車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

六華苑(旧諸戸清六邸)~Ⅰ~ in 三重県桑名市

2018年02月27日 08時05分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・三重県

揖斐・長良川を望む5500坪余の広大な敷地に建てられた、薄水色の搭屋を持つ西洋館。初めてこの美しい建物を目にしたのは、桑名の観光名所が並んだパンフレットの中。

三重県桑名市桑名にある「国重要文化財:六華苑」。山林王として知られた実業家二代『諸戸清六』の新居として明治44年に着工し、大正2年に竣工。洋館の設計は鹿鳴館を設計した『ジョサイア・コンドル』

「18,000 ㎡の広大な敷地に、洋館と和館、蔵などの建造物群と「池泉回遊式」庭園で構成されたこの邸宅は、一部の改修と戦災を受けたものの、創建時の姿をほぼそのままにとどめています。桑名市は1991年に土地を取得し、建物は諸戸家からの寄贈を受け、整備工事の後、1993年に「六華苑」という名称で一般公開しました。そのうち、洋館および和館は1997年に国の重要文化財に指定され、他の6 棟が三重県の有形文化財に指定されています。また庭園は、2001年に国の名勝に指定されました。」公式HPより

長屋門風の入り口を入り、ロビーで入苑手続き(一般¥460)を済ませたら、さぁ、腐女子(笑)憧れの夢の世界へ

車寄せの玄関ポーチは・・締め切りで入り口は矢印の向こう。

格天井の美しさは、洋の中に和の凛々しさを取り入れた簡素で気品高い造り。

ポーチの前から見上げる塔屋の窓に思わずときめく乙女心(そこ、笑うとこではありません!)(笑)

玄関ポーチの真上には白い鎧戸付きの窓。室内には、柔らかなシャンデリアのオレンジの灯り。

窓の上には明り取りのドーマ。後ろに聳えているのは、多分暖炉の煙出し。

そのまま目線を横に移動させれば、お伽噺の王女様がふいっと顔を覗かせてくれそうな小窓が並ぶ塔屋・・・。あ、いきなり現実的な説明になりますが(笑)、元々は本館と合わせた高さの設計だったのですが、「揖斐川を見渡せるように」との清六の意向で4階建てに変更されたとか。最上階の窓から見る揖斐川はどんな風だったんだろう・・

庭に回って見上げる瀟洒な建物は、そのままお伽噺の舞台のようで、いくつになっても夢みる乙女心(そこ、以下略)を呼び覚ましてくれます(〃∇〃)

庭園に面して多角形に張り出した1階のベランダ。長いドレスの裾を翻して駆けてくるのは、長い黒髪を夜会巻にしたレディ諸戸。それとも小さなお姫様たち?

外観も素晴らしいのですが、やっぱりここまで来て中を見ないなんて有り得ない!(⌒∇⌒) ねぇ、この玄関ポーチのステンドグラスの暖かな色彩。

柔らかな光を投げかけるシャンデリア

真鍮で造られた装飾的な腕木

天井部には精緻な鏝絵が施された漆喰の・・これは何と呼ぶんだろう?

この部屋は何に使われていたのだろう?きっと主の商談はこの部屋で行われていたに違いない。目を閉じれば大きな取引を成立させて握手を交わす主と客の姿が・・

壁のライトは、満足げに微笑む主を見守るように光を投げかける。

磨きこまれた手摺りを伝いながら二階へ

差し込む光は今日も暖かいね。

柔らかな曲線を描く廊下の大窓から見下ろす緑の庭園。

意匠を凝らした2階のサンルームに立てば、白い窓枠は、まるで額縁のように影を落としそこに写る何もかもを、綺麗なポートレートに変えてくれる。それはまるで魔法の様に!。そうしてレディ諸戸は、愛する人の帰宅をここで待ちわびる。

移動するその折々に浮かんでくる物語は、美しい佇まいの建物に色を添え、香りを添えて私に話しかけてきます。

扉の向こうに広がる世界は、私たちには無縁だった煌びやかな世界。それをこうして自由に見られる事に単純に感動できるって、幸せだね。

あぁ、そういえば面白いと言うか、とても素敵な物を見つけました。今なら部屋の入口に当たり前についている照明用のスイッチ。この洋館の入り口にもありました!!「入る」と「切る」がそれぞれに設置されているのは、この時代ならではの事でしょうか。

流石は大正初期に、既に洋式の水洗トイレを備えた邸宅。何もかもが想像の域を超えて(笑)こういう時はやっぱり「ワンダフル!」って言うのかな(^▽^)

そうそう、もう一部屋「資産家の邸宅とはかくあるものか」と感嘆させられたのが、洋館なのに押し入れがあるこの部屋・・・何と女中部屋。

見所一杯の「六華苑(旧諸戸清六邸)」。明日は粋を凝らした和館の紹介です。

訪問日:2011年4月9日

 


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