巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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我が街に吹く風

2017-04-29 23:19:15 | 
壊れた絆のように
嵐が吹き荒ぶ
戦うのは己だと気付いているけど
余計な気を回してすべてを嘘にする
再び逢える日は来ないとしても

嗚呼、あの頃の僕は帰り道も知らず
あれっきりの時間を研ぎ澄ませただけ

群れ、何の群れ、人間の群れ

集えよ、我が街へ
いつか見たあの大地を駆け抜けろ

君は負け犬じゃないから
僕と違う道を歩むと信じてる
君は人生に負けないでほしい
たとえ僕が息絶えても

明日、明日の風が吹くように
僕達の未来は見えるようで
決して見えない、だからこそ人生

空の彼方へ

2017-04-29 12:43:23 | 
すべてを失いかねない覚悟で
僕の新しい一日が始まる
何が正解か不正解か解らず
僕は少なからず狼狽するけど
決して自分を見失わない君を
心からリスペクトしよう

君は水平線の彼方からやってきた
大柄な君は殊の外繊細な心の持ち主
この国が大好きだと君は言った
そして僕は君の国が好きだ
ごく稀に訪れる彼の地は
インスピレーションの塊
またあの地で詩を綴ろう

君と並んで電車に乗っていると
背面の窓から陽が射し込むよ
僕は君と過ごす今日という日を
もっと楽しまねばと思う
なぜなら君はいつまた現れるか
僕はおろか本人すら解らないから

虹がかかるあの空を夢見たのはいつ
思えば僕は空ばかり見て一日を費やす
摩天楼が視線を遮る先は不思議だらけ
僕はビル群の狭間にある美しい水色を
少年に返った瞳で見つめる

さあ、そろそろ帰ろうか
僕が生まれた地へ
大切が何かを教えてくれた故郷
白鷺が舞い飛ぶあの大自然の中
僕はひとりぼっちの自分を堪能する

最高密度の青色が僕の帰りを待っている

吸い込まれるように僕の魂は
空の彼方へと消え去ってしまう

限りない青へ、どこまでも続く青へ

今ここにある今日

2017-04-29 11:09:55 | 
僕達に明日は来ないから
今ここにある今日を大切にしよう

地平線の彼方に美しい夕陽が見えるから
僕は君に優しい言葉で語りかけよう

大地の息吹が聞こえるから
僕のことは後回しにしていいよ

僕はどこまでもこの僕だから
僕が何者かを追及してみよう

物事にはすべて理由があって
僕はそれに抗うことはしない

幸せと不幸せは表裏一体
僕が君のことを好きでも
君は僕のことが嫌いかもしれない
あるいはその逆

僕は人間存在を憎んだりはしない
この同じ時空間に生きる奇跡
僕は偶然ではないと思っている

嗚呼、君の声が聞こえる
もう行かなければならない
明日を目指す君を救いに
優しい言葉をかけるために

今ここにある今日を共有するために