめそうです。

今は念願のジロウさんとの対面が楽しみです。

>NATSUさん 千葉の橘ファンの方は15日なら参加予定だそうで少なくとも同姓参加者は確保の様です。良かったっスね。



返信する
では (NATSU)
2010-07-19 18:07:20
8月15日でほぼ決まりということでしょうか?
お店のほうは、新宿で探しておきます。私は飲めないので、飲みにあまりお金がかからないところに重点をおいて探します(飲み放題1000円以上だと高く感じるので・・・)。
返信する
暑い、熱いですね。 (コロンボ)
2010-07-20 00:20:40
同姓でなく同性でした。誤字失礼しました。

>NATSUさん まだ袋小路さんに連絡がつきませんが(またモデム蹴っ飛ばしたかな~?)、15日でほぼ決まりと考えてOKです。皆様から特に異論は無いようですし。

お店の選定の件、よろしくお願いします。コロンボはロケ地探索に専念します。前回の渋谷だけでもポコポコと新たに判明した場所が出てきて「しまった!」と夜中に身悶えする位ですから。

集合場所はJR市ヶ谷駅前のスターバックス・コーヒーにしようと考えてます。分りやすいでしょ?合言葉は「叶さん居ますか?」で如何でしょうか(^^)。所要時間は近いうちに実況見分(下見)して、集合時間を決めたいと思います。少々お待ち下さい。
返信する
取り急ぎご返信 (袋小路)
2010-07-20 13:24:42
皆さん、返信遅くなりまして申し訳ありません。コロンボさんにはメールもいただきっぱなしで、大変失礼しました。三連休に東京を離れていたもので、先ほどようやくパソコンを開いて、事態を把握した次第です。決してモデムを蹴り飛ばしたわけではありません(苦笑)。

状況を鑑み、夏のオフ会は15日で決定ということで、後日改めて告知の記事をアップします。ただ、大変残念なのですが、以前も言っておりましたように、毎年お盆は実家(和歌山)に帰省しますので、私は不参加ということで・・・

皆さんとの再会も、ジロウさんとの対面も、新宿ロケ地巡りも、心惹かれてならないのですが、また次の機会を楽しみにしておりますので、お気になさらず楽しんでください。

これから仕事で外出しますので、取り急ぎ返信まで。改めて個別に返信いたします。
返信する
私も不参加です (アッキーパパ)
2010-07-20 23:11:33
 袋小路さんと同じく、夏の帰省はお盆時期です。実家で迎え火送り火をしっかりやってきます。(袋小路さんから正式な告知前ですが)15日は不参加となります。非常に残念です。またの機会によろしくお願いします。(話題は変わり)トライのCMは特捜ファンなら興味がありますね。本物(第123話 豪華フェリージャック…)を子供たちに見せたら感激していました。では、失礼します。
返信する
残念・・・。 (コロンボ)
2010-07-20 23:58:07
あちらを立てれば、コチラが立たず・・・。

>アッキーパパさん 夏さんの初盆は夏オフ会参加者で迎えたいと思ってます。「シゲル!オレを撃て~!」のロケ地が某寺院で好都合です。息子さん達との良い思い出づくりを楽しんで来てください。

「豪華フェリージャック」の内田デンジグリーンも見せてみたいな~(笑)。そうですか、「特捜」情操教育も順調のようで(爆)。「7月の青春レクイエム!」はまだ早いですかね。冬オフ会での再会を楽しみにしてます。

>袋小路さん モデムの件は冗談ですから(汗)。お仕事おつかれさまです。告知の件、よろしくお願いします。
返信する