巨匠 ~小杉匠の作家生活~

売れない小説家上がりの詩人気取り
さて、次は何を綴ろうか
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君と入れ替わりに春が

2017-04-03 18:32:06 | 
桜咲く樹々の下、辺り一面の桜色
僕は間違いなくフリーダム
誰にも絶対に縛られない
無駄な時間など受け入れない
少しでも城にいたいから

戦をやめない彼らは自縄自縛
何故そんなに苦しむんだい
楽しいことが溢れているよ
桜だって自由に風に揺られてる

待ち焦がれた桜の花々は
君と入れ替わりに街にやってきた

僕は僕のままで、君のままの君を愛すよ

目をやれば必ず君が佇んでいた指定席
そうやってやり過ごしてきた一日一日
もはや僕のモチベーションは皆無
風任せの凧のよう、桜とともに揺れる

僕は華を失ったあの場所に
まったく魅力を感じない
この余りにも大きな落差を
突然に開いた空隙を、穴を
僕はどう受け止めればいいの

こんな風に無色透明に時は過ぎ
君のいない毎日が常態化してくる
描いていた中で最悪のシナリオ
僕はもっと夢を見ていたかった
君と一緒に桜を愛でたかった

晴れ間から雨が溢れ落ちる
思いも寄らぬことばかり
やがて桜も姿を消すよ
そんなことは百も承知

広い、この広い世界の中で
ほんの一瞬だけ重なり合った
そんな奇跡の終わりを
僕は簡単に認められない

今、君は何してるの
寂しくはないかい
君なら大丈夫だよね
またきっと、と言って別れた
桜色の頰がたまらなく恋しい



ダイヤモンドリング

2017-04-03 00:55:14 | 
抑えきれぬ昂る感情
幾千年の過ぎ行く時
魂がクロスする瞬間
立ち会う人々は凍る

ココニハダレモイナイ

決して触れられない
二人の世界がそこに
僕は決して立ち入らず
別の穴を探そうとする

オマエニアノオンナハムリダ

溶け合う吐息も抱き合う強さも
今までで君がすべて最高
折り重なる声と言葉と唇
もう一度目の前で聴かせてよ
艶っぽい瞳と不均衡な体躯
君は僕以外の誰を
魅了しようというの

オマエニハカンケイノナイコト

僕はムシケラのように
何度目かの眠りに落ちる
そんな時も、どんな時も
重なり合う寄り添うような声
心の奥で君の歌声が聞こえる
決して振り返らないで
君はいつまでも君のままで

オマエノコトバナドミミニトドカヌ

君と永遠を共有することは叶わぬ夢
それならそうで、僕は運命に抗う
人生を一周廻って帰る頃に
僕達二人は繋がってるはず
お互いの心と心が沁み渡る

ユメヲミルノハジユウ
ゲンジツヲミテ、ジゴクニオチロ

君は太陽で、僕は月
君がいなければ輝けない
時差を変えながら地球を周り
いつか重なり合う瞬間を待つ
ダイヤモンドリングのように輝く瞬間を