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車泊で「ご当地マンホール」

北は山形から南は大分まで、10年間の車泊旅はマンホールに名所・旧跡・寺社・狛犬・・思い出の旅、ご一緒しませんか。

光(みつ)の鏝絵~Ⅰ~ in 鳥取県琴浦町

2017年06月05日 08時00分00秒 | 神社仏閣・名所・観光・鳥取県

琴浦町光地区・48戸の集落の半数、24戸に「鏝絵」があると知ったのは鳥取県を訪問地と決めた時。これはもう行くしかない!と力説するご亭主殿。そんなに力こぶいれなくても、私だって鏝絵は大好きですからちゃんとご一緒しますよ(笑)。集落入り口には広い駐車場があり、鏝絵を見る為に路駐をしなくて良いのが何よりも有り難い・・という事で、琴浦町ラストの紹介は「光(みつ)の鏝絵」

「江戸末期から昭和初期に庶民の建築文化として全国的に流行していた「鏝絵(こてえ)」。左官職人が、漆喰壁に、鏝で福助や動物、植物などの浮き彫り模様を塗り、絵画的、装飾的に家の蔵などに付けられ、「蔵飾り」とも呼ばれています。昭和初期ごろまでは、家紋や文字が付けられるぐらいがよい方で、戦後昭和30年頃からは、縁起を祝う意味で、「鶴・亀・鯉・松竹梅・巾着・打出の小槌・瑞雲・立浪」などが付けられるようになりました。光の鏝絵は、琴浦町光集落の吉田貞一氏と吉田勝重氏、また吉田貞一氏から指導を受けられた琴浦町中村集落の野口原貞雄氏が丹精を込めて仕上げられた作品です。」琴浦町観光協会より

「鯉の滝登り」。「龍門の滝」を登る事に成功した鯉だけが、龍に変身できる・・・古来の中国の言い伝えから出世のシンボル的存在として、蔵飾りによく用いられます。

集落を歩けば左官職人が作り上げた芸術品が次々と現れ、つい側に近寄ってみたくなります。が、そこは人様が普通に生活をしている場所、決して無遠慮に立ち入ったりしてはいけません。だからなるべく遠目からズームを駆使して(〃∇〃)

妻入り部分に良く見られる「波に亀」。亀は長寿を表し、波は水で火難防止を意味します。

上と同く「波に亀」ですが、金泥の亀が波間から上がろうとする瞬間を表しています。何気なく見過ごしてしまいそうな場所にも「宝袋」の鏝絵。

「鏝絵」と言うと、どうしても絵画的な部分に目が行きがちですが、決してそうではありません。壁に施された「瓢箪七宝」のなまこ壁などは、まさに左官職人の技が生み出す芸術。

妻部分の鏝絵では「蔵飾り」で紹介した「波に鯉」も、多くの家で使われています。同じ様な題材ですが、微妙なデザインの違いや色漆喰を使っているなど・・本当に見飽きません。

古来より吉祥文様とされた「唐草文」、それに家紋と菊花をあしらったデザイン。

「梅」は、寒中に耐えて香り良い花を開く、古来の日本で花と言えば梅を指します。

こちらのお宅の鏝絵は、従来の枠の中に当てはまらないとても個性的で洋風のデザイン。群青と黒の漆喰で、宝袋のようにも見える末広がりに、金泥で要の部分を飾っています。

今にも壁から離れて飛び立ちそうに見える「鶴」。左官の技は、絵の範疇を遥かに超えています。古来より長寿を象徴する鳥として知られる「鶴」、瑞雲と共に吉祥の象徴とされています。下の三つの鏝絵は、題材としては全く同じですが、それぞれ別の蔵の妻下にあったものです。

まだまだ終わらない「光の鏝絵めぐり」、恒例の続きは明日(*´꒳`*ノノ゙

 撮影日:2012年4月20日

 


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