うまくは言えないけど

日々思う事をとりとめもなく書いています

ビニール傘

2006年06月27日 | 日記
梅雨に入り、徐々に雨の日が増えてきました。

ボクは以前普通の傘を使っていたのですが、立て続けに盗られたり忘れたりした事があり、少し嫌になってビニール傘を使うようになりました。ビニール傘だったら安ければ100円からあるし、まあなくしたり盗られたりしてもいいかという気持ちでした。でも最近また気持ちが大きく変わってきました。

直接のきっかけは会社で立て続けに傘を盗られた事にあります。今年に入って既に4、5本は盗られています。ボロボロの100円の傘であろうが、買ったばっかりの5、600円くらいする大きめのジャンプ傘であろうがビニール傘であればほぼ必ず盗られます。合計の被害額はたいした事はないのですが、気持ちがもやもやして仕方ありません。

なのでできるだけ傘を持って行かなかったのですが、ある日帰りに結構な雨が降っていました。ボクは濡れて帰るつもりだったのですが、会社の人に「その辺のビニール傘使ったらいいじゃないですか」と言われました。もう社内にほとんど残っていない事もあり、1本借りて次の朝に返しました。また、別の時にボクはたまたま近くで聞いただけですが、別の人が同じように傘がない人にビニール傘をすすめていました。

いやちょっと待ってください、会社もしくはそのすすめてくれる人が傘がない人のためにビニール傘を用意してくれているわけではないでしょと思ってしまいます。たいした金額じゃなく安いかもしれないけど誰かが自分が雨をよけるために傘を買っているはずです。その傘をなぜ当たり前のように人に勝手にすすめられるのでしょうか。

直接目の前で自分の傘を持って行こうとされたり、そういう事をするのが特定の人と分かっていれば言えるのかもしれませんが、傘のなくなり方からしてもビニール傘は自由に持って行っていいと思っている人がかなり多いのでしょう。同じ職場でそんな感覚の人が多いと思うとものすごく残念です。勝手にビニール傘をすすめるのはいい人に見えますが、そのせいで困る人がいるという事にどうして気付いてくれないのでしょう。

しかも1000歩譲って傘がないからビニール傘を勝手に使って帰ったのはいいとしましょう(ほんとは全然良くないですが)。なぜその勝手に持って帰った人はその傘を次の日でも持ってこないのかと思います。買ったばかりで盗られた大きめの傘はその後一度も会社で見ていません。

ただ、これは最近の日本人に限った話ではないようです。あまりにも連続で傘を盗られて頭に来て友人にこの話をしたところ、歴史好きの友人が江戸時代にも同じような話があった事を教えてくれました。ある藩(たしか土佐藩だったと思います)で客人に傘を貸してあげるのですが一向に返しにこないので、一計を案じものすごくいい傘を藩の紋を入れて貸したそうです。ところが驚いた事に返してくれるどころか藩邸の近くでも平気でその紋の入ったいい傘をさして使う人が多かったそうです。日本人の公共意識の低さによくがっかりさせられますが、江戸時代でもそんなんだったのかと思うと残念です。

そんな気持ちの時にたまたま傘屋のおじいさんから傘に対する熱い想いを聞く機会がありました。きちんとした場所に行く時ビニール傘じゃ恥ずかしいとか、デパートで売っている傘と傘屋で扱っている傘の違いなどをかなり熱く語られました。こういう話を聞いた事もあり、安いから盗られたりなくしたりしてもいいやと言う浪費的な考えもかなり嫌になっていましたし、ちゃんと傘を買おうと考えるようになりました。

しかしいざ探してみるとなかなかいい傘がありません。でもビニール傘は嫌だしなと思っていたら、ホームセンターで400円で結構大きくてジャンプでビニールじゃない傘があってとりあえずそれを使う事にしました。そうすると見事に盗られなくなりました。値段だけで言えばこの傘より高いビニール傘もアッと言う間に盗られたのに何となく複雑な気持ちになりました。

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