せっかち散歩

ゆっくり急げ、時間がないから

ゼンマイ

2011-05-08 | 日記
ある老婦人が御主人の認知症が進行していることを説明してくれた。ある朝起きてきて昨日ゴルフでホールインワンをした、と上機嫌で話をしたという。生涯初の快挙で嬉しくて仕方がないらしい。でももう歩くのもやっとで外出もできないのだから夢をみたのだろう。夢と現実を混同している。その夢の日からまもなく肺炎になり入院した。現在、認知症は進行して周りの人の認識もできなくなり、点滴や経管栄養の管を抜いてしまうので両手をベッドに縛られていて可哀そうな状態にある。ところが婦人が面会に行って例のホールインワンをしたことを話すととっても嬉しそうに笑うそうだ。現実ではない夢のホールインワンが今の彼の唯一の過去のうれしい思い出になっている。本当にあの夢をみてくれてよかったと婦人は夢に感謝した。


ゼンマイ

林縁に朝日を背にして美しいシルエットを見せているゼンマイ科ゼンマイ。本当に鳥が羽を広げた様な羽状複葉。

 
別の場所では大きく展開した葉の近くに茶色の胞子体が見事な形を作っていた。

ホタルカズラとオダマキ

2011-05-08 | 日記
今日は母の日。年に一度くらい母の夢をみる。遠い遠い昔の自分と母との忘れていた記憶がどこからか引っ張り出され来るんだと思うけどとてもリアル。そして大抵はあとですがすがしい気持ちが残る。記憶というものは堆積した地層のようだ。掘り返せばちゃんと残っているけど、思い出して掘り返さなければどんどん踏みかためてしまって二度と現れなくなってしまう。昔の地層にたどり着くにはそこに繋がる木をさがせばいい。その木を掘り起こせばその根を張った層から当時が蘇るだろう。でも夢は地震でできた亀裂のように突然遠い過去の地層を露わにしてタイムスリップさせてくれる。


ムラサキ科ホタルカズラ
 
夕暮れに林縁の草むらで青紫色の小さな花を見つけた。随分きれいな色のスミレだなあと近寄るとムラサキ科ホタルカズラだった。いい香りがする。夜になると花が蛍のように光るから名付けられたらしい。でも蛍光を発するとは思えないなあ。


昼間見てもいい色。花の中に白い隆起した白い線が入る。全体に粗い毛がある。



キンポウゲ科オダマキ

すぐ近所に小さな墓地がある。垣根からのぞくと片隅に青のオダマキの花が見えた。薄い青紫色がとても上品。

 
葉は3回3出複葉で長い葉柄がある。花は下向きに咲いているけれども咲き進むと花は少し上向きになるようだ。果実は真っ直ぐに立っている。