ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

いよいよ無人ヘリテレ推進協議会主催のマルチコプター安全講習会始まる

2016-07-29 16:38:14 | マルチコプター
 現在・・・マルチコプター関連の色々な団体が、色々な立場で安全講習会と称
した催しを行っています。

 そんな団体の中には、昨日今日やっと飛ばせるようになった人にまで、指導員
(インストラクター)の称号を与えて技能講習会を募るなど、危険極まりない行為が
横行しています。

 我々『無人ヘリテレ推進協議会』会員の多くが、20年以上の撮影キャリアを
有す中で、協議会結成後14年と言う長きに渡って自主規制を行い、安全な
ラジコンヘリコプターの運用方法を模索して参りました。
 そして、その方法を構築してきた我々としては、幾つかの団体の活動方針には
言葉を失い、その活動自体をかなり懐疑的な目で見つつも、今迄静観していました。
 その理由は、それらの協会等が何時は自分達の過ちに気付き、当然改善してゆく
ものと考えていたからです。
 処が、改善どころか、増々その活動範囲は広がりを見せており、一体何を
目的としているのか?判りません。


 この現状の中では、たとえ満足に飛行させられる技術や知識が無くても、
多くの協会から技能修了証に類する証明書が発行されてしまう事から、その
技能修了証?を振りかざして業務を行った挙句に、事故が発生する可能性も
捨てきれません。

 この様に乱発される技能修了証?が数多く出回った場合には、一体誰が本当に
真面に飛行させられるのかの判断も出来ない状況です。

 因って現在のこの状況に一石を投じ、UAVを取り巻く環境を少しでも改善でき
ればとの想いから、今回は試験的に関西方面の会社の方々に声掛けを行った処、
40数名の方々に鋭意ご参加を頂き、安全講習会を開催した次第です。

 その反響は大きく・・・お蔭様で、初めての講習会にも係らず、定員以上の方々の
ご参加を頂けた事で、ヤハリ真面目にマルチコプターに取り組もうとされている企業
が、如何に多いかを実感した講習会でもありました。


 但し、マルチコプターに新たに取り組もうとしているそれらの企業も、何を
如何すれば良いのか?手探り状態で、全く判らないのが実状の様で、良くも悪くも
入ってくる情報を鵜呑みにしている現状があります。

 色々な乱れた情報が飛び交っている現状ですから、当然・・・その様な方々には、
何が良くてどんな事をすれば危険を伴うのか?の判断基準も無く、半信半疑のままに、
或いは、全く疑問を持たないままにマルチコプターを日々運用されています。
 従って、現実は如何なのか?実際はどの様に運用するのかを、シッカリと学んで
頂き、その事を業務にフィードバックさせる必要があると考えます。

 上記の理由から、今回はどちらかと言うと座学に重きを置いて開催していた関係で、
実技講習では、名ばかりの『体験操縦』的な取り組みとなった事は否めません。

 
 その実技(操縦)講習では、レベルに応じてクラス分けした上で3班に分かれて
実施しましたが、当然と言えば当然ですが、1日で40人以上の方々に操縦して
頂ける時間はごく限られており、満足されない受講者の方々も多かったと認識して
います。

 マルチコプターの操縦や安全管理は、たかが1日や2日の操縦訓練で構築できる
技術では到底ありません。
 また、GPSに頼り切って飛行させるリスクを認識しなければなりませんし、
操縦中にコントロールステックから指が離れている或いは、指を離してしまう
など、それらの行為は操縦している事にはならない事も理解頂けた様です。

今回の技能講習では、その辺の事を短期間ではありますが、受講者の皆様に
感じ取って頂けたのではないかな~・・・と考えてはいますが、とにかく時間が
短か過ぎた関係で、実際はどうなのかな?と、開催した我々も半信半疑でした。

 それでも、他の講習会とは一味違うと言って頂けた受講者の方もおられて、
それなりに有意義な時間を過ごして頂けた様です。

 但し、当協議会では、改善すべき部分が多々あったと認識していますので、
次回はその点も改善出来ると思います。

 
 翌日の座学では、弊社が講義を担当して私一人で5時間喋り倒しましたが、
その内容に受講者の皆様方も真剣に耳を傾けて頂けた事は幸いでしたし、
ご参加いただいた皆様方の今後の一助になれば嬉しく思いました。


 今回の結果を精査して、今後は全国展開してゆく事になると思いますが、
このブログをご覧の皆様方も、お近くで安全講習会を開催する機会が
あれば振るってご参加頂ければ幸いです。

 年内には、何処かでもう1回位は『マルチコプター安全講習会』を
開催する予定でおりますので、スケジュールが決まりましたら、追って
このブログでも発表させて頂きます。

 又、今回の講習終了時には、講習期間が短いとか、もっと講習料を払うので
開催期間を延長して欲しいとか、もっと色々な事を知りたい・教えて欲しいと
言ったご意見を多くの方々から頂きました。

 そこで『無人ヘリテレ推進協議会』では、その声にお応えする形で、
取り敢えず『ビギナーコース8日間』を皆様のご要望により逐次
開催して参ります。
 この講習は少数制で開催し、休日以外は毎日連続で開催しますので、
かなり内容の濃い充実した内容になると考えます。

 
 当面は指導方針が定着しない為、それまでの間は弊社がメインで
代理開催する事になりそうですが、指導方針が定着すれば、その後は
インストラクターを当協議会員の中から講習を行った上で任命し、適宜
運用したいと考えております。

 真にスキルに裏打ちされた『マルチコプター技能講習会』に、
ご参加されたい方、或いは、更にレベルアップされたい方は、お気軽に
御連絡願います。

皆様のご連絡を、心よりお待ちしております。




今期最初の技能講習始まる

2016-04-17 11:29:37 | マルチコプター
今期初めての、マルチコプター技能講習を開催した。



弊社が開催する技能講習では、マンツーマンでの指導を身上として
いるので、少人数制で開催されている。

具体的には、2名~3名での開催であるが、大体2名での開催が多い。

現在の処、弊社の技能講習のコースは、現在4段階に分かれていて、
全くの初心者を対象とした『ビギナーコース』。
2~3年の経験者を対象とした『ステップアップコース』に加え、
3年以上の経験者を対象とした『自律飛行コース』及び
『計測実務コース』がある。

今回は、2年程度の実務経験を有すオペレーターを対象とした
『ステップアップコース』を、名古屋の企業様のご要望により、
オペレーターの皆様にお越しいただいて、5日間で開催した。

こちらの企業様とは、最近何かとマルチコプター関連の業務で
ご一緒させて頂く事が多く、今回弊社の技能講習に参加された皆様方も、
常日頃からお世話になっている方々であった。

しかし・・・この時期の技能講習では、天候不順が常につきまとう。

因って、技能講習を開校する際には、これが常々心配の種なのだが、
残念ながら今回も、予想は見事?的中・・・不安が現実のものに。

前日までの春めいた天候が急変し、開校当日の朝は何と氷点下。
その上・・・よせばいいのに雪まで降る始末。

これには参加された皆様も・・・さぞビックリされたことだろう。

実は、事前に参加される方から気温や降雪について、問い合わせを
頂いていたのである。

それに対しての私の答えは、当然NOで、春爛漫で桜も見頃ですよ~
・・・などとお気楽な返事をしていたので、何だか騙したみたいで、
少々気まずい雰囲気に・・・。

因って、技能講習初日から、体育館で実技指導を行う事となった。





屋内だと言のに・・・マサカこの時期に、ダウンジャケットが必要に
なろうとは・・・・トホホ。

その後の教習も連日強風続きとあって、幸運にも風の影響を十二分に堪能
された上で、マニュアルモードでの操縦も存分に楽しんで頂けた?
のではと個人的には考えているが、実際に参加された皆様方は果たして
どの様に感じられたのだろうか?

後光が・・・差している?

2016-03-18 18:35:23 | マルチコプター
天候は・・・下り坂。
その上・・・午後には雨が降り出しそうな気配。

と言う訳で・・・朝も早よから出掛けて現場へ急いだ。

現場から空を見上げると、雲の動きが早い。
それもその筈、この日の天気予報では強風注意報を伝えていた。

この状況から、もたもたしていると状況が更に悪化する気配。

飛行準備を念入りに行い、チェック終了後に離陸させ、機能確認を行う序でに
作業写真を撮影したのだが・・・何だか我が愛機に後光が差しているではないか?



でも・・・良く見ると、前光?の様にも見える・・・。

いずれにしても、海抜1000m以上の現場で、強風にも係らず
快調に飛行してくれた我が愛機に・・・感謝。

愛機のお蔭で、今日も無事に作業を終える事が出来た。

ありがたや、ありがたや・・・・合掌(笑い)。

マルチコプターの技能講習について

2015-11-04 00:00:01 | マルチコプター
 弊社ではこの処、概ね月1回のペースでマルチコプターの技能講習会を
開催している。

この講習会は、通常会社単位で行われている。

 月に、たった1回の開催?・・・とても少ないと思われるだろうが、
弊社の事業規模としては、これが限界なのである。

 それと言うのも、弊社が開催する技能講習は、休日を挟んで
実質8日間のスケジュールで開催している関係で、他の業務との
兼ね合いもある事から、何かと時間の制約があり、複数の講習会を
開催出来ない事がその理由だ。

 因って、受講申し込みを頂きながら、数ヶ月に渡って
お待ち頂くことも・・・たまにはある。

 それでも・・・その状況をご理解頂き、数ヶ月もお待ち頂いても尚、
弊社の技能講習を受講頂いた皆様には、感謝するとともに、
マルチコプターの正当なオペレーターとしての第一歩を、
自信を持って踏み出して頂けるレベルまで引き上げるべく、
誠心誠意ご指導させて頂きたいと常々考えている。


 又、弊社の8日間技能講習会に参加頂いた方々には、
マルチコプターを取り巻く現状や、その性能をご理解頂いた上で、
現在巷に溢れている妄想の様な情報が、如何にいい加減で、
運用上のリスクが高い事もご理解頂けているとも考えている。

 安全第一・・・マルチコプターの安易な運用や、無理な運用は
禁物なのである。


 方や現在では・・・色々な企業や団体が、技能講習を開催している
様で、実際に実技訓練を伴うものから、ネット上で開催するものまで、
その形態も様々なようだ。

 そこで私が、実際に複数のマルチコプターの販売会社から、
技能講習の内容について聞き取り調査をした処、大体の会社が、
マルチコプターの技能講習会は、僅か1日~長くて2日・・・と言った
状況であった。


 正直私は・・・本当にそんな短期間で、正しい運用上の知識や
確実な操縦技術が取得できるのか?・・・と、考えてしまった。

 多分、それらの会社では腕のいいインストラクターを
抱えていて、その方々の教え方が上手なので、受講生の上達も
早いのだろうと推測するが・・・しかしそれとて、限界がある様に
思えてならない。

 では・・・なぜこの様な形骸化した技能講習を行う必要が
あるのだろうか?

 現在ではマルチコプターを販売する為には、販売者側も講習会を
実施した既成事実がないと何かと不都合が生じるし、購入した側も
何らかの講習会を受講した事実が必要な訳で、短期間の講習会でも
開催せざるを得ない理由が、その辺にあるのでは?・・・と推測する。

 また、ネット上で受講者を募って、講習会?を企画・募集
している個人や企業も存在するようだが、ことUAVの運用に
関しては、机上の理屈や知識など何の役にも立たないだろう
と、個人的には思えてならない。
 この考え方は、今までの経験に基づいたものだが、そこは
人によって、考え方は様々だと思うので、それらの受講に関しては
各自の判断で行って、その真偽を自分の目で確かめればいいだろう。


しかし最近では、マルチコプターが持つ本来の性能や、間違った
運用実態を、ご理解頂いている会社も増えつつある様にも思う。

 その様な企業は、マルチコプターの運用上のリスクを十分認識されていて、
独自の運用基準を定めており、我々からみても厳しい内容のものも存在する
訳だが、いずれにしてもGPSの機能に、負んぶに抱っこでマルチコプターを
飛行させる事の脆弱性を認識しない限りは、常にトラブルと背中合わせだと
言う事を忘れてはならない。