声の限りに

君が奏でるピアノは哀しげで
聴きながら僕は溶けそうになる
世の中の悲しみを全部集めたら
僕以外の皆は自由になれるかな

君がただひとつ隠し持っていた
夢は大きな袋の中に詰まってて
誰も見ていない一瞬の隙をつき
僕はやるせない思いを投げ入れる

このだだっ広い世界の中で
パンクがやりたくて東京に出てきた
でも、その糸口さえも見えない
くたばれ、ニッポン

それでも街は今日も平和だ
くたばるべきは僕のほうか
あっぱれ、ニッポン

地面が燃えようと、大地が裂けようと
ダイジョウブだ、大勢に影響はない
世界が無事でも、誰も僕を求めないから

マジメな暮らしの中で発狂する母親
家族に隠れて酒と女遊びに走る父親
己のカラダと引き換えに金策する少女
夢を叶えようとごみ拾いを続ける少年

もうマトモな家族関係なんて
教えてくれ、どこにあるというの
誰もが自分の人生に責任を取れない
20年以上経ってもそんな社会だから
今夜、僕は路上で声の限りに歌うよ
尾崎豊のナンバーを

この支配からの卒業

過去のきみは、きみの所有物ではない

『過去のきみは、きみの所有物ではない』（最果タヒ）



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※若い女性向けかな？

微妙な関係

突き刺さる視線は
誰を捉えてるの
熱を帯びた銃口は
誰に向けられてるの

天と地との微妙な関係
壊してしまうのは簡単だし
壊れてしまうのは自由だから
誰かを脅すなんて論外
貴方の刃を誰かに向けるなら
真っ先に私を殺めて

恨みとか妬みとか
そんな単純な構図ですか
貴方がいたからすべてが停止
時間が止まる、空間が凍る
誰もがマネキン人形

もしも私が世界の突端にいるなら
誰かが迎えに来てくれるかな
断崖絶壁から堕ちるまであと僅か
結局、貴方の到着を待つ私の悪い癖

世界中のロマンスとロンリネス
貴方にすべてプレゼントしたい

皆を撹乱した感情の坩堝
貴方の存在が私を惑わせる、錯乱状態
哀しいほどに愛してる
やはり認めざるを得ない
すべて私の負けです