ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

模型ユーザーのマルチコプター

2012-11-07 18:04:29 | マテリアル
昨日のブログで、最近では模型用として販売されているマルチコプターでも、簡単に空撮が
出来る様になっている事は、既にお伝えした。


下記の写真は、最近弊社で納品したKさんの機体である。



流石に、ノーマルの機体なのでパワー的には非力で余裕は無いのだが、こんな機体でも(失礼)
そこそこのクオリティーで、動画も静止画も立派に撮れてしまう。

大変な時代になったものだと・・・私などは考え込んでしまう事もしばしばなのだが、
この、余りにも簡単に撮影出来てしまうマルチコプター・・・使い方を誤れば当然大変な事に・・・。


また中には・・・ファームウエアー等の設定が巧く出来ないと言う様な方も、時々見受けられる。


この手の機体に搭載されている制御系は、現在では非常に高度な姿勢制御を行っていて、我々は
その恩恵を受けているからこそ、簡単にマルチコプターを飛行させる事が出来るのだが・・・
しかし、だからと言って、常に同じ性能を発揮するとは限らないのであるから、最低限機体の調整は
自分で出来る位の知識と技術を身に着けて欲しいと願っている。


飛行中は機体が安定している分、操縦にも余裕が有るはずなので、常に異常がないか?気に掛ける
位の配慮が必要と思うのだ。

フライヤーに基本的な知識が無ければ、何が正常で何が異常なのか?の判断も出来ない。

そんな状態で、例え安定した飛行をしていたとしても・・・安全に飛んでいるとは限らないのである。


又、機体が安定しているからと言って、フライヤーが知らず知らずの内に、その操縦技量のキャパを
超えて飛行させてしまうケースもある。


因って、弊社では・・・この手の模型用マルチコプターでも、販売時には安全にお使い頂けるよう
安全講習を行った上で納品している。

如何か・・・皆さんも、機体が安定して飛んでいる時でも、最新の注意を払い、決して無理な飛行を
なさらない様、御注意頂きたいと思う今日この頃である。



HDMI変換アダプター

2012-11-07 00:00:01 | 出張
巷では・・・マルチコプターを使用して空撮を行う人が増えている・・・と言うか、急増している。


理由は、その制御装置の性能向上が著しく、その上安価で購入可能であるから、従来タイプの
ラジヘリでの空撮を半ば諦めていた人でも、手軽に空撮を始められるからに他ならないと思う。

その上、空撮用にも直ぐに転用できるGoProなるカメラまで登場して、その気になれば
ほぼ全てのマテリアルが揃っている事から、直ぐにでもチャレンジ出来る土壌が既に
出来上がっている感がある。

良い時代になった・・・と言えばそれまでだが、ある意味大変な時代になってしまった。


そんなマルチコプターを使用した空撮に使用するカメラと言えば・・・趣味のレベルでは
コンパクトサイズのデジタルカメラが主流であるし、プロレベルでも・・・ミラーレスの
1眼レフカメラを使用する事が多いのではなかろうか?


マルチコプターの空撮で、これらの比較的小型・軽量タイプのカメラを使用する訳は、
従来タイプのラジコンヘリコプターと比較してペイロードに余裕が無い事が、その最たる
理由ではなかろうか?



弊社では、予てから1.2GHz帯のビデオ送受信システムを開発・販売してきたのだが、
そのビデオ信号はコンポジットである。

このアナログ信号のお蔭で・・・遅延の無いクリアーな画像伝送を可能にしているのだが・・・。


処が・・・コンデジやミラーレスのカメラ使って、モニタリングしながら空撮を行う場合に限って
言えば、そのセールスポイントが仇となっていた。

何故なら・・・それらのカメラのビデオ信号の出力がHDMIだからであり、そのままの状態では
ビデオ信号を送受信する事が出来ないのである。



従来型のラジコンヘリを使用して空撮を行う場合には、撮影用のカメラと被写体モニター用の
CCDカメラをパララックスを調整した上で一緒に機体に搭載していたので、ビデオ信号が
コンポジットでも問題は無かった。

要は、被写体モニター用カメラは小型CCDで、撮影用のカメラは別のカメラを使用していたのだ。




処が・・・マルチコプターで空撮を行う場合には、ペイロードの問題から、コンデジやミラーレスの
ライブビュー機能を使って、そのビデオ信号をHDMIで出力する場合が多いのである。

しかし弊社のビデオ送受信システムでは、HDMI信号を変換出来ない為に、モニタリングを行う事が
出来なかった。

その件に付いて、熱心なユーザーから、度々問い合わせを頂いていた。


それもその筈、苦労してマルチコプター用として軽量タイプの1.2GHzのビデオ送受信システムを
完成させたと言うのに、そのシステムにHDMI信号が入力出来ない様ではどうしようもない。

そこで、苦肉の策として外付け部品で、HDMIのビデオ信号をコンポジットに変換して送受信する事に
したのである。

計画当初は、ビデオ送信機のケースサイズを大きくして、HDMI信号の変換回路をビルトイン
しようかと考えていたのだが・・・しかし、折角苦労してタイトな設計を行い、小型・軽量化が図れた
ビデオ送信機だと言うのに、そんな事で大型化したのではどうしようもない。


そんな理由から・・・オプション扱いで外付けタイプのHDMI変換アダプターをご用意する事とした。

現在のHDMI変換アダプターは、軽量化を図る目的でヒシチューブ仕上げとさせて頂いている。



このHDMI変換アダプターだが、動作用電源に5vが必要となっている。
弊社のTKF-3006Tには、その駆動用電源もオプションで取り付けられるようになっていて、
ビデオ送信機から電源をHDMI変換アダプターに供給出来るので、スマートに取り付ける事が
出来るのだ。

実際の取り付け状況は・・・こんな感じになる。