ファイト一発!税理士イワサの社長応援ブログ

税理士の岩佐孝彦が社長に“元気”と“勇気”をお届けするブログです。

偽り=人の為?? IN SMBCセミナー

2007年02月02日 | お金の話
今日は、三井住友銀行グループのSMBCコンサルティング主催のセミナー講師を務めました。

タイトルは…

●“会社のお金を残す力”完全マスター講座


4回シリーズの1回目で、参加者は40名ほどでした。


先日、新規のお問合せで、ある社長からこんな相談を受けました。

●今の顧問税理士から、このままだと納税で黒字倒産するかもしれないと言われて
 いる。でも、現状を打破するための具体策を何も提案してくれなくて困っている…


よくお話を聞いてみると、ムダな経費は徹底して節減し、見事なまでの立派な高収益の
経営をされています。

その社長は贅沢は一切しないことをポリシーとし、会社のために懸命に働いておられる。

しかし、社長の給与(役員報酬)が会社の収益状況と比較して、異常に低いのです。

私は言いました。


「どうして役員報酬がこんなに低いのですか?
 
 会社と社長個人の枠組みの中で、完全に利益の配分が間違っています。

 役員報酬が低すぎるがゆえに、会社に異常なまでに大きな利益が出て、結果として
 会社と個人のトータルでみた場合に多額の納税が発生している。

 これが根本的な原因ですよ。」


この会社の経理は、同族以外の社員に全て任せているとのこと。

実は、ここに大きな落とし穴がありました。

よく聞いてみると…


●経理の社員の目が気になって、社長だけたくさん給与を取っていいなぁと思われる
 のが嫌なんです。だから、役員報酬も思うように上げられなくて…


先日のブログでもご紹介した、㈱武蔵野の小山昇社長は、著書の中で次のように
書かれています。


●社長がたくさん給料を取らないと社員を守れない。
 だから、社長は社員の15倍の給料を取らなければならない。


その著書の中では、小山社長の役員報酬が年間4500万円であり、まだまだ私の
力不足で社員の15倍は現状では確保できていないとも書かれていました。


私は税理士として…

●社長は会社のお金を守るために役員報酬をしっかり取らなければならない

と考えています。


一般社員の目を気にして、自分の給与は低めに設定してしまう。

その結果、会社と個人の利益配分がアンバランスになって、多額の納税が発生し、黒字
倒産の危機にまでさらされてしまう…

これだったら、人間は贅沢をせず、つつしまやかに生きるべきだとの美学のもとに、
経費節減して利益が多く出る経営基盤をつくっても、全く意味ありません。

そんな美学はまっぴらごめん。ほんとにありがた迷惑な話。

まさに税金を払うためだけに経営しているようなものです。


●偽り

という字があります。

これは…

●人の為

と書きますね。

この会社は、まさに偽りのそしりを免れません。


社長は、社員ひいては会社のお金を守る義務がある。

会社で稼いだ利益を“死に金”としていかに流出させないか。

これも経営者の手腕です。

経営者の皆さん、税金という痛みの伴うコストの重みをよ~く考えましょう。















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