ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

今年もお世話になりました

2011-12-31 07:06:25 | 日記
華やかなイルミネーションが町中に溢れている今日この頃ですが、今年も余すところ今日一日となりました。

皆様におかれましては、新年を迎える準備も整って、良い年の瀬をお迎えの事と存じます。

弊社ではここ数年、12月30日まで撮影業務を行って、新年を迎える準備も出来ぬまままに、止む無く新たな年に突入しておりましたが・・・今年は弊社の業務も29日に終了し、
事務所の大掃除なるものに、私も参加する事が出来ました。

それと同時に、一年を振り返ってみた時、今年も多方面の個人の方や会社等から、ご愛顧やお力添えを頂きました。
ここに感謝する次第です。


又、社内的にこの一年は、更なる高みを目指した空撮関連マテリアルの開発や、ラジヘリを使用した写真測量で、技術革新の足掛かりを掴んだ年でもありました。

現段階では、まだ公表出来ませんが・・・この技術革新が成功すれば・・・ラジヘリを使用した写真測量では、
恐らく・・・世界初の快挙・・・と、なるのではないか?と思っています。

来年はその技術革新を、より確実なものとし、その技術を足掛かりに、更なる飛躍を遂げたいと思っています。

その一方、国内情勢やこの一年におきた出来事に目を向けると、経済では・・・リーマンショックに端を発したドル安円高に加えて、
遂に昨日、ヨーロッパのユーロも売られた事から・・・結果、円高に転じ、1ユーロ100円を切る事態になっています。

この直接の理由は、スペインの経済状況が予定通りに回復しなかった事が影響している様ですが・・・他にもギリシャの経済破綻を
はじめ、イタリアの経済状況も先行き不透明で思わしくない事から、この状況は年明け後も更に加速するのではないか?・・と、
思っています。

このことが、世界恐慌の発端とならない事を・・・・切に願うばかりです。


一方・・・我が国日本では、国債の評価が下がってしまい、明るい状況にはありませんし、来年の国家予算の約半分が・・・
更なる借金で賄われようとしています。


その様な政府のかじ取りが原因で、国民1人当たりの借金は大変な金額に膨れ上がってしまっています。

具体的には、生まれたばかりの赤ちゃんから、寝たきりの老人や病気の人まで含め、国民各人が自覚しているか?していないか?に
係らず、既に約1000万円に迄なってしまいました。

当然寝たきりの人や赤ちゃんは税金を納める事はできないので、健常者や、実際に就労している人で割ると・・・・その金額は一体幾らになってしまうのでしょうか?

その様な統計を、ニュース等で聞いた事がありませんが・・・・末恐ろしくて・・・聞きたい様な・・・聞きたくない様な・・・・
しかし、現実を理解する事は重要なので調べてみようと思います。

その上、原発からの復興を理由に?昨日消費税を上げる決断を政府が行い発表致しましたが・・・・このまま行くと・・・
日本は何処へ向かって行ってしまうのでしょうか?

以上の様に、なかなか原発(3/11の震災)からの復興も含め、日本の経済や国民の生活にも明るい要素は少ない様ですが・・・
ここから立ち上がるためには、何よりも国民一人ひとりの気持ちが大切だと思います。

皆様・・・お互いに来年も頑張って、新しい未来を切り開いて行こうではありませんか。


今年、このブログを始めて以来、沢山の方に見て頂きました。

常々、どんな人に見て頂いているのだろう?・・・とも、思っていましたが、意外な方面の方からブログを拝見しました・・・
等と言って頂く事もあり、恐縮してしまう事も多々ありました。


こんな愚にも付かないブログではありますが、来年も頑張って私の思いや、様々な情報を配信して行きたいと考えております。


今年も大変お世話になりました。

皆様、良いお年をお迎えくださいませ・・・・。  by ASTKF K












バーレス用の新型ローターを試す

2011-12-27 18:54:47 | マテリアル
弊社で使用しているマテリアルの中に、リフターと言うメインローターがある。

このリフター・・・・製造元は、メインローターメーカーの老舗ハイプロダクトであるのだが、私が嫌がる社長に、
半ば強引にお願いして・・・・足掛け5年もの歳月を費やして・・・それは誕生した。

開発に当たり、無責任にこちらの要望を押し付けた結果・・・・プロトが完成したのである。

開発テストの大部分は、弊社で行った。

その頃、ハイプロダクトには空撮用に使用出来るローターとして、Big1800&Pro1800が有ったのだが、
弊社の開発した40ccクラスの機体に使用するメインローターとしては・・・明らかにソリディティーが不足していた。

その頃私は、そのことに起因する、様々な癖に日々頭を悩ませていたのである。


そこで、そんな超マイナーな機体用のメインローターの開発を無理やり、お願いする事になったのである。

やがて、そのメインローターは完成したのだが・・・今考えれば・・・・良くそんな事を引き受けてくれたモノだと・・・
関心するし、恐縮してもいる・・・そして感謝も・・・。


かくして・・・私の当初の目的は達成した。


しかし、流石にそのままでは・・・・私も気が引けたのである。

ロターの開発には、必ず型が必要なのだが・・・その型代だけでも大変な出費なのである。

自分だけ喜んではいられない。少しは利益を還元したい・・・そんな思いから・・・26ccクラス用にスパンを詰めたローターを製作したらどうか?・・・と言う提案をハイプロの社長に対して行った。

それはいいね・・・と言う事になり、リフター800の開発がスタートしたのである。


そのローターも度重なる、ハードなテストを経て・・・標高600mでも7.4kgのペイロードを持ち上げ・・・その素晴らしい性能を実証して見せた。

実際に、ハイプロの社長にもテストに同行して頂き、その実際を見て頂いたのだが・・・・そのテスト結果が、多分社長の予想を遥かに超えていたのだろう・・・。

それを見たとき・・少し挙動不審になった様にも見受けられた程であった。


どうも・・・電話で話した位では・・・俄かには信じて貰えなかったらしい。


恐らく、地面効果内でホバーリングした・・・位の話だと思っていた様だった。

それが・・・テストでは普通に数百メートル上空でホバーリングするのを目の当たりにしたのだから・・・驚くのも無理はなかったのである。

その時に使用したのは、JRボイジャーGSR260を空撮用に補強した機体だったのだが・・・補強したのは、
フレームだけで・・・クラッチはノーマルであった。

但し・・・ライニングの面研を行っては・・・いたのだが・・・。

元々、ボイジャーのクラッチは、ノーマルでも十分な容量がある。

そんな訳で、弊社では通常HGクラッチは使用しないし、その必要性も感じないのである。

7.4kgのペイロードを掛けても滑らない事が、そのことを実証している。


そんなテストを経て生まれたのが、現在では空撮を初めとする業務用のメインローターとして各方面で使用されている、
リフター800と言う、メインローターなのである。


暫くして・・・ハイプロの社長から・・・翼型は同じだが・・・材質を変更し可撓性を持たせたバーレス用の試作品が届いた。
(写真参照白色のローターがバーレス用の試作品)

早速、電話をした処、他の業者がリフターをバーレスで使用したら変な癖が出た・・・と言うのが・・・開発のキッカケの様だった。


良く話を聞いたら、どうもその業者は、DJIのAceOneと言う制御系を使用している事が判った。

しかし、その様な制御を使用している場合は、例えメインローターに多少癖が有ったとしても、全て制御がスポイルしてしまい、
特にバーレス用のローターを使用していなくても、オペレーターに、そんな癖など感じさせないもの・・・なのだが・・・・。


私は、その話を聞いて・・その原因の・・大凡の察しは付いた・・・のではあったが・・・。

しかし、弊社には私が察しを付けた事を、実際にテストを行って、実証する準備(機材)がなかった。


因って、機材の準備が出来るまで、暫く時間を頂く事に・・・・。


私も、以前から空撮機をバーレスで製作して見ようと考えていた。


その理由は・・・元来、スタビライザーが装着されている事で、約20%~25%の機械的なパワー損失がある。

巧く事が運べば・・・26ccエンジンでも・・・20%~25%は黙っていても、パワーUPさせる事が可能なのだ。

事実、模型のバーレスでは、その通りの結果で有った。バーレスにする事で、驚く程パワーがUPするのである。


空撮機でも、そのことを試す・・・丁度いい機会でもある。


年内中に準備を整え・・・年明け早々から・・・そのテストに入るつもりでいる。

どんな結果が出るのか・・・今から楽しみである。

良い結果をご報告できると思っているので・・・乞うご期待。




制御系の防振に付いての考察

2011-12-25 17:13:54 | ガソリンエンジン
このところ、DJIと言う会社の姿勢制御装置に付いて、技術的な問い合わせを受ける事がある。

弊社では、日本上陸当初から、XP3.1を始め、幻のXP3.2やAceOne及びWooKong等の日本語マニュアルを作成し、正規代理店に供給して来た。

その関係かどうかは知らないが・・・DJI本社から、機材の取り付けや、そのセッティングに於いて、正式に技術認定を受けている。


それでも、DJIの様なハイレベルな姿勢制御装置の取り扱い(機体への取り付け及びセッティング等)には、細心の注意を払って行っているのだが・・・・。

弊社にはDJIの姿勢制御系を搭載した機体が、全部で8機有るのだが・・・その甲斐あって、どの機体も絶好調を維持しているのである。


しかし、十分な知識を持ち合わせる事無く、自己流や思い込み、或いは理屈に合わない様な理論で取り付けを行えば、安全に飛行させる事は難しいし、危険ですらある。


実際には、的確にマテリアルを選んで機体に搭載する事は勿論なのだが、社外パーツを組み合わせて使用する場合には、DJI製品とマッチングが合わない場合も有るので、特に神経を使う処でもある。

それらの社外パーツの選定を行う場合には、特に注意が必要なのだが・・・・・先日、ある正規代理店の社長と電話で話した折、当然の様に・・・それらの話になった。

その時聞いた話では・・・その事が起因しているのか?どうかは知らないが、どうも墜落事故が多発していて、そして既に、初期型のXP3.1など・・・
その殆どが墜落してしまって存在しないのだと言う。


何故XP3.1が少なくなったのか?と聞くと・・・下取りに出して、新型のAceOneに交換しているケースも有るのだが・・・主な原因は事故による墜落の結果、
修理が利かない程破損していまい、AceOneへの交換を余儀なくされるケースが多いのだと言う。


しかし弊社には、依然としてXP3.1を搭載した機体も数機あり、セッティングやスペースの関係で取り付けには少々難が有るものの(複雑で難解)、その分チャンと調整さえ出来れば、
性能自体はAceOneと比較しても遜色はないし、スペック上の違いも肌で感じる程ではなく、調子もすこぶる良い。

因って、当然の様にノントラブルで事故もないのではあるが・・・・???。


では何故、事故が起こってしまうのか?と言う事だが・・・・DJIのオリジナルの取り扱い説明書には、重要事項である筈の・・・それら社外パーツの使用に於いての
注意事項等の説明は一切無いので、一般ユーザーが危険な状態である事に気が付かずに使用してしまったとしても・・・・ある意味無理からぬところもある。

その中でも特に多いのが、電源系のトラブルのようだ。

サーボが一度に動作した場合、電気の供給不足を来してしまうのだが、それを回避する為に、一応AceOneなどでは、電源(バッテリー)の性能試験も出来る様になっている。

処が・・・である・・・これがあまり信用できないのであるから始末が悪い。

見かけ上、その試験終了後に緑色の○が表示されても、飛行中に赤色のLEDが高速点滅する事も良くあるので注意が必要なのだ。

もしも、飛行中に赤色のLEDが高速点滅した場合は、直ぐにマニュアルに切り替えて、出来るだけ早く安全な場所に着陸させて欲しいし、
電源をより強力な物に交換する等の、抜本的な対策が必要なのである。


従って、その様な状況を回避する為に弊社では、実際に電源試験を行う場合には、エースアシスタント上で電源の試験を行って、例えその終了後に緑色の○が表示されたとしても、
もっとサーボに負荷を掛けた状態を作り出して、更に高度な試験を行って万全を期している。

又、AceOneのIMUの搭載位置などでも、よく相談を受けるのだが・・・・一般的に一番振動が少ない所を探して取り付けるしか方法は無いのではあるが・・・・
スペース上の問題から、適切な場所には取り付けられない場合も多々ある。

IMUもそのままの状態で、既に防振されているとは言われているが・・・特にガソリン機に搭載する場合は、内臓されている程度の防振では殆ど機能しないのが・・・実状であろう。


AceOne等DJI製品を使用されている方は、試に自分の使用している機体に搭載されているIMU本体を、アイドリング時に触ってみて欲しいのである。

その時、IMU本体に振動がビリビリ伝わっている場合には、更なる防振が必要であろう。

もし、振動がある場合は改善が必要な事は勿論だし、そのまま使用し続ければ・・・例え今は良くても、何れ不調を来す可能性がある。

それらのトラブルを回避する為に、弊社では、IMUの防振を最初からオリジナルの専用のステーを使用して行っている為に、飛行中のLEDの点灯など皆無に近いのである。(タイトル写真参照)

この様に調整した機体は、長期間好調に飛行する筈であるし・・・・事実、弊社の機体はその通り好調を維持している。


しかし、一般のユーザーが実際に使用している場合には、そうではないらしい・・・。

制御系が不調になる主な原因は、先に述べた電源系の他に、ガソリン機などの振動に起因しているのではないのか?と考えるが・・・如何だろうか?

しかし、ガソリンヘリを使用している方の大部分が、ガソリンは多少?振動するモノ・・との認識を持っているようで、
電話等で振動はありませんか?と聞いても・・・殆どありません・・・との返事が返ってくるのが常である。

実際の使用状況にはかなりの格差があり、それらの機体を実際に見せてもらうと、本当にこの機体で空撮をやっているの?・・・と、疑いたくなってしまう状況も多々あるので、注意が必要なのである。


DJIの様な高度な制御装置をお使いの皆さん・・・機体の振動は極力取り除いた上で、制御装置の防振も行いましょう。

もし、調整が今一解らない・・・とか、今一機体の挙動がおかしい、時々制御不能になる等のトラブルを抱えている方は、自分一人で悩まずに購入先の販売店や代理店に相談して見てください。

それでも改善しない場合は、弊社でも有償で機材の点検や調整を行っていますので、ご相談下さい。

この子達の様に、鋭いプロの目でよく観察して調整致しますので、必ず事態は改善できると思いますし、納得して頂けると思います。









Nさんの新作機が・・・無事ロールアウト

2011-12-22 16:52:45 | 趣味
先月からNさんが、600クラスの電動ヘリを製作していた・・・が、今まで経験した事のないカテゴリーのヘリに苦戦している様だった。

最近の電動ヘリの進化は・・・目覚ましく・・・そして高性能・・・その運動性は・・・凄い。


処がである・・・・それを使い熟す為には・・・少し勉強して頂く必要がある。


一昔前までは、バーレスで調子よく飛行させる為には、それ用の知識や、専用のメインローター及び、機体側の特別なセッティングが必要で有った。

それらは、私の得意分野でもあったのだが・・・今のバーレスは全く違うのである。


現在のバーレスには決まってジャイロが装備されている。

その優れた制御系は、メインローターの良し悪しなど・・・物ともしないし、タックアンダーやバルーニングと言った、バーレス独特の特性までも封じ込めてしまう・・・のではあるが・・・・。


特にバーレス用のジャイロの設定には・・・PCが必要な場合も多く、設定用ソフトのインストールや、その設定手法が難解で・・・手こずる事も多々有るのではないだろうか?


その上、それらの取説さえも英語や中国語が多く、尚更事を難しくしているのである。

ましてや、Nさんの様に50歳を過ぎてから、勉強しなければならないとなると・・・ほぼ不可能に近く・・何時になったら飛行出来るのだろう???・・・と言う事なのだろう。



実際問題、取説の翻訳から始めるとなると・・・気が遠くなる様な道のりで・・・それも、幾つかの取説を翻訳しなければならないとなると・・・・尚更である。

また、それを全て理解し、実際に設定するとなると・・・考えただけでも気が遠くなる・・・・結果・・お手上げ状態になったのだろう・・・。



そこでヘルプが掛り、昨日撮影した山口県から呼び戻されるハメに・・・急遽トンボ帰りで帰って来たと言う訳だ。


AM10時頃には、Nさんがヘリを携えて・・・来社。

あまりの寒さに気乗りしないまま・・・弊社のテストフィールドに移動。

現場でNさんの仕上げたヘリを最終確認するも・・・どうも色々が思わしく無いのである。

そこで、仕方なく現場で手直しを行う事に・・・・。



しかし、手直しを行う内に現場で手におえる範疇ではない事が判明し、一度会社に戻って・・・・機体をバラス事に。

午後テストフィールドに出直して来た時には、既に日差しはなく、風も強くなり・・・その上・・・雪もちらほら・・・・流石に寒い。


その後、一セットのバッテリーでフライトさせ、全ての調整を行い・・・軽くアクロを行って・・・・そこそこの調整で納品とした。

その理由は・・・それ以上ヘリを調整していると・・・こちらの体が・・・寒さで不調になる・・・ナンテネ。

それほどの寒さでした・・・なんたって・・・クリスマス寒波の到来なのだから。