ラジヘリ空撮

空撮用マテリアルの開発状況に係る情報発信や、現場での出来事及び、日常の情報発信を致します。

ESCの不具合について・・・パート3

2014-04-27 00:00:01 | マテリアル
意を決して離陸させた機体は・・・・???

全く異常の素振りも見せずに、拍子抜けする程快調その物だったが、
先のフライトでもそこは同様なので気が抜けないのある。

因って・・・暫く、そのまま様子を見る事にした。


1分・・・2分と、何事も無いように時が過ぎたが、それは突然やってきた。


前回同様・・・いきなりフルダウンが入ったのである。

それは、離陸後3分程経過した時の事だった。

しかし・・・制御系には異常がない様で、すぐさまカウンターの舵が入る。

この繰り返しで、恰もメトロノームの様な状態になっていると思われた。

この前後の切返し時には・・・何だか?カチンカチンと聞いたことのない様な
音までする始末。


エルロン方向にも注視するが・・・全くその様な兆候は見られなかったので、
特定のモーターの回転制御に係るトラブルだと言う事が、この時点で判明した。

当然・・・この間も、メトロノームを繰り返しているが、機体が勝手にやっているか?
オペレーターが操作しているか?の違いだけで、エルロン方向は安定しているし、
舵も普通に操舵出来るので、取り敢えずそのまま様子を見た。


すると・・・特定のプロペラ(モーター)の回転が、何だか急に不安定になった様に
見えた。

メトロノームの角度変動も穏やかになったが・・・次の瞬間、一つのESCから夥しい
白煙が上がった。

それと同時に・・・プロペラの回転も完全に停止。


すると・・・メトロノームも完全に姿を消して機体は水平になった。

如何も・・・特定のESCが一つ悪さをしていた様だと思った矢先に、今度は
機体がヨー方向にグルグル回り出した。
(当該機は、オーソドックスなHexa・・・それ以外のタイプのHexaやOctoでは、
 プロペラが一つ停止しても機首は偏心しないので、念の為申し添える。)

勿論・・・プロペラが一つ停止した場合に、ヨー軸の回転が維持できなくなる事は、
反動トルクの打消しが出来なくなるので当たり前だし、想定内でもあった。


依然として・・・ESCは多量の白煙をまき散らしていたが、そこに回転が加わった事で
恰も、竜が蜷局を巻いて昇天するかの様相を呈していて、なかなか見る事の出来ない
光景でもあったが、何時までも呑気な事も言っていられない状況が相変わらず
続いていたので、原因も既にハッキリした事から、機体を回収する事にした。


しかし・・・この様な状況にも関わらず、案外機体は安定していて、十分コントロール
出来る範疇にある。


ピルエット時の操舵要領で、タイミング良く操舵出来る操縦技術が有れば、
問題なく回収出来ると判断した訳だが・・・全く思惑通りに事は運んで、
無事着陸地点に着陸させる事に成功した・・・勿論、機体は最後まで
ピルエットしたままだったが・・・破損など当然無い。


このブログをご覧頂いている方々の中には、もしかしたら、ある結果を期待していたのかも?
知れないが・・・当方、モーターが一つ停止した位の事で、如何にかなってしまう様な軟な
操縦技量は持ち合わせていないし、そもそも・・・モーターが一つ停止した位で、直ぐに姿勢が
維持できなくなる様な機体は、余裕ペイロードが少ない事を意味していて、機体を組み立てた時点で
既に問題を抱えていると言えよう。

風速5m程度の風の中で作業をする事など日常茶飯事の訳だが、そんなレベルの低いの機体では、
そんな気象条件でさえ、安定飛行する事すら難しいだろうし、フライト時間もモーター効率を
無視しているので、稼ぐことは出来ないだろうと思う。


話を元に戻す。

これが・・・問題のESCであるが、容量は40Aだ。


見事に?・・・真っ黒焦げである。

このESC・・・巷での評判も良く、弊社で所定のテストを経て採用されていたパーツだったが、
この様な無残な結果になってしまった。

勿論・・・他の5個のESCには、当然の事ながら全く問題は無かったので、個体特有の不良
と言う事になる。


これらのトラブルの原因は・・・仮に目視で点検したところで、その瑕疵を発見する事など
到底不可能である。


この様に、ブラックボックス化したパーツの集合体が・・・マルチコプターと言う訳だが、
これらのメーカーの中には、生産・出荷時の最終検査を最初からユーザーに委ねてしまって
割愛している所もあるようだ・・・要は、最終的な品質管理が全く行われていないのだ。

生産全量を出荷し、不具合の申し出があれば迅速に交換対応する事で、人件費を抑えて
いる様だが、もしその様なメーカーのパーツを使って機体を仕上げたとすれば、
安全に飛行出来る機体など到底手に入らないと思うので、安いからと言って安易に
飛びつかない様にしなければならない。

又、日本に輸入されて、日本の業者が販売しているケースも勿論あるが、
それらはディストリビューターが、どの位下駄を履かせているかにも因るので、
たとえ価格が高いからと言って、必ずしも品質が高い製品とは言えない現状がある。

こんな状況の中、しっかりとした選択眼が無いままに、価格優先でサードパーティー
パーツを寄せ集めて機体を製作したとしたら、安全に運用できる確率はかなり低いと
思われるし、それが如何に危険な事かがお判り頂けるだろう。



今迄の一連の投稿については、投稿途中で色々とご批判も頂いた訳だが、
弊社の投稿の中で、タイトルに連番がついているモノについては必ず続きが有ります。

因ってそれらのコメントは、全てここに至るまでのプロローグの途中で頂いたものであったが、
今回で一連の内容については結論を出しましたので、コメントを頂いた方々にも、
多分ご理解を頂けたと思います。

この話題につきましては今回で終了と致しますが、もし今回の投稿が、マルチコプターを
運用されている皆様の参考になれば幸いだと考えますし、もう一度、機体構成やその運用方法に
於いて、考えて見るきっかけになれば嬉しく思います。


次回は・・・・・・誰?










ESCの不具合について・・・パート2

2014-04-25 00:00:01 | マテリアル
この手のトラブルを再現する事には・・・当然、危険が伴う。

だからと言って、黙って手を拱いている訳にも行かないので、
やるしかないが・・・ヤハリ、緊張する。


やがて機体のセットアップ及びプリフライトチェックが終了し、
テスト飛行の準備が整った。

離陸前に・・・これから発生するであろう機体の挙動変化について
3パターン程想定し、それぞれの対処方法に付いて、頭の中で
整理した・・・多分、時間にして10秒程だっただろうか。

深呼吸をしてからアームモードで、プロペラを起動する。

その様子を注視するが、1回目は異常がない様だった。

念の為、その操作を合計3回行なって、起動状態を確認するも
異常なかった。

さて・・・これからが本番である。


意を決して・・・離陸させた。

・・・続く。


ESCの不具合について・・・パート1

2014-04-24 00:00:01 | マテリアル
延び延びになっていた・・・ESCの不具合について・・・だが、
これは何もサードパーティーに限った事ではない。

DJI製のS800のそれも・・・発売当初は、よく?トラブったらしい。

しかし・・・その大半は、電源投入時に発生する事が多く、
飛行前の話なので、たとえ燃えたとしても墜落事故に発展する事は
少なかったと思われる。

事実・・・弊社が以前購入したモニター機でも、同様のトラブルが
発生しそうな気配があったので、予め対策を行った・・・と言うか、
もし対策をしなかったら・・・多分、燃えていたと思う。

もっとも上記の場合は、ESC自体の不具合ではなく、メーカーサイドの
組付け上の瑕疵だった為に目視でも発見できた訳だが、これが
デバイスの不良だった場合には、事前に不具合を発見する事自体、
極めて困難な事ではなかろうか?

それ程・・・モニター機の組み付け品質は褒められたモノでは無かったが、
基本的なマテリアルについては、組み合わせ不良などがなかった
事は幸いであった。



方や・・・サードパーティーの寄せ集めでマルチコプターを
構築する場合は、使用するマテリアル全てを自ら選択する必要がある。

これらマテリアルの選択には、様々なノウハウが必要で、例えば
ESCを選択する場合は・・・選択したモーターの消費電流を
実測し、それをカバーできる性能を有したESCを選択する必要がある。


以前・・・ある販売店から・・・ESCが燃えるとかESCの被覆が
溶けてしまうなどと、相談を受けた事がある。

聞くとその販売店は、ホバーリング時の電流値を測って
ESCのサイズを決めていた???・・・との事。

そんな状態では、ホバーリングしか出来ない機体・・・と言う
事にもなって、間違ってスロットルを全開にしたり、誤って
ペイロードを掛けたりすれば・・・たちまち不具合に襲われて
も不思議ではないのである。

上記のケースは、同じESCの不具合でも製品上の瑕疵ではなく、
制作者の選択ミス及び使用方法に誤りがあった訳だが、
一見本職とも言える販売店でさえ、そんな初歩的な過ちを犯す事も
あるので、初心者が選択する場合には、尚更陥りやすいのが、
組み合わせ不良と言う事なのではないだろうか?

また、DJIのフライトコントローラーでは、ESCの周波数も
指定されているし、ESCの種類如何に因っては、そのまま使用した
場合にはフライトコントローラーにもダメージを与える恐れもあるので、
配線方法にも配慮が必要で、更に注意する事は言うまでもない。


上記は、至極当たり前の事だが、再確認の為に
敢えて申し上げておきたい。


それらとは別に、製品自体に瑕疵がある場合も少なくない。

今回申し上げたい事は、その事についてであって、
以下にご紹介する事が、今回の本題である。

それは・・・ESCに限らず全てのマテリアルについて
言える事だと思うが、電子デバイスのバラつきが原因で発生する
トラブルについてである。
このことは、フライトコントローラーも例外ではないので、
増々始末が悪いのである。

弊社が販売する機体には、弊社が実際に一定期間テストしてみて、
検証した結果信頼できると判断したマテリアル以外は、基本的に使用しない。

過日・・・そんなマテリアルの一つであるESCに、不具合が発生した。

その時の症状は・・・こんな風だった。

その日初めてのフライトだった為、離陸後3分程機体をホバーリングさせ、
様子を見ていた時の事だった・・・いきなり前後方向に目にも止まらぬ速さで
機体が勝手に動き出したのだ・・・それは恰も3Dのメトロノームの様相を
呈していたが、焦る気持ちを押し殺し機体を観察する・・・が、取りあえず
何処かへ飛んで行ってしまう事はなさそうだった。

暫くすると・・・前後の動きが少し鈍くなったので、この機を逃すまいと
高度を徐々に下げ、機体が水平になるタイミングを見極めて一気に着陸させ、
事無きを得た。

この様な不具合は・・・弊社でも経験した事が無かった。

原因を必死に探る・・・フライトさせた場所には、無線ランが飛び
交っていたので、その影響を受けたのか?とも思われた。

機体の様子がいきなり急変した事から、その可能性も無くはなかったが、
もし無線ランの影響だとしたら、通常は舵が大きく入るのではなく、
なんか引っかかる感じで断片的に舵が入る筈である・・・が、今回のそれは
明らかに違う。

そこで・・・念のために場所を移して、症状の再現と検証を行う事にした。

この手のトラブルは・・・決して曖昧なままにしてはならない。

車を数十分走らせ、適当な空き地を見つけた。
周りは農地で・・・幸い農作業をしている人もいない事も確認出来て、
この手のテストには最適な場所だった・・・但し、その脇に貯水池が
あった以外は・・・。

次回に・・・続く。






如何も旅行記は受けが悪い・・・?

2014-02-13 19:16:35 | マテリアル
この処・・・あたかも旅行記の様な投稿が続いていたが、
どうもあまり受けがよくない様で、閲覧数が減っている。

皆さん・・・あまり旅行記がお好きではない様なので、
そろそろ空撮関連の話題を小出しにして行きたいと思う。

ここに投稿しないからと言って、弊社では何も開発していない
訳ではないのだが、公表出来る事とそうでない事が有るので、
悪しからず。

今回話題にするのは、カメラを機体上部に搭載したHexa-Kopter
についてである。



この機体に搭載しているカメラはDSLRであるが、なかなか
この手のカメラを機体上部に搭載することは、色々な問題があって
難しい。

そうかと言って、カメラを防振もしないでフィックスで固定する
訳にもいかず、仮にそんな事をして実際の作業に用いても
ろくな結果を生まないのである。

従って、この手の機体に搭載するジンバルは、上方向へ
アクティブに動作し、パン方向も360°稼働しなければ
意味がない訳だが、当然フルスペックのジンバルは重くなるのが常。

因ってジンバルは、極力軽量に仕上げられている必要が有る訳だが、
これがなかなか難しいのである。

こんな時は、やはり市販のジンバルを転用してみても巧く事は
運ばないのだが、弊社では専用設計のオリジナルジンバルで対応している。



しかし、軽量に仕上げられているとは言え、フルスペックのジンバルや
重いカメラを機体上部に搭載する為には、機体自体の軽量化も同時に
図る必要があった。

そこで軽量且つ、高剛性のフレームをどうしようか?と
考えていた時、以前、東北のUさんに頂いた680クラスの
フレームの事を思い出した。

実はそのフレーム・・・何時かは、何かの機体に使用してみたい
と思って、大事に保管しておいたものだった。

そのフレームに追い加工を施して、今回紹介した800クラスの機体に
使用したと言う訳だ。

Uさんのお蔭で、軽量な機体が見事に完成したのだが、それは
今から遡る事半年の事だった。

ここにご紹介する東北のUさんとは、弊社の0.5wタイプの
ビデオ送受信システムを、開発段階にも係わらず、
完成を信じて予約して頂いたお客様である。

そんな大切な客様から頂いたフレームで、完成させた
機体だった訳だ。

この機体は、橋梁等の床板裏の状況を調査する目的で、
完成させた訳だが・・・既にこの機体で、数件実作業を行っている。

処が・・・実際に作業を行ってみると、様々な問題点が
浮上してきた。

別に・・・弊社の制作した機体に問題があった訳ではない。

その問題とは・・・撮影手法に関してであった。

現在・・・より良い成果が得られる様、更なる撮影方法の
技術開発が進行中である。

ビデオ送受信システム等のお問い合わせについて

2014-01-31 05:48:10 | マテリアル
何時も弊社ブログを御覧いただきまして、有難うございます。

又、ビデオ送受信システムをはじめとする弊社製品について、
毎日沢山のお問い合わせを頂きまして御礼申し上げます。

ご連絡を頂きながら、甚だ恐縮ではありますが、
今回はそれら商品のお問い合わせ方法につきまして、
ここでお願いを致します。


先ずお問い合わせの方法ですが、本ブログへのコメント欄ではなく、
必ずメールにてお問い合わせをお願い致します。


コメント欄にお問い合わせを頂いた場合には、ご連絡が遅れる、
或いはコメントに気が付かない・・・など、折角頂いたご連絡に対し、
失礼してしまう可能性が大きい為です。


従いまして、下記にメールでのお問い合わせ方法を記しますので、
参考にして頂ければと思います。

①ご連絡は・・・メールアドレス:t.k.factory@win.email.ne.jp
 にお願いいたします。

 また、弊社ホームページにも、お問い合わせフォームが御座います。
 お問い合わせフォームのボタンをクリックして頂ければ、
 簡単にお問い合わせを頂けると思います。

 ※弊社名で検索頂ければ、簡単に弊社ホームページを
  見つけられると思います。

②お問い合わせを頂く場合には、下記情報をお知らせ願います。
 1.所属(会社名)
 2.ご担当者名
 3、使用目的
 4.ビデオ送受信システムについてお問い合わせを頂く場合には、
   搭載される機体・ペイロード等をご連絡願います。
  ※模型のUAV(DJIファントム等)に搭載する事は難しいと思いますので、
   予め申し添えます。
 5.ご住所を含むご連絡先
 

 ※コンプライアンスに基づき、ご連絡を頂きました上記情報の管理には
  万全を期しております。
  当然、お問い合わせを頂いた方との通信以外には使用致しませんし、
  他への転用もしない事をお約束いたします。

  上記情報提供をお願いする理由は、ニックネームやお名前だけでは、
  使用目的が判らない事から、各商品をご使用頂く上で、
  適切なアドバイスを行えない為に、上記情報提供をお願いしています。

  それから、弊社のビデオ送受信システムについてお問い合わせを
  頂く場合のご注意とご確認をお願い致します。

  
 ①弊社のビデオ送受信システムは業務用ですから、オプションの
  八木アンテナをご使用頂ければ、通信距離1km程度離れた場所でも
  運用可能です。(現場のロケーション等で左右される可能性あり)

 ②但し、それらの無線機器を導入頂く場合には、数十万単位の初期費用が
  必要となります。

 ③又、弊社のビデオ送受信システムを合法的にご使用頂くためには、
  無線従事者免許証と無線局免許証の2種類の免許が必要となります。

  もしも、無線従事者免許証をお持ちでない場合には、
  免許を取得して頂く必要が御座います。
  (無線従事者免許:第三級陸上特殊無線技士以上の資格。
                 アマチュア無線技士は何級でも不可)

 ④無線機材を導入頂いた場合の無線局免許申請(無線機材の免許)は、
  弊社でお手伝い致しますので、初めての方が申請される場合でも、
  ご心配には及びません。

  以上、お願いいたしますので、どうぞ宜しくお願い致します。

(有)エアロサービスT.K.FACTORY