ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

マルチコプター専用の新型1.2GHzビデオ送受信機が・・・遂に完成

2012-06-30 06:52:10 | マテリアル
先般(6/20)のブログで、マルチコプター専用の狭帯域1.2GHzビデオ送受信システムの開発を
行っている事は、既に発表させて頂いた。

この程・・・ようやく完成したので、取り敢えずその容姿をご覧頂きたいと思う。



写真の上側に映っているのが現行のTKF2006T/Mark2で、下側が今回マルチ用に開発したTKF2006T/Mark3である。

出来立てほやほやの為にシールが間に合わなかったが、今後はよほどの事が無い限り、仕様・寸法の変更は無い。


写真でもご覧頂いた様に、現行のTKF2006T/Mark2と比較して、TKF2006T/Mark3では、
かなり小型化する事が出来た。


因みに・・・躯体の各寸法は下記の通り。

・TKF2006T/Mark2 : 90(L)×75(W)×30(H) 重量185 g(突起部及びアンテナ除く)
・TKF2006T/Mark3 : 83(L)×50(W)×20(H) 重量92g(突起部及びアンテナ除く)


TKF2006T/Mark2以前のモデルでは・・・画像伝送時に伴う発熱を逃がす為に、ケースを
ヒートシンクがわりに使用していた・・・効率的に放熱させる為には、ケースにある程度の
表面積が必要になる。

その様な理由から・・・ある程度のケースサイズを必要としていた。

そんな訳で・・・TKF2006T/Mark2の重量割合は、心臓部よりもケースの重量が大半を占めていたのである。


方や・・・以前のタイプ(12MHzのTKF1006T:実験局向け)では、1Wと0.5Wに送信出力を
切り替えられる様になっていた。

そのTKF1006Tを0.5W側で使用すると・・・1W時と比較して極端にケースの発熱が少なかったのである。


発熱したモノは・・・効果的に放熱する必要があるが、発熱が少なければ・・・さほど放熱に
気を使う必要は無くなる。



今回開発したTKF2006T/Mark3では、マルチコプターに特化して開発している事もあり、
・・・送信出力をTKF2006T/Mark2半分に抑え、送信出力を0.5Wとしている。

前述の結果を踏まえて送信出力を半分に抑えた結果・・・当然、発熱量が少なくなった事に加えて、
更に電源部にもTKF2006T/Mark2で新規導入した技術を投入して2段構えで発熱対策を行っている。

結果・・・ケース側で放熱する必要性が少なくなったのである。



このビデオ送信機・・・言わずと知れた・・・携帯局向けの業務用機材である。


このビデオ送受信システムをご使用いただく為には、第3級陸上特殊無線技師以上の
無線従事者資格及び携帯局の無線免許が必要になる。


それらを満たさない場合は・・・電波法違反となり摘発される場合があるので、
ご注意頂きたい。

2.4GHzのビデオ送受信システムの様な画像伝送時の遅延や、受信状態低下時の画像ロック等が無い
1.2GHzの画像伝送システムで、あなたも快適に撮影業務を行って見ませんか?

弊社では、簡単にこれらの免許を取得できる様に、サポートもさせて頂いているので、
お気軽にご相談頂きたいと思う。

本機の価格に付きましても、お気軽にお問合せ頂きますようお願い致します。    


S800の不具合に付いて

2012-06-23 09:13:19 | マテリアル
最近・・・弊社とお付き合いのある同業者が購入した、DJI製のS800と言うマルチローターの
不具合が多発している。


その現象とは・・・アンプが焦げたり、モーターが停止したりする。

つい最近も・・・そんな情報を入手したので、その業者に直接電話を掛けて、聞き取り調査を行った。


また、弊社の機体だけ?か、どうかは判らないが、ほぼフルペイロード状態に於いて、風の無い時の
ホバーリング時等、プロペラ回転が大きく変化する要素が無い様な状況下でも、プロペラが過回転する
様な症状が度々発生していた。

もしかしたら・・・プロペラの異常回転?も、そのトラブルの内の一つなのでは無いか?と考えている。


それらの原因は・・・症状は違えど、恐らく同一個所が原因で全て発生していて、
その程度の大小で症状が違って現れているモノと思われる。


この事に付いては・・・弊社の独断でトラブルの原因を特定しているのだが・・・。

原因は・・・恐らく、アンプ基板の根本的な設計ミスとモータートルクアームの構造上の問題である。
そこに・・・製造時の組み付け不良が重なっていて、2重3重の原因が存在していると考えている。


既に弊社では、それらを踏まえ、その対策を行っているのだが・・・構造上、その対策にも限界がある。



その理由とは・・・S800の電源回路はモジュール化されている為に、内部構造がどうなっているのか?
実際には判らない為で・・・従って、見える所や、手が届く所の対策しか行う事が出来ないのである。




注意して機体各部を点検すると・・・チョット見ただけでも、ヤバそうな個所が散見されるのである。

従って・・・見える所だけ対策を行った・・・と、言うのが正しいのだろうと思うのだが・・・もしも、
見えない個所も同じレベルで組み立てられていたとすると・・・それも根本的な対策にはなり得ないだろう。



あくまでも噂の話だが・・・それによると、先行販売された諸外国では、既に相当数の機体が出荷されていて、
それらの先行納品されたS800が・・・墜落しまくっているのだと言う。




しかし・・・幸い日本ではその様な報告は少ない。

恐らくその理由は、日本国内には最近入荷し始めて日が浅い為か?・・・実際に飛行している機体は、
それほど多く存在していない事から、墜落の報告が少ないのだろうと考える。


但し・・・現在の状況を野放しにして於けば・・・諸外国同様に墜落事故が多発する可能性があるので、
今回、注意喚起を行うものである。



現在・・・メーカーサイドからは、そのトラブルに付いて正式な発表は無い。



メーカーサイドから正式な発表が無い以上・・・それらのトラブルの原因に付いて、詳細な言及は避けたい。


しかし、弊社の経験からすると・・・メーカーの根本的な体質に問題があるので、恐らく今後も
正式な発表など・・・無いのだろうと考えている。


いずれにしても・・・現在、数社の日本総代理店から、トラブルが発生した機体を修理の為に、
数機メーカーに送っている。


修理が完了して返却された機体は、未だ1台も無い様なので何とも言えないのだが・・・もし弊社で特定した
個所が原因でトラブルが発生していた場合には、その部分になにかしら手が加えられて返却されて来るだろう。

それらの修理が完了し返却された時点で、メーーカー改修された機体を良くチェックした時に、十分な対策が
行われている場合で、尚且つ、弊社で実施した対策よりも優れていると判断出来た場合には、弊社の機体も
メーカーで改修させようと考えている。


いずれにしても・・・今回のトラブルは、早いモノでは僅か数フライトでモーターが停止するし、
ある程度の回数調子よく飛行出来て、自分の機体は大丈夫そうだ・・・と、思っている矢先に
アンプが燃えたりする様なので・・・気が抜けない上に、始末が悪いのだ。



どちらにしても・・・オリジナルのS800をそのままの状態で使用する事には危険が伴う。


因って・・・S800を購入したユーザー自身に、トラブルの原因を究明する能力が有って、
尚且つ、それらの対策を行える場合には・・・その対策を行った上で機体をフライトさせるべきだろう。


そうでないユーザーに付いては、原因がハッキリするまでは・・・フライトを自粛する必要があると考える。


その理由は・・・恐らく、遅かれ早かれ、ほぼ100%の確率で、そのトラブルが発生する可能性が有るからだ。


増してや・・・フルペイロード状態で今回の様なトラブルに遭遇した場合には・・・唯では済まない事は、
誰にでも容易に想像出来る。


それでも正常な状態に於いては、S800はペイロードも有るし、フライト時間にも余裕がある。

以上の様にクリアーすべき問題点が多い事も事実なのだが・・・それらを差し引いても基本的に性能が高い。

因って、使い熟せれる事ができれば・・・魅力のある機体である事は間違いない。

それだけに・・・今回の様な不具合は大変残念であると同時に、メーカーには真面目にやって貰いたいと思う。


従って、繰り返しになるが・・・実際に飛行させたり運用する場合には、細心の注意が必要で有ると考える。

S800専用のオリジナルカメラジンバルをテスト

2012-06-21 22:18:27 | マテリアル
この処・・・撮影の準備やら、1.2GHzのビデオ送信機のテストやらで・・・少々忙しかった。

その上・・・今回の台風である。

これには・・・些か、参いってしまった。

当然、スケジュールは・・・滅茶苦茶、もうどうにもならない。

悪天候は・・・青空社員の泣き所なのだ。

この天候では・・・テストもままならないので、一度に複数のテストを重複して行っている。

昨日も、台風4号が通過した後の強風時に、TKF800Gのジンバルテストを行っている。

風速8m以上で撮影テストを行ったその様子は・・・明日にでもYouTubeに投稿したいと考えている。


その前に・・・本日、1.2GHzのビデオ送受信システムのテストを兼ねて、S800専用カメラジンバルの
1stテストも同時に行った。

兎に角・・・雨の合間を縫ってテストするのだから・・・慌ただしいのである。

その模様は・・・本日、YouTubeに無編集で投稿した。

従って・・・映像作品とは程遠いが・・・1フライト分をノーカットでご覧頂けると思う。

http://youtu.be/nLbIBWK6SX8

テスト結果は・・・概ね、良好であったが・・・何分、1stテスト故・・・細かな点で、少々不満が残る結果に・・・。

因って・・・ジンバルの手直しを行い・・・再度テストを行おうと考えている。

PS:弊社では・・・手分けで作業を行っている為、今回のテストは一人で行った・・・因って、写真はない。

1.2GHzビデオトランスミッターテスト

2012-06-20 12:53:42 | マテリアル
現在・・・弊社では、マルチコプター専用のビデオ送受信システムの開発を行っている事は、先般の
ブログで既にご報告したと思う。


一般的に、マルチコプターにビデオトランスミッターを搭載する場合には、スペース的にビデオ送信機の
マウント場所が制限される場合が殆どだと思う。

その為に、ビデオトランスミッターの大きさや重量、或いは送信出力や消費電力が
大きな問題となるのである。

そんな訳で、現在開発中である小型・軽量タイプのビデオ送信システムの送信出力は、最終的に
0.5W程度にしたいと考えている。

送信出力を抑制する事で消費電力が少なく、結果発熱も少ないトランスミッターに仕上げたいのだが・・・。

そのトランスミッターの送信出力は、現行のTKF2006T/Rと比較して約半分程度であるが、
マルチコプターの場合には比較的至近距離で運用する事が多い様なので、特に問題にはならないと、
弊社では考えている。

送信出力が0.5W程度でも・・・受信設備さえ整えれば、計算上はMAXで2km程度は画像伝送出来る勘定だ。


近々実際に、試験機で電波を発射して実証試験を実施する予定だが、試験電波発射届なる書類を役所に
提出する必要があるので、現在その準備中である。


そこで・・・その前に、無線免許取得済みの、既存のTKF2006T/R(送信出力1W)にて、
画像伝送の為の電波が、マルチコプターの操縦にどの様な影響を与えるのか?・・・を、
確認する為に実証試験を行った。



上記は、そのテストの様子である。

些か極端な形でビデオトランスミッターを搭載して、テストを行った試験機は・・・先日までGoProの
雲台テストを行っていた、DJIのF450の特別仕様である。


この機体・・・この手の機体サイズからすると・・・些か規格外のモーターが搭載されているので、
モニターカメラやビデオ送信機・バッテリーを搭載しても、パワー的にはかなり余裕があり・・・
フライト時間も7分程度飛行出来る。

まあ・・・使用しているバッテリーの容量も大きいのだが・・・。


肝心な、そのテスト結果はと言うと・・・テスト機の様な小さな機体に、敢えて至近距離で
送信出力1Wのビデオトランスミッターを搭載したのだが・・・操縦性に全く問題はなかった。


まあ、実際にテストするまでも無く・・・テスト結果は、大体判っていたのである。

無線免許を取得する際には・・・落成検査と言って、規格通りに無線機が製作されているか?の
性能検査が1台毎に行われている。

通常、どんな無線機でも電波を発射しようとすれば・・・発射する周波数以外にも雑音を
一緒に発射している。

スプリアスと言われる、この雑音だが・・・携帯局のビデオトランスミッターの免許を
取得しようとした場合に行われる落成検査時には、第五高調波まで測られており、
基準値に達しない場合には、当然失格となり免許を受ける事ができないのである。

弊社では・・・基本的に0スプリアスを目指してビデオトランスミッターを調整している。


従って・・・ノイズの問題は、予め製造段階でクリアー出来ているのである。


その上での問題は・・・1Wもの送信出力が、微弱な操縦用の無線機にどの様な影響を与えるか?
・・・なのだが、元々電波は弱肉強食なので始末が悪い。

因って、微弱な電波は強い電波の影響を受けやすいのである。


そこで今回・・・操縦性に影響を与えないかどうか?の、検証を行う必要に迫られ試験したのである。


現在巷では・・・1.2GHzのビデオ送信機は、マルチコプターには使えない等と
言う誤情報が・・・実しやかに、発信されている様だが・・・?


誰が言い出したのか?は、判らないが・・・ある程度影響力のある人が言わなければ、
そんな誤った情報は広がらないと考える。


兎も角・・・合法的な1.2GHzのビデオ送受信システムを使用していれば・・・恐らく、その様な問題は発生しないと思われる。


多分、問題が発生したとすると・・・安価な中国製等のビデオ送信機を、無免許で使用している場合に
その多くが発生しているのでは無いのだろうか?



もっとも・・・それらの劣悪な性能のビデオ送信機では、無線免許を取得する事など・・・勿論、出来ない。



それらの多くは・・・小型で機体に搭載する時には都合がいいのだろうが?・・・恐らく、無線知識の欠如から
ノイズが出まくっている事を理解して使用していないのではないのだろうか?

それらの劣悪な無線機を使用すれば・・・何か?トラブルが起きたとしても、何ら不思議は無いのである。



しかし、そんなスプリアスが少ない弊社のビデオ送信機で有っても・・・1Wもの送信出力が、微弱な操縦用の
送受信システムに与える影響を軽んじる事は出来ないのである。


従って、それらを踏まえた結果・・・現在開発中のマルチコプター専用のビデオ送信機では安全性を考慮して、
現在送信出力を0.5W程度に設定している。



取り敢えず現行のビデオトランスミッターを使用して飛距離を伸ばしながら・・・実証試験を繰り返す・・・
そんなテストを、当分継続してデータを取得したいと思う。


動画撮影への機材拡充

2012-06-19 16:37:59 | マテリアル
台風が接近している為か・・・何だか、天気が悪い。

この台風の影響で、各地に災害が発生しない事を祈るばかりである。



さて・・・話題を変えたいと思う。

最近、動画の撮影時に、撮影ポイントの移動やトランスポーターが乗り入れられない場所に於いて、
効率的に機材運搬を行う必要性を痛感する事が増えた。


今迄・・・弊社で行って来たスチール撮影では、その殆どがトランスポーター横付けで撮影出来たので、
その様な事を感じた事は無かったのだが・・・動画撮影では、些か様子が違う様だ。


そこで・・・簡単且つ効率的に機材を運搬する為に・・・荷車を買った。




この荷車の説明書には・・・80kgまで積載可能だと書いてある。


そこで・・・試に、カミさんを乗せてみた・・・。


実践投入前に・・・壊れなくて・・・本当に良かった。