うまくは言えないけど

日々思う事をとりとめもなく書いています

ペットのいのち

2007年10月05日 | 日記
NHKのニュースで「ムツとわたし」という絵本の特集をしていました。太平洋戦争末期に愛犬を「供出」という名の下に軍に差し出さなくてはいけなかった女性(当時本人は疎開中だったそうですが)が、戦争で失われた動物の命も忘れないでという思いで自費出版された絵本です。

名目上は防寒具の毛皮が必要なためという事だったそうですが、時期から考えても動物園の動物と同様に空襲などで野犬化することを恐れたのではないかと思います。この特集の最後にキャスターが「ムツが身を以て命の大切さを教えてくれたのかもしれません」というような趣旨の事を言いました。

ボクはそれは全く違うと思います。生放送なのでついまとめようとして言ってしまったのかもしれません。例えばムツがこの女性を守って身代わりに死んだとかならこの発言もわかります。でもムツは戦争という全く人間の身勝手な都合で殺されただけです。

このときに殺された犬は数万頭にのぼるとみられるが、実数は分からないとの事でした。でも今戦争でもなくこれだけ豊かになっているにも関わらず年間30万頭をはるかに超える数の犬猫が殺処分されているそうです。「ムツが身を以て」教えてくれたのならなぜこんな事になっているのでしょう。

なぜ最期まで面倒がみれないなら飼ったりするのでしょう。ムツは飼い主が戦争で軍に命令されて泣く泣く手放しているのです。それに比べ現在はほとんどの場合が飼い主の身勝手でしょう。ニュースもこの絵本を通じてもっとこういう問題提起をしてほしかったと思います。

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